3日目は当初の予定になかったのですが、石鎚山系の瓶ヶ森に登ることにしました。この山は愛媛・高知県境にあり、石鎚山・二ノ森に次ぐ愛媛県第3位の高峰です。ただ標高1680m付近まで林道が通じているため、手軽に登れる山でもありますが、周回ルートが取れるので変化に富んだコースを楽しめます。実は25年くらい昔に一度登っているのですが、あまり記憶にも残ってないので久しぶりに登ってみました。
瓶ヶ森登山口へはR194旧道の寒風山隧道から延びる瓶ヶ森林道でアプローチします。愛媛県側からも行けるはずですが、いったんR194の寒風山トンネルを抜けて高知県側から入った方が時間的には早いようです。前夜は高知県側の道の駅「木の香」で車中泊したのですが、そこから1時間20分くらいだったと思います。瓶ヶ森林道は石鎚山脈の稜線を通るダイナミックな山岳林道であり、信州のビーナスラインにも負けないほどの雄大な景観を楽しめます。道幅は1.5車線ほどあり舗装もきれいなので走りやすいですよ。愛媛のサイクリストの間では人気のヒルクライムコースにもなっているようですね。
瓶ヶ森林道から見た瓶ヶ森の全景です。瓶ヶ森というのは男山・女山からなる双耳峰であり、向かって左のゴツゴツした低い方が男山、右の高い方が女山です。
登山口には林道を挟んで駐車場が2ヶ所あります。キャパはかなり大きいのでよほど混雑期でない限り、満車になることはないのではないでしょうか? 下側の駐車場の方が整地されていてきれいだったので良さそうでしたね。
登山コース図
登山口は林道のすぐ脇にあります。向かいには公園があって、公衆トイレも設置されています。
登山口から尾根伝いに徐々に高度を上げていきます。後ろを振り返れば眼下に駐車場が見え、右側の突き出した岩山は子持権現山というようです。
15分ほど登ると前方に大きな岩山が見えてきます。これが男山です。頂上はまだですよ。
登山道からは笹原の向こうに石鎚山がくっきりとそびえています。
30分ほどで男山の山頂に着きました。祠が祭られています。
男山からもなかなか眺めが良く、眼下に瓶ヶ森林道をかなりの高度感で見下ろせます。
そしてこれから向かう女山が正面に見えます。こうやって見ると結構距離がありそうですが、実際には20分ほどです。
男山からほんの20mほど下って再び上り返します。振り返れば男山、その向こうに見える山は筒上山のようですね。
男山から10分少々登れば笹ヶ峰への縦走路と合流します。ここから嬉しくなるような低い笹原の中を行きます。
そして男山から20分もかからず女山に着きます。ここが本当の山頂で標高1896.5mです。三角点もありますね。ただ山名版が消えていて見えないのが残念・・
山頂からの展望はまさに360度遮るものがありません。こちらは北東側の谷で、向こうは笹ヶ峰や赤石山方面でしょうか・・
やはり石鎚山はひときわ高いですね。ポスターなどでよく見かける石鎚山はたいがいここから撮られたものです。
先ほど通ってきた笹原と、果てしなく続く四国の山並みです。
西条の市街地もうっすらと見えています。
山頂を後にして西側へ下り始めます。広大な笹原の風景はまるで信州の志賀高原あたりをイメージさせます。
後ろを振り返れば一面の笹原です。
そして瓶ヶ森ヒュッテまで下りてきました。この小屋はすでに使われていなくて廃屋状態です。
ここから左に折れて氷見二千石原と呼ばれる広大な笹原の中を水平に進みます。
やがて白石小屋との分岐があって、右に折れて小屋まで下っていきます。真っ直ぐ行けば直接登山口に戻れますが、まだ時間も早いので「瓶壺」を見て行くためです。ただこの周辺で道が交錯していてかなりわかりづらいです。GPSだけを頼りに瓶壺への道を探します。
ちょっと下って沢に出ると瓶壺と呼ばれる湧き水がありました。最初、滝壺のようなもっと大きなものを想像していたのですが、直径1メートルほどの円形の小さな窪みでした。でもこれも一応滝壺ですよね。この水はすくって飲めます。とても冷たくて美味しい名水でした。
そこからちょっと上り返すと瓶ヶ森ヒュッテから直接来る道と合流し、あとは10分ほどで登山口に戻れます。
今年はまだ一度も山に登ってなかったので、ウォーミングアップにはちょうどいい山でした。平日ということもありますが、ほとんど誰にも会わなかったですね。いい山なんですが、やはりみんな石鎚山に行ってしまうのであまり人気がないんでしょうか・・