eTrexというのはGarminのハンドヘルドGPSの草分け的存在で、まさにGarminの創設期から存在している超ロングセラーモデルです。もちろん世代交代はありますが、僕は2008年に初めてeTrex Vista HCxを購入し、その後2017年にeTrex 30xに乗り換えて今に至ります。もう足かけ14年使っているわけで、この手のデジタルデバイスとしては異例の長寿命ではないでしょうか?
eTrexシリーズは一般的には登山用と言われていますが、実際はそういうわけでもなく、マリンスポーツやスカイスポーツも含むアウトドア活動全般を対象としています。その中にはもちろんサイクリングも含まれるので、十分サイコン代わりになるだけの機能を備えています。また純正のハンドルバーマウントも用意されています。
eTrexシリーズの特徴を簡潔に言えば、詳細な地図が表示できて電池寿命が長いということです。公称で連続25時間使用でき、しかも単3電池を使用するため途中で交換することも可能です。そのため数十時間にわたって走行するブルベライダーの間では定番のGPSとして愛用されてきました。ナビ機能も充実していることから、ブルベでの利便性の良さは変わりません。
しかし最近ではEdgeシリーズに代表される自転車用サイコンが次第にシェアを伸ばしていき、機能も充実してきたことから、ブルベ勢でもEdgeシリーズに乗り換える動きが顕著になってきました。確かに最近のサイコンは連続使用時間が20時間を超えるものが多くなり、ブルベでの長時間使用にも耐えられるようになっています。また道案内程度のナビならそれほど詳細な地図も必要ないので、Edgeシリーズで十分という考え方もあるのでしょう。そして何よりもサイコンならではの自転車に特化したトレーニング機能が充実しているため、そういう方面に魅力を感じるユーザーも多いのだろうと想像します。
ただ最大の要因はやっぱり価格的なメリットが薄れたからではないかと思います。以前は英語版のeTrexなら2万円台で購入できるという手頃さがあったのでブルベ勢が飛びついたわけですが、今ではずいぶん値上がりしてしまってEdgeシリーズともほとんど差がなくなっています。そうなると自転車専用のEdgeシリーズを選んだ方がいいという考え方は理解できます。
では自分はどうかというと、それでもやはりeTrexを使い続けるだろうなと思います。そもそもeTrexとEdgeは性格の異なるデバイスなので、用途によって向き不向きがあります。自分の使い方ならeTrexの方が向いているだろうなと思うだけです。
これからサイコン購入を考えている方もおそらくeTrexの存在は知らない人が多いんじゃないかと思います。だからサイコンといえばすぐEdgeやBrytonに行ってしまうのだと思いますが、その前にちょっと考えてみてほしいのです。もしかしたらあなたの使用目的にはeTrexの方が向いているかもしれないということです。決して安い買い物ではないのですから、買う前にしっかり調べた方がいいですよ。そのためにeTrexの魅力と現時点での問題点について書いてみたいと思います。
eTrexシリーズの現状
僕が購入した時はeTrex 30xとeTrex 20xという機種があって、上位版のeTrex 30xを購入しました。20xとの違いは気圧高度計と電子コンパス、それにANT+センサーに対応したくらいです。当時は日本語版と英語版にものすごい価格差があり、英語版なら2万円台で購入できたのです。それでも自力で日本語化は可能でしたから、実質的には日本語版と同じように使えました。これならコスパはめちゃくちゃ高いと言えます。
今ではeTrex 30xとeTrex 20xは廃番となり、それぞれ後継のeTrex 32xとeTrex 22xが現行品となっています。ところが後継といっても特に性能がアップしたわけではなく、ただ内部メモリが8GBと約2倍に増量されただけのことで、それ以外の違いはありません。もともとeTrexはmicroSDカードを使えるため、メモリが増えても大したメリットはありません。そのくせ価格は大幅に上昇してしまいました。実質的には名前を変えて値上げしただけのことですね。どのくらい高くなったのか、Amazonで調べてみました。
まず国内正規品はこちら。もちろん日本語対応です。日本語版を買った場合の特典として、日本地図が初めからインストールされています。ただし価格は約5万円。Edge 530の価格が52,800円ですから、それとほぼ同等になってしまいます。この値段なら迷うのも無理はないですね。
こちらは英語版の並行輸入品になります。価格は36,980円とかなり割安になっていますが、それでもeTrex 30xに比べれば1万円高いです。ちょっと微妙な値段ですね。
知識のある人なら自力で日本語化できるので、英語版を買った方がお得とは言えます。ただ以前ほど日本語版との価格差がないので、初めから日本語版を買った方が余計な手間をかけずに済むというメリットはあります。
いずれにせよeTrex 30xに比べてずいぶん高くなってしまったので、どうしても安く済ませたければヤフオクやメルカリでeTrex 30xの中古を探すしかありません。
eTrexの優れているところ
長年の使用経験から、eTrexがEdgeなどのサイコン系と比べて優れていると思う点について解説してみます。
信頼性が高い
非常に古くから発売され、改良を重ねられているモデルであることから完成度や信頼性が高いことが特徴です。もとより登山をはじめとするアウトドア用途ですから防水性や耐衝撃性に優れ、少々のことでは壊れない安心感があります。
そして何よりも凄いのはどんなことがあってもログは必ず残すというスパルタンな仕様です。サイコン系だと記録開始ボタンを押してから終了ボタンを押すまでがログとして記録されるのが普通ですが、eTrexでは電源を入れた瞬間から有無を言わさずログを取り続けます(設定でログを残さないようにすることは可能です)。これの何が良いかというと、まずログの取り忘れがないということです。サイコンだと記録開始ボタンを押し忘れて取れてなかったということがよくありますよね? eTrexならそういうことは絶対にありません。そして途中で電池を交換してもログは取り続けられます。これならどんなに長いライドでも無限にログを残すことが可能ですね(分割はされますが、後からつなげばいいだけのことです)。
サイコン系は動作が割と不安定で長時間使っているとたまにフリーズすることがあるようですが、そうなると操作が一切できなくなるだけでなく、ログも取り出せなくなってしまいます。最悪はバッテリーが切れるまで放置するしかありません。しかしeTrexはフリーズすること自体がまずない上に、たとえフリーズしても電池を取り出せば確実にリセットできる安心感があります。しかもログはちゃんと残ります。信頼性を第一に設計されているところがeTrexの強みなのです。
精度が高い
eTrexシリーズは衛星測位システムにGPSとGLONASSの2つに対応しています。最近のサイコンは他にGalileoやBeidou、みちびきに対応したものもあるのでその点では見劣りしますが、実用的にはこの2つだけで十分な精度が保たれています。衛星捕捉にかかる時間も数十秒程度で問題ありません。深い峡谷などでは反射の影響により道路からかなり外れることもありますが、それはどんな機種でも同じこと。少なくとも衛星を完全に見失ってしまうことはないので実用上は問題ありません。
特筆すべきは標高の正確さです。サイコンやスマートウォッチは水平精度は良くても高度がいい加減なものが多いですが、eTrexは出発前に手動で校正しておけばほぼ10m以内の精度でピッタリ合います。たとえば峠の標高がわかっていればあとどのくらい登ればいいかがわかるので、これはとても重要なことです。初期の校正だけでなく、随時GPS高度を参照して自動校正しているのだろうと思いますが、その辺のアルゴリズムがとても優れています。
駆動時間が長い
アルカリ乾電池を使用した場合の公称駆動時間は25時間です。これはGPSオンリーの場合なのでGLONASSと併用するともう少し短くなります。最近はサイコンでも25時間以上使えるものが出てきたので特別長いというわけではないですが、普通はこれだけ使えれば十分でしょう。僕のように一日5~6時間程度のライドしかしないならば3日は持ちます。
単3電池を使用するので予備電池を持っていれば切れてもすぐ交換できますし、出先で調達することも容易です。もちろんニッケル水素充電池も使えるので、性能の良い電池を使えばさらに駆動時間を延ばせる可能性があります。また他のサイコンと同じようにUSB端子から外部給電することも可能です。
液晶画面が見やすい
eTrexは半透過型液晶を採用しているため、バックライトの必要がなく外光を反射させて視認する方式です。このため外光が明るいほど見やすく、直射日光下で使うことが多いアウトドアにはピッタリな仕様です。もちろん夜間はバックライトを点灯させることも可能です。
日中はバックライトが必要ないため消費電力が少なく、駆動時間の長さに大きく寄与しています。
自分で地図を入れられる
日本語版を購入すれば初めから日本地図がインストールされていますが、英語版でもフリーで配布されているOSM(OpenStreetMap)ベースの地図をインストールすることができます。多少の知識は必要ですが、むしろこちらの方がおすすめの方法です。
なぜOSMが良いかと言いますと、常に更新されているからです。道路状況は年々変わっていきますので、あまり古い地図は役に立ちません。純正の日本地図でも更新することは可能ですが、更新の頻度が低く、今後の更新対応が不明です。その点OSMなら無料で数ヶ月おきの更新を気兼ねなく行えます。
またEdgeシリーズなどに搭載されている道路地図はサイクリングに特化したもので、道路以外の情報が全くといっていいほどありません。たとえば等高線や登山道といったものは含まれません。一般的なサイクリングならそれで十分なのかもしれませんが、等高線がないと起伏の有無がわかりませんし、グラベルライドをするような人にとっては林道や登山道の情報も重要になります。その点OSMなら国土地理院の地形図に匹敵する超精密な地図が得られます。また等高線の有無をはじめ、さまざまな種類の地図が配布されているため、自分の使用目的に合った地図を選べるのが強みです。
ナビ機能が充実
Edgeシリーズにもナビ機能は搭載されているので、たとえばstravaなどにアップされているルートをダウンロードしてナビに利用することは可能です。その他、目的地を指定して道案内をさせることも可能でしょう。
ただEdgeのナビ機能はどちらかといえばオマケ的なもので、eTrexほど本格的ではありません。ブルベのようにあらかじめ決まったルートを辿るだけならEdgeで十分なのですが、現地でルートを組み立てるような使い方には向いていません。
eTrexはもともとアウトドアでのナビを目的として開発されたもので、機能が非常に多彩です。一般的な道路に沿ったナビのほか、直行ナビというものもあります。これは主に海上で使われるものですが、サイクリングでもRideWithGPSからルートGPXをダウンロードしてキューシート方式でのナビが可能です。つまり経路そのものではなく、各分岐点でどちらに進むかを示してくれるものです。
単体でも目的地を指定してのナビはもちろん、複数の経由地を指定したルートをその場で作成してナビをさせることまで可能です。つまりネットに依存せずスタンドアロンでいろいろなことができるのが最大の強みなのです。
汎用性が高い
当たり前ですが、サイコンは自転車用に特化されているためサイクリング以外では使えません。まあバッグやポケットに入れて使えないことはないですが、自転車以外ではほとんど役に立ちません。
しかしeTrexはもともとアウトドア全般を対象としているため、登山をはじめとした各種アクティビティーに幅広く対応します。自転車と登山を両方やっているような人なら一台で済むので非常に経済的と言えるでしょう。
microSDカードが使える
eTrex 30xには約4GBの内部メモリがあり、それだけで大量のログが保存できるほか、地図をインストールすることもできます。ただ情報量の多い地図になるとそれだけでは収まり切りません。そういう時にmicroSDカードを使って容量を拡張することができます。microSDなら数GBクラスの大容量地図をインストールできますし、目的に合わせて複数の地図を使い分けることも簡単です。
PCとの親和性が高い
eTrexはUSB経由でPCと接続するとマスストレージとして扱われ、普通のドライブのように見えます。各フォルダには特定の役割があるので、そこへ直接アクセスすることによりログをダウンロードしたり、作成済みのルートをアップロードすることができます。もちろん地図もPCを経由してインストールします。
このようにPCと相性が良いことがeTrexの特徴なのですが、裏を返せばPCがないと何もできないわけで、それが欠点にもなり得ます。
製品寿命が長い
一般的なサイコンはリチウムイオンバッテリーを内蔵しているため、長期間使用していると必ず劣化します。使用頻度にもよりますが、だいたい2~3年くらいで駆動時間が短くなり、良くても4年が限度じゃないでしょうか? スマホを考えればわかりますよね。機能に問題がなくてもバッテリーの劣化がそのまま製品寿命となります。高価な物なのにそのくらいの寿命しかないのはちょっと悲しいですね。Garminならバッテリー交換も可能なようですが、メーカー送りで2万円ほどかかってしまうため、その頃には次の新製品を買った方が得ということにもなりますね。
その点eTrexは乾電池式なので本体が劣化することがありません。汎用電池だから入手不能になることもありません。今のeTrex 30xも5年使ってますが、まだまだ現役です。デジタルデバイスとしては異例の長寿命ですよね。バッテリー寿命に左右されないって素晴らしいと思いませんか?
eTrexのダメなところ
自分の使用目的にとってはメリットの多いeTrexですが、もちろんデメリットもあります。これをどこまで許せるかは人によるでしょう。
設計が古い
現行のeTrexシリーズは2012年に発売されたeTrex 30をベースとしています。つまり初期型の発売からもう10年も経っているわけです。その間、解像度の向上など若干の改良はありましたが、基本的なハードウェア性能は据え置きのままなので10年前のレベルが最新のeTrex 32xにも引き継がれています。
当然10年も前になるとCPUの性能が相当非力なので、地図のスクロールは遅いし、複数の経由地を含むルート探索を行うと一瞬フリーズしたのかと思うくらい時間がかかります。すべてにおいて動作がもっさりしており、最近のスマホに慣れた目には古さを否めません。
もうそろそろ抜本的な改良が必要な時期と思いますが、それは次世代機種に期待するしかないのでしょう。
スマホとの接続ができない
最大の不満点と言えるのがこれです。今どきのサイコンはスマホと連携してstravaにログをアップロードできるのが当たり前になってますが、eTrexはスマホと接続する機能を一切持たないため、それができません。
stravaにアップロードするにはPCに接続して一旦GPXをダウンロードし、それを手動でstravaにアップロードするという手間が必要になります。まあ家にいる時はそれでも良いのですが、旅行先だとPCと接続ケーブルを持って行かないと何もできなくなります。自分はそれが嫌なので、eTrexはナビとして利用し、ログ取りやstravaへのアップロードはスマートウォッチで代用しています。
トレーニング寄りの機能がない
eTrexの性格からして当たり前なのですが、サイコンには普通にあるようなトレーニング寄りの機能が全くありません。具体的には心拍ゾーンとかトレーニング負荷、VO2MAX、PWRなどですね。ラップの計測もできないし、もちろんパワーメーターやDi2にも対応していません。こういうのが必須のガチ勢にとっては選択肢にも入らないのかもしれません。
一応ANT+には対応しているので、心拍センサーとケイデンスセンサーは使えますが、ケイデンスセンサーは旧式のスピードセンサー一体型にしか対応しないため、最近の加速度式センサーは認識されません。自分としてはこれが最大の不満点です。
専用のサイクルアタッチメントが良くない
eTrexには純正のハンドルバーマウントが用意されているのですが、これが非常に不評です。最初はめちゃくちゃ固くて外れないくせに、しばらく使ってると振動で摩耗してユルユルになってきます。そうするとカタカタ鳴ってうるさい上に、最悪外れて発射されてしまいます。しかもブラケットと本体裏蓋の両方が摩耗するため厄介で、今では予備の裏蓋も売ってないのでどうしようもありません。
この問題を避けるため、以前紹介したように3Dプリンターで作製されたEdgeマウントへの変換アダプターを使用し、今のところ何とか使えています。
今どきminiUSB端子
伝統的にGarminはUSBコネクターにminiUSBを使用してきました。これはmicroUSB以前の規格で、今どきこれを使用している機器はeTrex以外にほぼありません。すでに絶滅した化石のような規格です。
これのおかげでスマホとケーブルを共有することができず、常に専用ケーブルを持ち歩かなければなりません。しかも今や希少な存在なので紛失や破損した際に予備が手に入るかも不明です。これがないと何もできないのですから本当に困ります。次世代機では真っ先にType-Cのような汎用規格に変えてもらいたいものです。
スマホじゃダメなのか?
最近のスマホはGPSの性能が非常に向上しており、Garminの専用機にも引けを取りません。アプリも大変優秀で、国土地理院の地形図を表示できたり、Googleマップで高機能なナビを行えます。はっきり言って使い勝手も性能もeTrexは足元にも及びません。だったらスマホを使えばいいじゃないかということになりますね。実際、スマホマウントで自転車に取り付けてナビ代わりに使っている方もたまに見かけます。
しかし自分に言わせればやっぱりスマホではダメなのです。まず第一にスマホは電波のないところでは使えません。一般的な道路であれば電波が届かないところはほぼないと思いますが、ちょっと林道に入れば電波が届かないのは当たり前です。そんなところばかり走っている変態には致命的な問題なのです(笑)。
二つ目にスマホをつけっぱなしにしていると大量にバッテリーを消費するという問題です。まあせいぜい数時間程度のライドであれば別に問題ありませんが、ブルベのような長時間ライドになると致命的な問題となります。その場合はモバイルバッテリーとセットでないと使えません。
三つ目にスマホを自転車に搭載するのは危険だということです。今では様々なスマホマウントが市販されていますが、どの製品にも落下した際の責任は負わないとの免責事項が書かれています。つまり絶対に安全というわけではなく、外れて落下するリスクは少なからずあるということです。スマホにはあらゆる情報が入っているので、落下して破損した際のダメージは非常に大きなものです。それを考えるとスマホを自転車に取り付けるのは怖くてできません。また写真を撮る時にはいちいち外さないといけないので大変不便です。しょっちゅう写真を撮ってSNSにアップしているTwitter廃人にはとても耐えられません。
というわけで、今でもGPS専用機には不変のメリットがあり、スマホでは代用にならないと考えます。
eTrexが向いている使い方
今までの話でおおよそわかったと思いますが、eTrexは使う人を選びます。PWRを上げたいとか、stravaでKOMを取りたいとか、決められたルートを最高速で駆け抜けたいという人は迷わずEdgeを買って下さい(笑)。eTrexの出番はありませんから。
Edgeがガチ勢向きだとすれば、eTrexは徘徊派向きだといえます。つまり、あらかじめ決まったルートを走るのではなく、行き当たりばったりで進路変更しながら、「この道ちょっと面白そうだから入ってみよう」という使い方にこそ向いているのです。そんな時には超精密な地図と強力なナビ機能が威力を発揮します。スマホを見ればいいじゃないかといえばそれまでですが(笑)、常に視界に入る場所にあるからこそ瞬時に判断ができ、電波の入らない場所でも使える優位性は変わりません。
だからeTrexは地図がメインの使い方であれば間違いなく役に立つということができます。
サイコンと併用するのが合理的
上で述べたように、eTrexには数多くのメリットと引き換えにデメリットも少なくありません。ですからeTrexを単独で使うよりは、足りない部分をサイコンで補うという使い方が最も合理的であると考えられます。特にスマホと連携できないのが最大の欠点なので、stravaにアップするためにはサイコンと併用すればいいのです。
その場合、サイコン側には多くの機能は必要ありません。地図やナビはeTrexの方が強力なのでそちらに任せて、あとは不足するトレーニング機能をサイコンでカバーすればいいのです。ベーシックな機能に絞れば1万円未満で手に入ります。それでもケイデンスは取れるしstravaにもアップできますから十分です。たとえば以前紹介したiGS50Sのような機種がおすすめです。
まあ中にはeTrexとEdgeを2台持ちしている贅沢な方もたまに見かけますけどね(笑)。あとeTrex自体がでかいため、2台付けるとかなり場所を取ります。ハンドルバーの奪い合いになるため、共存させるのはなかなか困難ですね。というわけでサイコン併用も現実的にはうまく行かないのが実状です。
今後はどうするか?
eTrexはバッテリー寿命の影響を受けないので長く使えるのは周知の通りです。自分も壊れない限りeTrex 30xをまだまだ使い続けると思います。この信頼性はかけがえのないものだからです。ただeTrexにはよく知られている持病がありまして、長く使っているとボタンが陥没して押せなくなる症例が多数報告されています。自分のもいずれそうなると思いますが、ぶっ壊れるまでは使い続けたいと思います。
もし買い替えるとすれば、本体がぶっ壊れた時か魅力的な新機種が発売された時でしょうね。せめてスマホには接続できるようにしてほしいです。まあ最近はサイコンよりスマートウォッチに興味が向いてまして、どっちかというとそちらの方が先だと思います。
というわけで、次はサイコンとスマートウォッチの比較について書いてみたいと思います(笑)。
コメント
お世話になります。
激しく頷きながら拝読させていただきました。
https://cyclekikou.net/archives/12246
の記事で救われてかれこれ5年近くも etrek30x 君を使ってきたのか と感慨深い思いで一杯でございます。
私のetrek30x 君は大和川の堤防道のガタガタで4回ほど飛び出して歴戦の勇士のごとく傷だらけの顔になっています。
今ではetrek30x 君のお尻にケブラーの紐をつけてハンドルバーに巻き付けて、万が一ブラケットから飛び出しても自転車から落ちないようにしていますが、ブラケットはダメダメ仕様ですね。
スマートウオッチが高機能になってきて、日常のゆるポタでは使わなくなってきましたが、32GBのメモリに目いっぱい国土地理院の地図を積んでいますので、ツーレポを上げるとき等や郊外のよくわからない山川の徘徊などには、今でも必ず持ってゆきますね。
信頼のおける仕事仲間的なツールで、確実に仕事をしてくれますもんね、もう年齢的にケイデンスとか心拍ゾーンとかトレーニング負荷なんかには縁が無くなってきていますので、この仕事仲間を壊れるまで使うだろうなと思っています。
傷だらけの戦士になってもぶっ壊れない耐久性はさすがですね(笑)。
まあ命綱は必須ですが。
やっぱり徘徊派にこそ真価を発揮するツールですよね。
本当に派手さはないけどいないと困る仕事仲間みたいな存在です。