七合目一の鳥居から蓼科山へ

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登山

■コースタイム
七合目=0:55=将軍平=0:30=蓼科山=0:30=将軍平=0:50=七合目【total 2:45】


 今日は朝から梅雨明けの素晴らしい青空が広がる。女神湖から夢の平林道に入り、15分ほどで七合目の駐車場に到着。正面にはどっしりとした蓼科山が見える。午前8時45分に登山開始する。

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七合目駐車場より蓼科山を望む

 一の鳥居をくぐって登山道に入ると、しばらく笹の茂るゆるい登りが続く。先行の登山者もあり、どんどん追い抜いて約10 分ほどで馬返しの分岐に到着する。ここで箕輪平からの道が合流するが、ほとんど廃道に近い雰囲気である。そこからも針葉樹林帯の中をいくぶんジグザグ気味に登っていくが、それほどきつい勾配ではない。大したことはないなと思ってしまったが、実は甘かった。登るにつれて勾配はきつくなり、しかもほとんど直登に近い。ガレ場も現れて歩きにくくなる。30分ほど登ると「天狗の路地」と書かれた標識のある場所に出た。そこから勾配はますますきつくなり、見上げるような急坂が続く。ペースはどんどん遅くなるが、それでも先行の登山者を追い抜いてしまう。この辺まで来るとたまに下りてくる人ともすれ違う。なかなか終わらない急坂を黙々と登ると、やがて後方に女神湖がちらっと見えた。そこからもう一登りで将軍平に着く。

 将軍平は文字通り小さな広場になっていて、蓼科山荘が建っている。それまで登山者はあまり多くなかったのに、ここへ来るとなぜかものすごく人が多い。理由はすぐにわかった。ここは大河原峠からの道との合流点になっているのである。大河原峠の方が少し標高が高いので、こちらから登ってくる人が圧倒的に多いようだ。少しでも楽なコースに人が殺到するのはどこの山でも見られる現象である。ここから蓼科山頂を見上げるが、まだ標高差は200mほどある。はるか上を登っている人も見える。5分ほど休憩して最後の登りにとりかかる。

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将軍平より蓼科山頂を望む

 ここから先は急に人が増えたため、ずっと数珠つなぎ状態である。下りてくる人もいるのですれ違いにも苦労する。ずっと岩がガラガラの一直線の登りである。それにしてもこの登りは無茶苦茶きつい。ほとんど岩をつかみながらよじ登るという感じである。前に人がつかえているのでなかなか進めない。やがて樹林帯が切れて、ついに高山帯に突入した。一気に展望が開け、涼風が吹き渡る至福の瞬間。少し渋滞気味だが、もうわずかで蓼科山頂ヒュッテに到着した。蓼科山頂はまるで火星の表面みたいな岩がガラガラの台地である。ヒュッテから三角点はすぐ近くなのだが、岩を飛び渡って行かなければならないのでなかなか着かない。将軍平からちょうど30分ほどで蓼科山の三角点に到達した。

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岩がガラガラの蓼科山頂

 蓼科山は独立峰だけあってまさに360度さえぎるもののない大展望を楽しめる。ただ頂上がずいぶん広いので、あちこち歩き回らなければ下の方までは見渡せない。三角点付近からは八ヶ岳連峰の展望がよい。天狗岳の二つのピークはよく見えているが、それより南はガスっていてよく見えない。近くには北八ヶ岳の原生林が美しい。どうも八ヶ岳の東側は雲が多いが、地形のせいか蓼科山の上空には全く雲がない。頂上台地の中ほどには蓼科神社の小さな祠がある。さらに西の端の方へ岩を飛びながら行ってみると、今度は眼下に白樺湖が見え、息をのむ絶景だ。霧ヶ峰もずっと低く、ビーナスラインの大渋滞もよく見える。さらにその向こうには美ヶ原も見える。茅野の町から諏訪湖までが一望の下だ。しかし北アルプスや南アルプスはガスっていて見えなかった。

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白樺湖と霧ヶ峰を望む

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南八ヶ岳連峰を望む

 標高2530mの山頂はさすがに涼しく、風が心地よい。思わず長居してしまう。相変わらずどんどん人が登ってくるので山頂は人でいっぱいだ。11時45分頃、重い腰を上げて下山を始めるのであった。将軍平までの下りは登りにも増して神経を使う。邪魔になるトレッキングポールを畳んでザックにくくりつけ、両手をフリーにする。まだまだ登ってくる人が多いのですれ違いが大変だ。結局、将軍平までは登りと同じ30分を要した。ここからの下りもまた大変で、かなり膝に来る。しかし登ってくる人はまばらになって静かだ。七合目までは50分を要したので、結局登りと5分しか違わない。登りのペースが速すぎたのか、それとも下りが遅すぎるのか・・・。午後1時20分に下山終了し、その後8時間かけて奈良まで帰ったのであった。

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