杖突峠から入笠山ヒルクライム

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ライド記録自転車

長野県の伊那市と富士見町の境に入笠山という標高1955mの山がありまして、地形的には南アルプスの北端に当たるところです。この山への登山ルートは一般的には富士見町側からのコースがよく利用されていますが、ほぼ通年でマイカー規制が行われているため、ゴンドラリフトを利用しての入山になります。

しかしあまり知られていないのですが、伊那市側からも入山するルートがあり、こちらはマイカー規制はありません。ただし道が悪く、未舗装区間もあるということで一般には敬遠されているようですが、実は完全に舗装路だけで到達できるルートが一本だけ存在します。このルートを発見してどうしても行ってみたくなりました。

スタート地点は登山者用駐車場がある杖突峠が良さそうですが、そこからの標高差は単純には540mほどで大したことはないように思えます。しかし実はアップダウンが相当あって、獲得標高は1000m近くにも達するのです。距離は片道17kmくらいということがわかっていて、これは結構な難コースになるということは予想されました。貧脚には厳しいけど、こんなマイナーなところが大好きなので行ってみるしかありませんでした(笑)。ただ往復するだけではつまらんので、帰りは少し変化を付けて一部グラベルを通過するようなコースを組んでみました。

なおこのコースは2011年に途中までは走ったことがあり、撤退した苦い記憶もあります(笑)。詳細は下の記事で。

信州耐久ツーリング Stage3~杖突峠と金沢峠~
杖突峠からの展望 第3ステージはこれまたサイクルツーリストに人気の高い杖突峠を目指します。この峠の特徴は何と言っても展望。本来なら高遠側から上っていって、茅野側へ下ると感動的なのでしょうが、昨日の疲労が残る脚で周回は距離的に無理なので、茅野...

GPSログはこちら↓


杖突峠の守屋山登山駐車場から午前8時50分に出発します。ここは以前、守屋山登山で利用したことがあります。この場所の標高が1242m。


杖突峠の最高地点にある標識のところから左へ入ります。いきなり10%超の急勾配でゴルフ場まで登っていきます。ウォーミングアップなしでいきなり心拍上げたらキツいわ。早くも息切れ。ここが嫌なのはピークが2つあること。最初に150m登って80m下ろされ、また40m登ります。しかも帰りもここを通らなければならないのです。前回えらい目に遭ったのでよく覚えてます(笑)。


ゴルフ場のコースの横、フェンス沿いに走っていきます。道はちょっと荒れていますが、この辺は緩やかな登りです。この後もう少し登って千代田湖へ降りていきます。


千代田湖の手前、松倉方面から来る道とここで合流します。R152の藤澤から入ってくることもできますが、標高差は350mあります。どっちが楽かな?


すぐに千代田湖が現れます。道路からはあまり見えません。ここはキャンプ場になっていますが、私有地のためキャンプ利用者以外は入れないようです。


千代田湖からちょっと行くと金沢峠という場所に出ます。峠と言っても頂上ではなく、まだ登ります。中世から諏訪と伊那を結ぶ主要な街道として利用されたらしく、金沢峠はここを横切っています。

金沢峠から左へ分岐する未舗装道は林道猿ヶ入線で、JR青柳駅の方へ下ることができます。以前はここを下って茅野へ戻る予定だったのですが、ダートなのを知らなかったのでやむを得ず同じ道を引き返したわけです。今になって思えば、このくらいのダートはロードバイクでも走れるくらいなので、無理してでも行くべきだったなと思ってます。今回は直進して林道千代田湖枯木線に入ります。ここから勾配10~13%くらいの本格的な登りが始まります。


途中で山室方面から来る市道と合流しますが、この道は現在通行止めになっていて利用できません。


いったん標高1540mまで登った後、90m下らされて標高1450mの芝平(しびら)峠に着きます。この場所は四差路になっていて、芝平方面から来る道と合流します。道の駅 南アルプスむら長谷から直接上がってくることもでき、最後の少しだけダートの登りがキツそうですが、登り返しはないのでかえって楽かもしれません。


芝平峠からはまた急勾配の登りが続きます。しかも道がかなり荒れてます。マイカー規制がないとはいえ、ここを車で通るのはかなり嫌な気がします。


標高1630mまで登ったところに池ノ平湿原というのがあり、道路からすぐ横なのでちょっと見に行ってきました。別に観光地になっているわけでもなく、ただの草原でした(笑)。


池ノ平を過ぎると平坦に近い緩やかな上りとなり、景色がだんだん開けてきます。


入笠牧場に入る手前には牛が逃げないようにするテキサスゲートと呼ばれるトラップがあり、自転車は危険なので押して通ります。やがて牧草地が広がり、貴婦人の丘と呼ばれる場所に出ます。


広大な入笠牧場の風景を楽しみながら登っていくと、戸台方面から来る市道と合流しますが、この道も現在通行止めになっています。写真は入笠山方面を見たところで、180度折り返す形で進みます。


入笠山へ登っていく途中、先ほど通った貴婦人の丘が見えました。後ろに見えるのは守屋山かな?


そして本コースの最高地点、入笠山登山口に到着しました。標高1791m。きれいな公衆トイレがあります。よく登ったな。ここまで2時間半を要しました。


登山口にはマナスル山荘という宿泊施設があり、食事もできるようです。


ここまで来たら入笠湿原は見ておかなければいけないので、ピークから下っていきます。登山口から先はずっとダートでした。


ここが入笠湿原です。ゴンドラリフトで登ってきた人達はここを目当てに来るんですかね? 平日なのにめちゃくちゃ人が多い。入笠山ってこんなに人気あったんだ。中には入りませんでしたが、入口のベンチに座って持ってきたおにぎりを食べました。自転車で登ってきたら変態扱いされました(笑)。


湿原入口にはきれいな公衆トイレがあり、貴重な自動販売機もあります。山の上にしてはそんなに高くありません。まだ水は残ってるけど、念のため水を補給しておきました。

入笠湿原からどうやって戻るか思案しましたが、また登り返すのが嫌だったので当初の計画通り別ルートで下山することにします。ただし先ほどの案内看板を見ると急坂・悪路と書いてあります。まあ大した距離ではないし、通行止めでない限り何とかなるでしょ?(笑)


湿原入口からちょっと進んで、道が二手に分かれます。右はゴンドラリフト乗り場へ通じています。ここは左へ入っていきます。すぐに早稲田高校の寮があって、その先からは砂を撒いて道が補修されており、埋まって走れないのでしばらく押し歩きました。


砂地獄をやっと抜けると走りやすいグラベルになり、すぐにピークに達しました。そこからはグラベルの激下りです。


悪路とは書いてありましたが、これは想像を絶していました(笑)。至るところ溝状にえぐれて四輪は走行不能です。はっきり言ってガレガレ。35Cでは心許ないのでブレーキを握りしめて超低速で下りました。


やっと舗装路に出てきました。グラベル区間は結局3km近くもありました。早く終わってくれ~と願いつつ、一気に腕が疲れました(笑)。ここを下ったのは無謀だったかもしれません。この場所は行きにも通ってるんですが、分岐には全く気付かなかったですね。たぶんグラベルだったからでしょう。


そして再び芝平峠まで下ってきて、今度は行きとは違う右のグラベル道へ入ります。この道は金沢併用林道と言うようです。なぜここを通ったかと言うと、金沢峠まで登り返しがないからです(笑)。先ほどの極悪ダートに比べると路面はマシでしたが、それでもところどころガレた箇所があり、やっぱり35Cでは少々キツかったです。


金沢併用林道では一瞬だけ諏訪湖が見える場所がありました。


わずかな距離だけコンクリート舗装された区間があり、そこからは蓼科山と北八ヶ岳が見えました。


そして金沢併用林道から林道猿ヶ入線に合流します。これが例の断念したルートです。


猿ヶ入線は一番路面がきれいでまさにフラットダート。めちゃくちゃ走りやすい。以前はダートに恐れをなして引き返したわけですが、今から思えばこんなのロードバイクでも十分走れるやんけ(笑)。


最後は少しだけ登りがありますが、やっと金沢峠まで戻ってきました。結局、二つ目のグラベル区間は4.2kmもありましたね。長かった。


そして千代田湖を過ぎ、最後の難関がゴルフ場への登り返し。だいぶ脚が終わってるし、最大13%の激坂はキツかった(笑)。わかっていてもこれはアカンわ。ゴルフ場の駐車場のところで一人のローディーが休憩しておられました。ちょっと挨拶して通過。

やっとのことで最後のピークを越えて駐車場に戻ってきたら、先ほど会ったローディーさんも同時に到着。早っ! 何とその方も車を隣に停めておられました(笑)。

いやいや、最初から難コースは予想していましたが、これはキツすぎましたね。特に帰りのグラベルが疲れました。距離はわずか35kmで標高差986m。5時間弱もかかりましたよ。最後の登り返しがあまりにキツかったのでこのコースは二度と走らん!と思いました(笑)。

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