須賀利完全一周ライド

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ライド記録自転車

巾着袋のような形で熊野灘に飛び出した須賀利の半島。かつては船でしか往来できない陸の孤島でした。県道が開通してから陸路で往来できるようになりましたが、集落に通じる道路は1本しかなく、完全な袋小路のように見えます。つまりピストンしかできないということです。

須賀利へは過去2度行ったことがあるのですが、もちろん単純なピストンコースでした。しかし地理院地図をよく眺めますと、半島の西海岸に沿って黒線道が続いており、一周できるように思えます。この道の存在は過去の訪問時から知っていましたから気にはなっていましたが、当然まともな道じゃないでしょうからロードバイクで行くことは考えられませんでした。しかし今はグラベルロードです。この道を攻めてみたいという欲求が湧いてきました(笑)。

ただこの道に関する情報が全くありません。抜けられるかどうかもわからないのです。しかしGoogleマップの航空写真を見る限りはしっかり道がついていることは確認できます。おそらくガレガレのグラベルだと思いますが、最悪押し歩けばいいので撤退覚悟で突入してきました。

一周する場合、どっち回りが良いか?ということですが、本来ならグラベルは下りの方が楽なので時計回りが定石と思われます。しかし抜けられるかどうかわからない道なので、グラベルを後半に持ってくるのはリスクが高いと判断し、あえて反時計回りにしました。これならグラベル区間で進退窮まったとしても早いうちに引き返すことができます。その代わりガレガレのグラベルを登るのは厳しいので押し歩きが予想されます。

GPSログはこちら↓


紀北町の大白公園を午前8時半に出発します。


矢口浦で県道202号に入るとすぐに海の風景が広がります。海なし県民には刺激的だ(笑)。


県道202号に入って500mほど先、NTTの建物があるところを右折します。これが須賀利への林道入口です。


初めのうちは舗装路で引本湾に沿って走ります。


2kmほど走るとグラベルに変わりますが、ところどころ舗装もあります。というよりもともと舗装だったのが剥がれてグラベルになったような感じです。このあたりはそんなに荒れてないのでほとんど乗ったまま走れました。


林道からは時々海の風景が開けます。引本湾がきれいですね。


そして林道のだいたい真ん中くらいまで来たところでしょうか、いよいよグラベルの本領発揮です(笑)。かなりガレてきました。しかも上り坂で走れません。これは35Cでは無理です。ほとんど押し歩きモードに変わりました。


少しずつ標高を上げてきていますが、まだ半分も登ってません。引本湾の養殖筏が見えるスポットがありました。


標高が上がるにつれてどんどん酷いガレになっていきます。こんなの絶対無理! 行けども行けども終わらないグラベルに嫌気が差してきました(笑)。押し歩きも楽じゃない!


なんかポツンと小島のある風景が見えました。もう景色を楽しむ余裕もないほど疲れています(笑)。


そして苦闘の末、標高150mの林道ピーク、尾鷲市との境から舗装路に変わりました。ここから舗装路であることは事前にわかっていましたので、何とか押し歩きを頑張りました。わずか11km進むのに2時間もかかりましたよ。この時ほど舗装路がありがたいと思ったことはありません。こうやって人はロードバイクしか乗らなくなっていくのですね(笑)。


尾鷲市域に入って舗装路を快調に下っていきます。多少の落石はありますが、グラベルに比べたらめちゃくちゃ楽。あっという間に須賀利まで下ってきました。そして最初に現れるのが須賀利灯台です。あの過酷なグラベルを抜けてきたらものすごく感動的です。


良い風景だなぁ。


山腹を斜めに這い上がっていく道が見えますね。あれがさっき下ってきた林道です。こちら側からは舗装路なので上りはそんなにしんどくないですね。まあ通れることがわかったら時計回りにした方が楽でしょう。


須賀利の集落に入ってきました。ここは過去にも来てますので知ってる風景です。


今回の目的はこちら。普済寺へ登る階段です。過去二度も来ていながらここへは行ってなかったのです。境内から見える風景が素晴らしいそうなので、これは絶対に行かなければなりません。もちろん自転車は置いて徒歩です。

境内まで上がると息を呑む光景が‥




ひしめき合うように並ぶ屋根瓦。これが典型的な日本の漁村風景ですね。やはり須賀利に来たらこれを見ないと値打ちがありません。


階段の上から見下ろすと、どことなく尾道っぽい。


須賀利集落から出ていくところの風景。


県道202号を島勝浦方面へ登っていきます。須賀利トンネルまで標高差100mを登らなければなりません。さほど急勾配はないものの地味にしんどい。


須賀利トンネルを抜けてつづら折れを下ると島勝漁港に出てきます。ここから第二島勝トンネルまでまた上り。


2つ目のトンネルを抜けて下ったところに休憩所があり、島勝の海蝕洞「天満洞」の展望ポイントがあります。実際はかなり遠くにしか見えませんが、確かに丸い穴が確認できます。

この後、3つ目の島勝トンネルを抜けて大白公園まで戻りました。たった25kmのコースに4時間半もかかるものすごい遅さ。やっぱりグラベルが入ると想像以上に時間かかりますね。結論から言って林道は崩れている場所もなく普通に通れました。ただしガレガレの急坂なので35Cくらいでは絶対無理です。これはMTBじゃないとしんどいでしょうね。あまりにも酷いのでもう二度と行かないと思いました(笑)。一回行ったら十分でしょ。

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