貧脚を再定義する

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サイクリストの間では日常的に使われる「貧脚」という言葉。謙遜なのかもしれませんが、ちょっと安易に使いすぎてませんか?

「俺、貧脚なんで!」という言葉を真に受けてついて行ったらえらい目に遭ったという経験は誰しもあるでしょう。いわゆる貧脚詐欺ですね。本人には騙す意図はなかったのかもしれません。しかし本物の貧脚がどういうものかも知らずに貧脚という言葉を濫用するため、結果的に詐欺になってしまうのです。

こういうのも何ですが、僕は筋金入りの貧脚なんで、当事者として貧脚のことを誰よりも知っています。貧脚のことならいくらでも語れます。いわば貧脚のスペシャリストです(笑)。

貧脚という言葉があまりにも安易に使われ、貧脚詐欺が横行する現状に憤慨しております。日本語は正しく使いましょう。貧脚の意味を再認識し、被害者を少しでも減らすため、本物の貧脚がどういうものか知っていただきたいと思ってこの記事を書きました。なお本物の貧脚とは僕のことです。類い稀なる本物の貧脚がここに実在します。

本物の貧脚とニセモノの貧脚

ひとくちに貧脚と言いますが、貧脚には本物とニセモノがあるのを知ってますか? そして世のほとんどの自称貧脚はニセモノであることを忘れてはなりません。

自分で貧脚と言っている人は全てニセモノ

誰かと会うたびに貧脚を強調したがる人っていますよね。しかし自分で貧脚と言っている人が貧脚だった試しはありません。まあ「俺、貧脚なんで!」はサイクリストの社交辞令みたいなものと思った方がいいです。いったん走り出したら最後、見る見るうちに引き離され、奈落の底に突き落とされます。こういう人は他人を出し抜いて優越感を得るのが快感なんでしょうか? 貧脚は相手を油断させるためのブラフに過ぎません。絶対信用してはダメです。

悪意がなくとも貧脚を自称する人は自分より強い人と比較するのが常です。確かに世の中には凄い人がいくらでもいます。そういう人と比較すれば自分なんて貧脚だと謙遜の意味で言っているのでしょう。でも比較する相手が間違っています。バケモノ級の人と比較して貧脚だと言われても、そんなの貧脚でも何でもありません。普通に見れば十分剛脚です。貧脚詐称はここから生まれます。

本物の貧脚にはめったに出会えない

それに対して本物の貧脚はこの世にほとんど存在しません。その数少ない一人が僕です。本物の貧脚は住んでいる世界が違うのです。だから世に知られることがほとんどないのかもしれません。

本物の貧脚は異次元の遅さが特徴です。平均時速20kmも出すことができません。持久力もありませんから、すぐに脚が売り切れて走れなくなります。100km走れませんし、2000mも登ることができません。こんな人、身の回りで見たことありますか? ないでしょう? 本物の貧脚はそこまで弱いものです。まさに天然記念物級の希少種なのです。もし出会えたらラッキーと思いましょう。

特徴としては、安いロードバイクに乗っていることが多いかもしれません。まあ高価な機材は自分には不釣り合いという自覚があるからでしょう。ロードバイク以外にも、グラベルロードやランドナーに乗っている人が多いかもしれません。そういう車種もあまり見かけないでしょう? 要するに速く走ることに初めから興味がない特殊な人種がこれに該当します。

しかし世の中はスピード至上主義ですよね。速さは正義、遅さは悪、速く走ることだけに価値観を置く勢力が自転車界の圧倒的多数を占めています。そういう人から見れば、速さに興味がない人種のことは初めから視界に入らないんです。もともと住んでいる世界が違うので互いに交わることがありません。だから本物の貧脚にはめったに出会えないのです。

貧脚は相対的なもの

僕は疑いようのない本物の貧脚ですが、それでも80kmくらい走れたり、1000m登れたりします。これってサイクリストという世界の中では自慢にもならないことは明らかですが、世間一般と比べたらどうでしょうか?

たとえば、普段全く運動をしていない(小太りの)中年サラリーマンが意を決してロードバイクを購入したとします。でも全く初めてなら20kmも走らないうちに足攣っただの、ケツ痛いだの言ってリタイアするに違いありません。坂だって100mも登ったらしんどくて音を上げるでしょう。そういう人から見れば僕なんて超人に見えてしまうわけですよ。

でも言うまでもなくサイクリストの世界では僕なんて最底辺の貧脚になってしまいます。世の中には凄い人がゴマンといるのです。ブルベで1000km走る人と比べて貧脚だと言われても、そんなのアテになるわけがないということがこれでおわかりいただけるでしょう。貧脚とは比べる相手によって相対的に変化し得るものです。

貧脚にも2タイプがある

本物の貧脚と言っても実は2種類のタイプが存在します。

加齢による衰え

これはある程度年齢が高い層に該当しますが、若いときから自転車を始め、昔は剛脚で鳴らしていた人が高齢になるにつれて体力が衰え、貧脚になってしまったというパターン。いくら昔は自転車競技の選手だったとしても老化は自然の摂理ですから逃れられません。あるいは病気などで長期間自転車を離脱していたために体力が低下し、元には戻らないケースもあるでしょう。これらはやむを得ない事情として誰にでも訪れる可能性があるものです。でも元は剛脚だったのですから、時には片鱗が見え隠れすることもありますね。

生まれつきの貧脚

人の基礎体力というものはある程度生まれつき決まっているものです。もともと素質のある人は鍛えれば伸びるし、そうでない人はいくら努力しても伸びません。生まれつき持っているものが違うからです。身長は変えられないのと同じようなものです。天は不公平だとは思いますが、こればっかりは仕方がありません。

僕はまさにこのタイプに該当します。生まれつき体が弱く、運動音痴で体育の成績は2以上取ったことがありません(笑)。こういう人はいくら努力しても強くはなれないのです。多少は成長したとしても、持っているポテンシャルが低いのですぐ頭打ちになります。頑張っても伸びないから面白くないし、速く走ることに興味も向きません。よって貧脚を甘んじて受け入れるしかありません。

この世に本物の貧脚がほぼ存在しない理由

世にニセモノの貧脚はワンサとはびこってますが、本物の貧脚はめったに出会うことができません。それはなぜか?

自転車趣味を始めてもそれを維持することは並大抵ではありません。意を決してロードバイクを買ってみたものの、ライドを阻害する要因は無数にあるのです。たとえば仕事、家庭、体調、暑さ、寒さ、雨など。数少ない休日とこれらの条件が重なり合い、実際にライドに出られる日は年に20日もないかもしれません。

最近は弱虫ペダルなどのアニメに触発されてロードバイクを始めたミーハー層も多いと思いますが、あんな風に颯爽と走ってみたいという憧れだけでは様々な困難を乗り越えられません。自転車はそんな甘いものではないのです。実際走ってみれば坂は辛いし、向かい風は辛いし、足はだるいし、ケツは痛いし、パンクはするし、こんなはずじゃなかったとなるわけです。ロードバイクを新たに購入したビギナーが3年以内にやめる確率は7割とも言われています。一人前のサイクリストに脱皮するまでには様々な試練を乗り越えなければなりません。それに耐えられなかった者は短期間で脱落していきます。

つまり超貧脚というカテゴリーは初期の段階でふるい落とされているため、残った者は厳しい試練に耐え抜いた強者ばかりということになるのです。1年という期間を耐え抜けば100kmくらいは余裕で走れるようになっているでしょう。だから本物の貧脚に出会う確率はきわめて低いのです。本物の貧脚とは、何年やっても初心者の域を抜けられない永遠の初心者だとも言えます。そのくせやめずにこの世界にしぶとく生き残っているシーラカンス的存在なのです。

貧脚は不便である

貧脚はとても遅いです。速くて困ることはありませんが、遅いと不便なことばかりです。当然ながら、遅いと一日で走れる距離が短くなります。剛脚の人なら昼飯前に軽く100km走って帰ってきたりしますが、貧脚にそんな真似ができるわけありません。

一日で走れる距離が短いと計画がものすごくしょぼくなります。走りたいコースがあって計画を立てたとしても、距離を見てあきらめざるを得ないことが多々あります。貧脚は数字に恐怖感を覚えるのです。たとえば距離が100km以上だったり、獲得標高が1500m以上だったりすると、その数字を見ただけでひるんでしまい、自分には無理だとあきらめます。貧脚は自分の限界をよく知っているので、決して無謀な挑戦はしません。行き倒れという最悪の事態を避けるために安全をとります。その結果、当初の計画を大幅に縮小せざるを得なくなります。こうしてせいぜい数十kmといったしょぼい計画しか立てられなくなるのです。

貧脚は遅いだけでなく、脚の売り切れが早いので長距離を走れません。あっという間に筋肉に乳酸が溜まって脚が回らなくなるのです。そうなるともう走り続けることができず、行き倒れになります。行き倒れを防ぐためには無駄な体力の消費を抑えなければなりません。そのため普通の人なら自走で行けるようなところに車で移動したり輪行したりしなければなりません。それだけで面倒だし、かえって時間がかかることもありますが、足の温存のためにはやむを得ないのです。貧脚は不便だし制約が大きいということをおわかりいただけたでしょうか?

貧脚は孤独である

自転車という乗り物は人によって出せるスピードが大きく異なるため、他人と一緒に走ることが非常に難しいのです。走力の合わない相手と一緒に走るとどちらかが無理を強いられ、どちらかが待たされるわけで、双方にとってストレスが溜まります。これがオートバイだとアクセルをひねるだけで誰でも同じスピードを出せるわけですから、グループで走ることは容易です。だからつるんで走ってる人が多いですよね。

剛脚の人はまだいいんですよ。速くて困ることはないですから、遅い人に合わせることはできます。でもその逆は不可能。貧脚がついて行けるわけがないし、無理について行ったら自分が潰れてしまうだけです。先にも言いましたように、本物の貧脚はこの世にほとんど存在しませんから、貧脚仲間を見つけることは非常に困難なのです。周りを見たら速い人ばっかりで、一緒に走れそうな人は誰もいません。ゆえに貧脚は常に孤独です。

かつて自分もグループライドをしていた時期がありますが、当然みんな速い人ばっかりで、自分より遅い人は誰もいません。そもそも速度が倍くらい違うんですから、ついて行けるわけがないのです。一緒にスタートしてもすぐ引き離されて姿が見えなくなり、いずれ前にも後ろにも誰もいない一人旅になります。山の中で一人になった時の切なさは貧脚にしかわからないでしょうね(笑)。これでは実質ソロライドと変わらないんですよね。峠のたびに待ってもらうのは気が引けますし、早く着かなければというプレッシャーで余計にしんどくなります。貧脚にとってグループライドは楽しさよりストレスの方が大きいですから、自然と遠ざかっていくものです。

結果的に貧脚は卑屈になりやすい傾向があります。どうせ自分なんか誰とも走ることができないポンコツだからと周囲との関係を断ち、一人の世界に閉じこもるようになります。貧脚とぼっちはセットです。

貧脚は一生モノ

人の基礎体力は生まれつきおおよそ決まっているものです。どう頑張っても持っている以上の力は出せません。僕のような生まれつきの貧脚はいくら努力しても剛脚に進化することはないのです。せいぜいスーパー貧脚がちょっとマシな貧脚に進化する程度です。

よくロードバイクを始めて半年くらいの人が平気で200kmとか走ってたりしますよね。そういう人はもともと学生時代に運動部とかやってて基礎体力があったんですよ。だからちょっと走ればすぐ伸びる。一方、根っからの運動音痴で文化部 or 帰宅部の人間は基礎体力が低いので、いくら努力しても速くならないのです。ゆえに貧脚は永遠に貧脚のままです。

貧脚の絶対的定義

先に貧脚は相対的なものだと言いました。ほとんどの人は誰々と比較して自分は貧脚だと思っているだけです。でもそれが結果的に貧脚詐欺を生み出す原因にもなっているんですよね。そこで改めて貧脚というものを定義し、数値として客観的に評価できる基準を作ったらどうかと考えました。

PWRによる評価

脚力を評価する基準として最も合理的かつ直接的な指標はパワーを用いることです。中でも1時間連続して出すことができる最大パワー、すなわちFTPが脚力を評価する上で最も有用とされています。ただパワーというのは体重に依存する量なので、他人と比較するには向きません。そこでFTPを体重で割ったPWR(パワーウェイトレシオ:単位W/kg)が脚力を評価する指標としてよく用いられます。PWRを基にして脚力の分類を行った剛脚ピラミッドは以下のページに詳しい記述があります。

これは富士ヒルクライムの成績を元に割り出されたものらしいですが、PWRが2.5W/kg未満なら貧脚と判定されるようです。一応これを貧脚の基準としておきましょう。

FTPを正確に測定するには固定ローラーとパワーメーターが必要ですが、そのような装備がなくても簡易的にFTPを求める方法があります。そのためには上昇速度(垂直速度)というものを用います。簡単に言えば1時間あたり標高差何メートルを登ることができるかという数値です。これはヒルクライムのタイムを測れば簡単に求められますし、stravaのセグメントでも上昇速度として表示されることがあります。

自分の場合、上昇速度はいくらぐらいか見積もってみると、直近の一番いい数値で552m/時というのがありました。FTPは1時間連続して出せる最大パワーですから、できるだけ時間が長く、全力を出し切ったセグメントが最適です。まあ自分の場合、最大でも600m/時を超えることはないですね。つまり100m登るのに最短でも10分はかかるということです。

上昇速度がわかれば、その時の平均パワーは次の式で求められます。これを近似的にFTPとします。

FTP=(体重+自転車+装備の重さ)×9.81×上昇速度/0.95

ここで重さの単位はkg、上昇速度の単位はm/秒とします。時速の場合は3600で割って秒速に直して下さい。9.81は重力加速度、0.95で割る理由は駆動系の伝達損失を5%と仮定しているためです。実際には損失はもう少し大きいかもしれませんが、あくまでも目安です。

自分のFTPがいくらかを求めるために、上昇速度552m/時、体重55kg、自転車+装備で12kgとして上の式に当てはめてみますと、FTP=106Wとなります。これをさらに体重で割りますと、PWR=1.93W/kgとなり、紛れもなく貧脚であることがわかります。貧脚どころかド貧脚と言うべきレベルですね(笑)。

持久力も考慮しなければならない

PWRを用いる方法は純粋な脚力を基準としているので合理的ではありますが、これだけでは不十分なところがあります。というのは、レースのようにせいぜい1~2時間で終わるならいいですが、サイクリングの場合は長時間にわたって漕ぎ続けなければならないからです。1時間出せるパワーが貧脚の基準値を上回っていたとしても、スタミナがないと長距離を走ることは不可能です。本物の貧脚は、ただ遅いだけでなく、スタミナもないので長く走れないことが条件なのです。

貧脚の3条件を提唱する

以上の考察より、本物の貧脚であるかどうかを判定する客観的な基準として、次の3条件を提唱します。これはパワーメーターを用いることなく、サイコンの数値から誰もが簡単に評価できることを考慮したものです。以下の条件が3つとも当てはまれば本物の貧脚を名乗ることを認めます(笑)。1つでも当てはまらなければニセモノです。

平均速度が20km/h未満であること

平均速度はパワーに直結する数値ですから、これは近似的にFTPを表していると考えられます。ここで言う平均速度とは、停止時間を除いた正味の平均速度のことです。つまりサイコンの自動ポーズ機能を使用して表示される数値ですね。ある程度サイクリングをやっている人ならわかると思いますが、少しでも上りがあると平均20km/hを維持することは相当難しいです。これをクリアできるなら貧脚ではありません。僕の場合は良くて18km/h、普通は16~17km/hくらいしか出ません。いかに貧脚かおわかりでしょう。

100km以上走れないこと

サイクリング初心者の一つの壁として100kmというのがよく取り上げられます。100kmを走れれば一人前のサイクリストと言ってよく、それ以上はいくらでも伸ばせると言われています。しかしスタミナがなくて、この最低限の100kmさえ走れないのが本物の貧脚です。

僕は休憩込みで1時間に10kmしか進めないので、100km走るには10時間かかります。10時間も自転車に乗っていることが苦痛だし、日没時間切れで100km走れません。80kmを超えると筋肉疲労で脚が回らなくなります。そこから先はもう歩くほどのノロノロ、100km走る前に行き倒れてしまいます。肉体的に100km耐えられないのが本物の貧脚です。

逆に15時間かけても150km走れる人はたくさんいますが、持久力はあるので貧脚とは言えません。全部ニセモノです。

獲得標高1200m以上登れないこと

距離以上に登坂は体力を大きく消費します。消費エネルギーは標高差に比例しますから、これもスタミナを表す指標として利用できます。獲得標高というのは累計ですから、アップダウンが何回もあると1000mくらいはすぐに超えてしまいます。僕も1000mくらいは登ることがあるので、これを基準にするとニセモノになってしまいます(笑)。そこで獲得標高1200mを貧脚の基準とします。1000mは登れても1200mとなるとかなりしんどいですよ。僕はもう脚がパンパン、走れません(笑)。

グループによって変わることに注意

言うまでもなく、僕は上の3条件にすべて当てはまるので本物の貧脚です。異論は認めません(笑)。ただしこれは母集団のグループによって変わるということに留意して下さい。ここでは一般的なサイクリスト、つまり趣味として自転車に乗っている層全般を対象としています。そのグループの中ではこの3条件に当てはまれば本物の貧脚ということです。もし一般人にまで対象を広げれば、これではほぼ全ての人がド貧脚になってしまいます。

貧脚を克服するには?

生まれつきの貧脚がいきなり剛脚に変身することはあり得ませんが、少しでも貧脚をカバーし、サイクリングを楽しめるようにするにはどうすれば良いでしょうか? 自分が取り入れて効果があったものをご紹介します。

ギア比を軽くする

貧脚は脚力が弱いので重いギアを回すことができません。しかしロードバイクのギア比って異様に重いですよね。昔のロードバイクはフロント52x42T、リア12-23Tなんていう今から考えれば恐ろしいスパルタンな仕様しかありませんでした。でも最近はフロント50x34T、リア11-34Tくらいは普通になっていますので、そういうものを使えばある程度激坂でも対応できるようになります。

僕はリア11-32Tを使っていますが、このくらいあれば上りでインナーロー固定にしなくても、ある程度勾配に応じてギアを使い分ける余裕が出てきます。スプロケを変えるだけならそんなにお金もかからないので一番おすすめです。それでも足りない場合はフロントトリプルにすることを考えましょう。あるいはグラベルロードならギア比1:1以下の完成車もよくあるので、初めからグラベルロードを選ぶのも一つの手です。どうせ遅いんですから、軽さは求めなくていいです。

軽量化を徹底する

平坦ではあまり影響を受けませんが、上りでは重量の影響をもろに受けます。当然、軽ければ軽いほど楽に登れるわけです。といっても自転車を軽量化してはいけません。それでは財布の方が軽くなってしまいます。

減らすべきは自分の体重です。坂を登るのに必要なパワーは体重と自転車の合計で決まるので、自転車を1kg軽くするより体重を3kg軽くした方がはるかに効果があります。もともと肥満の人なら10kg減量くらいは割とすぐにできるでしょう。自分の経験としてわかりますが、体重を2kgでも落としたらすごく上りが楽になった気がします。筋力を鍛えてパワーを上げるのは相当難しいですが、体重を落とす方がずっと簡単。PWRを上げるには分母である体重を落とすのが手っ取り早いです。もしかしたらギリギリ貧脚の2.5W/kgを超えられるかもしれませんよ。

軽さは正義です。トップクラスのヒルクライマーはみんな軽さを武器にしています。小柄な選手が多いのはそういうことです。徹底した軽量化で貧脚から脱却しましょう!

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コメント

  1. タケヘイ より:

    大変楽しく拝見しました(笑)
    SORAさんもご存じだとは思いますが
    私もこっち側の人間ですww
    昔チョイチョイ行っていたグループライドは
    キツカッタですねww
    足を引っ張ったら申し訳ないという気持ちで前にでて
    楽しむというレベルでは無かったですね。。
    もう年に数回くらいしか自転車を乗らないレベルにまで
    落ちてますので、私こそ真の貧脚になっていると考えます。。

  2. SORA より:

    一時はあっち側へ行ったのかと思ってました(笑)。
    あの頃のグループライドは速い人ばっかりで本当にキツかったですね(笑)。
    私よりは余裕があったと思いますが・・

  3. フジワラ より:

    ご無沙汰しておりますm(_ _)m

    今回の記事、興味深く読ませていただきました!
    なぜなら自分も最近、貧脚を自覚し始めたからであります…
    先日、大阪から高見越えで伊勢まで行きまして、コースの後半がほぼ下り基調にもかかわらず、走行アベレージは18km/h台…

    自転車を始めた20代後半は、どんなコースでも常に走行アベレージ20km/hをキープしていたのですがね💦

    原因は加齢が20%、モチベーションの低下が80%、でしょうかね?(^^;;

    まぁ貧脚でも、時間さえあればロングライドできます(笑)ので…
    ソロ中心に、ボチボチ行きます(^^)

  4. SORA より:

    やめてください! 貧脚が300kmも走れるわけないですから(キッパリ)

    まあ自分も30代前半の頃は常にアベレージ20km/hはキープできていたのですが、今はたとえ平地でも無理です。
    原因は加齢が50%、モチベ低下が50%だと思います。😅

    時間さえかければロングライドできる人はまだいいですよ。
    本物の貧脚はいくら時間をかけても100km走れませんから。😂

  5. Sailandstar より:

    貧脚を定義するって面白い!
    確かに貧脚って主観なので必ず自分の物差しの中での話ですよね。
    ただ、このように定義されると貧脚と認めざる得ないですね。自分だけは人並みには乗れてるんじゃないかと言う願望とのジレンマが心のどこかにあるのも事実。
    強くなりたくてスマートローラー買って、FTPテストのウォームアップでダウンしましたし(笑)
    別日に頑張った結果が66?絶対壊れてる!って買った店で見てもらう始末。
    はい、ど貧脚なだけでした(笑)
    この記事を読んであー全部当てはまるなーって思ってます。
    一番は、観光地のサイクリングを検索して、楽しそうコースは見つかるんですが、平均速度が遅い上に、休憩が長くないと回復しなかったりでおすすめコースを断念しなければならないことですかね。

  6. SORA より:

    全部当てはまる方は非常に珍しいですね。本物の貧脚かもしれません(笑)。
    観光地のおすすめコースも貧脚だと平均速度が遅いので時間かかるし、休憩しないと脚売り切れるので断念せざるを得ないことが多いですね。
    貧脚はとても不便です(笑)。