ネタはなければ作り出すものです(笑)。
もう見た方もいるかと思うのですが、YouTubeで面白い動画を見つけたのでご紹介します。この動画はCycle Sportsさんが企画したもので、自転車の値段は速さに関係するか?という衝撃的な実験結果です(笑)。
以前書いた記事で、パワー一定の条件では自転車を1kg軽量化しても33秒しか速くならないというシミュレーション結果を導き出しました。
上の動画ではそれと同じようなことを実験で検証しています。このような実験では別々の人がやると脚力の差で結果が変わるので全く意味がないのですが、パワーメーターを付けて同じ人がパワー一定の条件で計測しているので信憑性は高いと思います。
実験で比較の対象になったのは次の3車種です。
1. 高級ロードバイク(79万円) 7.3kg
2. エントリーロードバイク(10万円) 9.6kg
3. 高級クロスバイク(11万円) 9.7kg
実験はこの3車種を乗鞍で優勝経験のあるライダーが順番に乗り、平均パワーを270Wに保った上でヒルクライムのタイムを計測するというものです。動画では11:14から始まります。その結果、タイムは速い順に次の通りです。
1位 高級クロスバイク 18分47秒
2位 高級ロードバイク 18分50秒
3位 エントリーロードバイク 19分16秒
何と高級クロスバイクが最も速いという衝撃の結果が出ました(笑)。価格差は68万円、重量差は何と2.4kgですよ。それでもクロスバイクの方が速いんです。軽量化って何ですか?という世界ですね(笑)。
最初の2つ、高級ロードバイクとエントリーロードバイクを比べますとその差は26秒、ほぼシミュレーションとも合致するような結果が出ていて、なるほどなと思いました。
26秒といえば大したことないように思えますが、動画の中では26秒「も」速いということを強調しています。確かに表彰台を狙うトップクラスにとっては26秒の差はものすごく大きいです。だから高価なロードバイクを買う意味はあるんだよという結論に持って行きたかったでしょう。
しかしその狙いは最後のクロスバイクで見事に覆されてしまいました(笑)。このままで行くと、自転車の値段と速さは全く関係ないという結論になってしまいますね。サイクルスポーツさん、こんなことやっちゃっていいんですか?(笑) 高いロードバイクが売れなくなっちゃいますよ(爆)。
動画の最後で「ギア比を揃えることを忘れていた」とちょっと言い訳されてますね。でも理論的にはギア比はパワーと無関係です。軽いギアを速く回すのと重いギアをゆっくり回すのとではトータルの仕事量は変わらないからです。ただ脚質によっては高トルクが得意、高回転が得意ということもありますので、全く無関係というわけではないでしょう。厳密に言えばパワーメーターの誤差もあるかもしれません。しかし、それらを含めても高級ロードバイクとクロスバイクには有意な差を見出せないということですね。僕が思うに、フラットハンドルの方が上りに向いているんじゃないかと思いますね。確証はありませんが、自分もそんな感じがしているので・・
こういう結果を見せられると、レースに出るならカーボンじゃないとだめだとか、105以上じゃないとだめだとかいう理屈はすべて根拠がなかったことがわかります。おそらくは業界が勝手に作り出しただけでしょう。本当は自転車なんて安いので十分なんですよ。2kgくらい軽量化すれば数十秒は速くなるかもしれませんが、そんなのは表彰台を狙うトップクラスでなければ無意味です。貧脚はどんな自転車に乗っても同じ。高いロードバイクを買うのは単なる自己満足に過ぎないのです。高い自転車に乗ったら速くなったというのは間違いなくプラシーボ効果でしょうね。自転車はメンタルなスポーツですからね・・
というわけで安い自転車に引け目を感じることはないし、高い自転車で機材マウントを取る奴は人間として最低だということです。だから堂々と安い自転車に乗りましょう(笑)。サイクルスポーツさん、こんなことやっちゃったら業界から恨まれまっせ!(爆)
コメント
いや~この動画、面白かったですね。
クロスバイクが一番早いなんて痛快じゃないですか!
要はある一定以上のレベルのバイクであれば、性能的な
差はそんなにないということですね。
ただやはり高級車とかになると、感じるフィーリングとか
廉価版にはない大胆なデザインやカラー、あと
蘊蓄を語るに事を欠かない、所有する満足感とか・・
その辺も魅力となってくるのでしょうかね?
>タケヘイさん
自転車はやっぱりエンジンがすべてですよ(笑)。
まあ高級車を買うのは所有欲を満たすのがすべてでしょうね。
速くはならなくても酒の肴にはなりますからね・・(笑)