前回のウォーキング編に続いて、今回はサイクリングでの使用例をレビューします。トラッキングのスタートや終了の方法はウォーキングと同じですので省略します。
サイクリングの記録を取るにはアクティビティーの画面からOutdoor cyclingを選びます。ちなみにIndoor cyclingというのはローラー台やエアロバイクを意味しますが、GARMINと違ってケイデンスやスピードセンサーには対応していないため、計測できる項目は運動時間、心拍数、消費カロリーの3つしかありません。もちろんGPSは起動しません。
Outdoor cyclingを選ぶとSettingsというメニューがあって、さらに詳細な設定を行うことができます。ここでは自動ポーズを試してみました。自動ポーズというのは速度が一定以下になったときに自動的に計測を一時停止する機能です。信号待ちや休憩のときにポーズするようにしておくとGPSが停止するので多少のバッテリー節約にはなります。ポーズ条件は自分で設定できます。ここでは速度が2km/hを下回ったときにポーズするように設定してみました。
サイクリングのトラッキング時には4画面の切り替えが可能です。1ページ目は上から経過時間、距離、心拍数、速度、平均速度、高度が表示されます。2ページ目と合わせて表示項目はカスタマイズできます。速度はサイコンと違って距離と時間から割り出していますので原理的に必ず遅延が発生しますが、GARMINに比べるとタイムラグは大きめで約5秒くらい遅れて追従するようです。
2ページ目はDist gain、上昇量、下降量、消費カロリーが表示されます。このうちDist gainというのは何を意味するのかよくわかっていません。獲得距離って何だろう?
3ページ目は心拍数とその変化が表示されます。
4ページ目は走ったルートの軌跡が表示されます。
GPSの精度を比較するため、先日の「さんぽdeサイクリングin天理」のときにeTrex 30xと同時ログを取ってみました。
これはログの生データですが、データ取得は等間隔ではなく、速度によって1秒~数秒くらいの範囲で自動制御されるようです。ある程度スピードが出ていると1秒間隔で取得されています。
Amazfit PaceとeTrex 30xで取得したログを同じ地図上に重ねてみました。赤線がPace、青線がeTrexを表します。プロフィールマップについては「詳細を見る」をクリックしてご覧下さい。
平地ですからあまり誤差が出ないことは確かですが、ほぼピッタリ重なっており、eTrexと遜色ない精度だと思います。やはりGLONASS対応は強力なようです。Paceは腕に着けているため、自転車を離れて歩いた軌跡も記録されています。その分、距離が若干長めに出ました。当然ながら平均速度も低くなります。
プロフィールマップが滑らかであることから気圧高度を使用していることは間違いないですね。GPS高度だと絶対こういう風にはなりません。ただeTrexは出発時に手動で高度校正していますので、より実際に近い数値が出ています。Paceの気圧高度はスタート時にGPS高度から自動校正されるため、絶対的な精度はその時の電波状況に左右されるようです。まあそれでも誤差は10m程度ですから実用上問題のない精度だと言えます。
気になるバッテリーの持ちですが、4時間47分の使用で99%→79%、20%のバッテリー消費でした。日帰りのサイクリングであればフル充電しておけば十分保ちそうですね。
一昔前のスマホのGPS精度といったら酷いものでしたが、小さなスマートウォッチでここまでの精度が出るとは隔世の感があります。このくらいの精度があればPace単独でログ取りしても十分いけると感じました。