林道御池線は鈴鹿山系の奥深くを走る長大な山岳林道である。以前から行きたいと思っていたが、延び延びになっており、今行かなければもう暑くて行けないだろうと思っていたら、昨日タイムリーにN氏が行ってきたとの報告を受けて、急遽単独アタックすることになった。
昨日どこも行かなかったのは今日に足を残しておくためだった。狙い通り、今日は朝から快晴、これ以上ない絶好のツーリング日和となった。暑そうだけれども、やっぱりこうじゃなければいけない。どんよりではどこへ行っても気分が萎えるのだ。
結構距離があるのでロードで行くかMTBで行くか迷ったが、舗装とはいえ林道は路面が荒れていることもあるので無難にMTBで行くことにする。愛東町(今は東近江市となっているが)の道の駅「あいとうマーガレットステーション」に車をデポし、10時ジャストに出発。R307を南下し、妹の交差点で左折して県道外八日市線で永源寺へ向かう。永源寺前の橋を渡ってR421に入り、永源寺ダムまで上る。かなり水が干上がっていて湖底の木なども見えている。愛知川沿いに上っていって蓼畑でR421と別れて県道多賀永源寺線に入る。
その分岐のところにまたイヤな看板を発見。政所小学校付近で時間通行止をやっている。平日はこれだからイヤだ。時間を見ると10:00~11:00の間だけ通れることになっている。げっ、あと5分しかないではないか。上り坂なのに思いっきり飛ばして11:00ジャストに政所小学校が見えてきた。工事区間ではまさに通行止のゲートが置かれたばかりでギリギリセーフ。出発があと5分遅れたら今日の計画がフイになるところだった。必死で上って息が上がったので、息を整えながらだらだらと上っていく。箕川では以前はなかったトンネルができていて、集落を迂回してショートカットしている。間もなく蛭谷に到着。ここまで来るのは実に久しぶりで、懐かしい風景に心が躍る。
蛭谷は木地師の里として知られているところで、小さな木工所ではトントンと木を叩く音が聞こえていた。蛭谷の先で多賀永源寺線と別れ、大きく右へカーブしてゆるやかに上っていくと君ヶ畑に着く。ここまでは以前に来たことがある。そのときはまだ茅葺きの民家が残っていたが、今は普通のスレート葺きに変わっていた。時代の流れとはいえ、残念なことである。集落の一番奥、ノエビアの施設を過ぎると林道終点の標識がある。逆になるが、いよいよここから林道御池線だ。
君ヶ畑
しばらくの間は渓谷沿いにだらだらと上っていく。道が川の左から右へ移るところから本格的な上りとなって、10%を超えるような激坂が続く。標高600m付近まで上るとほぼ平坦となって一気に展望が開ける。もう12時を過ぎたので「緑一色・山の学校」の看板があるところで昼食にする。ここは見晴らしが良くてとても気持ちがいい。
緑一色・山の学校
そこからほぼ平坦かわずかに下り気味となって御池岳直下の出合に着く。ここからまた少しずつ上り始めるが勾配は大変緩い。そして平行して走る2本の高圧線が見えてくると峠は近いが、ここから標高差100mを一気に上る激坂が続く。上るにつれて展望も開け、苦労が吹き飛ぶ。そして上りが緩やかになると間もなく最高地点のミノガ峠に到着する。ここで13:15。標高780m、実に600m以上を上ってきたことになる。峠からは北方向にわずかに展望が開け、ちらっと琵琶湖が見える。
ミノガ峠付近から南側の展望
ミノガ峠
ミノガ峠からはコンクリート舗装の急な下りが続く。やはりMTBで来てよかった。しかしまだ安心してはいけない。もう一度70mの上り返しがあるのだ。ちょうど高圧線をくぐったところから上りが始まったが、この上りは緩やかで大したことはなかった。見事な植林の中を抜けて二つめの峠に到着。標高620m。峠を少し下ったところから琵琶湖方面の雄大な展望が広がる。長い長い下りが続いて、やっと民家が見えてくると霜ヶ原に到着だ。再び県道多賀永源寺線に合流して林道御池線は終わる。
あとは川相を経由して県道佐目敏満寺線に入り、とりあえず富ノ尾の集落まで行く。さてここから少しでも近道するため、非常にややこしいショートカットを試みる。体育館の先にある小さな橋を渡り、5万図の黒線道を通って正楽寺の方へ山裾を走る。ちょっと迷うところもあるが、とにかく山裾に沿って走ればいい。2つの池の横を通れば正解だ。間もなく名神高速道路の甲良PAの下をくぐり抜ける。
すぐR307と交差するが、R307はアップダウンとトラックが多いのでどうしても避けたかった。そのままR307を渡り、また非常にややこしい抜け道を探して県道雨降野今在家八日市線を南下する。もちろん初めての道なのでしょっちゅう止まりながら地図の確認が欠かせない。そして横溝で左折して県道湖東彦根線に入り、R307に合流する。このルートの方がアップダウンは少ないが、R307に出るまでゆるい上りだったので結局は同じかもしれない。あとは1.5kmほどで道の駅だけれども、強烈な向かい風になってきて、平地なのに15km/hしか出ない。完全に足も売り切れた。なぜ最後はいつもこうなるのだろうか? 15:30頃、道の駅にたどり着いて、そこから2時間弱で帰宅した。
本日の走行距離65.7km、アベレージ17.9km/h。今日は最高の天気のもとで念願の御池林道を走れて大満足だった。この林道は明るく開けた場所を通るのでとても気持ちがいいし、それほどきつい勾配もないのでおすすめの林道だ。ただ甲良町からの帰路がどうしても問題になる。R307は歩道がなく大型トラックがビュンビュン走るので避けたいが、今日のように迂回してもあまり楽とは言えず、ルート選択が難しいところだ。
コメント
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こういう林道走ってみたいな~
気持ちよさそうだけど虫が口に入りそう。
やっぱりパンク修理キットとミニポンプがないと辛いかな。
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はい、虫が口に入りました。目にも入りました。
あんな山の中でパンクしたらどうしようもないですよ。
とりあえずパンク修理キットとミニポンプがあればどこでも行けます。
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私はMTBに乗って3年になりますが、いまだにパンクしていません。それが怖くてあまり遠出できないのです。そろそろチューブを変えた方がいいのでしょうか。
現在までの走行距離:約2000?
道路状況:段差あり
空気の抜け具合:問題なし
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さすがSORAさんのレポートは描写が的確ですね。そして写真が実に綺麗です。「山の学校」あたりで私も昼食にしたかったのですが、どんより曇って寒くて残念でした。今日はほんとにあたりでしたね。それから政所小学校付近の崩落しそうな工事区間ですが、昨日は日曜日なので休工でした。看板をよく見ておけば慌てさせずに済んだのに。すいませんでした。
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>コーヒー大好き!!さん
チューブも古くなると劣化してきますので、パンクしてなくても3年に1回は交換した方がいいですよ。
MTBの場合、空気圧さえしっかり管理していればめったにパンクすることはありませんけどね・・。
でも最小限予備チューブとポンプは持って走りましょう。
>なかおさん
帰ってすぐだと記憶が新鮮なので詳しく書けますが、時間が経つとダメですね。
後でそのままレポートにできるようになるべく詳しく書くことにしています。
日曜は工事休みなので、ほんとは日曜に行くのが一番確実なんですけどね、天気ばっかりは・・。
鈴鹿山脈・御池林道へ
今週の土曜日は実家(滋賀県長浜市)まで自転車で帰ろうと思っているのですが、琵琶湖の東岸を走るのはもう飽きたので、またまた、かなりひねくれた帰り方をしたいと思います。そこでご同伴いただくのが、「ツール・ド・湯の山温泉」で唯一の地元サイクリストとしてガイド..