4日目は八ヶ岳南端の編笠山に登りました。最初の縞枯山が流れたため、これがメインイベントになっちゃいました。しかしすでに2日連続で登ってかなり筋肉痛が出てきておりますので、足がもつか?ということが一番の心配事なのですね。何と言ってもこのコースは標高差が950mにも及ぶため、未だ経験したことのないほどハードな上りです。売り切れた足で登ることができるのか? いや、まあ上りは行けるでしょうけどね、問題は下りですよ。途中で動けなくなって救助隊のお世話になったら洒落にならんのでね・・(^^;
前日は小淵沢の道の駅で車中泊してまして、朝起きたら珍しく雲一つない快晴だったんですね。これはやっと展望を楽しめるかと思って意気揚々と出発したわけですよ。登山口の観音平までは道の駅からとても近いので、ほんの20分ほどで着いちゃいます。
観音平の駐車場に着いたら、平日の7時前にもかかわらず、もう7割方くらい埋まってました。土日はいったいどういうことになるんでしょう? ああ恐ろしや・・(^^;
登山コース図
駐車場から登山道に入ってすぐ、道が二手に分かれます。左は遊歩道になっていて、傾斜は緩いものの距離が長くなります。どちらからでも行けるのですが、できるだけ短縮したいので右の直登ルートをとります。
笹の茂る尾根を淡々と登っていきます。最初は緩やかですが、徐々に斜度を増してきます。
ホタルブクロがあちこちに咲いてました。
登り始めて50分で雲海と呼ばれる広場に着きました。南側の展望がちょっと開けますが、霞んでいて山はほとんど見えません。遊歩道経由の道もここで合流してきます。コースタイムではここまで1時間になってましたが、これで10分短縮しました。
雲海からさらに斜度を増して急坂を登っていきます。これはタマゴタケでしょうか? 毒々しいなぁ・・
この先、水のない枯れ沢のようなところをずっと歩きます。岩がゴロゴロしてかなり歩きづらいです。気をつけてないとコースを外れるので、赤テープを見失わないように注意が必要です。
雲海から40分で押手川分岐に到着しました。コースタイムは50分だったので、また10分短縮しました。ここで編笠山へ直接登る道と青年小屋を経由する巻き道に分かれます。どっちから登ってもいいのですが、やはりきつい方から登って緩い方へ下る方が楽なので、直登コースをとります。
この山の特徴は上へ行くほど傾斜がきつくなることなんですね。標高差はあと400mほど残ってますが、ほとんど直線で一気に登る感じです。こんな木の根の張っているところや岩のゴロゴロした場所があって、かなり歩きづらいです。
一ヶ所だけ鉄梯子のかかっている箇所がありました。このあたり相当な急傾斜です。岩の角をつかみながらでないと登れません。やっぱりこちらから登って正解でした。これを下るのは絶対嫌だよなぁ・・
あんなに晴れてたのに上へ登るほど雲が出てきて、ついに青空が見えなくなりました。容赦なく続く急登にいい加減疲れてきた頃、何の前触れもなく森林限界を超え、岩の堆積する風景に変わりました。
そこからがまた長いんだろうなぁと思ってたら、あっけないほどすぐ頂上が見えました。
そして9時45分頃、ついに編笠山の頂上に到着しました。押手川分岐から1時間10分、またコースタイムより10分短縮しました。トータルで休憩も含めて2時間45分で登ってきたことになります。標高差950m、よく登ったもんだ。
頂上は大きな岩がゴロゴロしていて結構広く、何となく蓼科山に似てますねえ。標高は2524mでほぼ同じ、山の形も同じ円錐形で、八ヶ岳の北と南の端に同じような山があるのが面白いですね。
しかしここまで来てガスに完全に覆われ、展望はゼロ。向かい側に見えるはずの権現岳もまったく見えません。朝はあんなに晴れてたのに、山の天気は当てにならんなぁ・・。早すぎるお昼を食べながら、11時まで粘ったのですが、いっこうにガスは晴れず、あきらめて下山を開始しました。
青年小屋方面へ下ります。これは何というのだったかな?
青年小屋が眼下に見えてきました。
これもよく見る花だけど名前忘れた。(^^;
真下に小屋が見えるんですけど、ここからこの岩ゴロゴロ地帯を抜けていかなければなりません。赤いペンキで目印がついているので、それを見失わないように岩を飛び移っていきます。これはかなり足に来ますね。コースタイムで20分となってましたけど、絶対無理でしょ? これを抜けるだけで相当かかりましたよ。
青年小屋がだいぶ近づいてきました。今どきあり得ないほどボロいですね(笑)。まるでバラックか? 後ろは一応、権現岳です。
やっと青年小屋のある鞍部まで下りてきました。ここまで30分、コースタイムより10分遅れです。
鞍部から編笠山を見上げます。さっき下りてきた岩ゴロゴロ地帯が凄いですね。八ヶ岳ってこういうとこ多いよなぁ・・
ここから押手川分岐まで山腹を巻いて下る道に入ります。これも名前はわからないんですが、うつむき加減に咲く可愛らしい花ですね。
この巻き道ですが、傾斜はやや緩いものの、途中で上り返しがちょっとあるんですよ。これが結構しんどい。いかにも八ヶ岳らしい苔生した原生林を抜けていきます。しかし行けども行けども分岐に着きません。さすがに疲れが出てきました。
嫌になるほど下りが続いて、やっと行きに通った押手川分岐に出てきました。ここまでコースタイムは50分だったはずですが、1時間5分かかりました。また15分遅れ。
押手川分岐からは行きに通った道を下るだけです。様子がわかっているからいいんですが、やっぱりしんどい。オダマキを発見しました。
これはウスユキソウですね。雲海までコースタイム40分だったはずですが、50分かかりました。また10分遅れ。
そして午後2時15分頃、やっと観音平まで下りてきました。最後は一応コースタイム通りかな? 結局、上りで作った貯金を下りで全部吐き出しました(爆)。ほんとに下り苦手だよなぁ・・。上りは前の人を追い抜きつつ飛ばしてるのに、下りは抜かれっぱなし(笑)。頂上で一緒だった親子連れや単独女性にあっという間に抜かれました。何であんなに速いんだよ? というか自分が遅すぎるのか?(爆)
それで下まで来たら思いっきり晴れてますやん。標高1570mあるのにめっちゃ暑い。
見上げると編笠山の頂上も姿を現しました。右は三ツ頭でしょうねえ。下から見えるということは下界も見えているはずで、もうちょっと早く晴れてくれれば良かったんだけどねえ・・
というわけで、展望がまったくなかったのが残念でしたが、標高差950mを登り切れたのはかなりの自信になりました。しかも足売り切れの悪条件でね・・。一応このくらい登れればたいていの山には行けますよ。自転車でもそうですが、筋肉痛を我慢して歩いてると血行が良くなってくるからでしょうか、不思議と筋肉痛は気にならなくなるんですね・・
今回3日連続で山に登りましたが、不思議と膝痛はまったく起きなかったんですね。これはもしかするとトレッキングポールを持たなかったせいではないかと思っています。あれを持つと岩場で邪魔になるし、写真を撮るときも邪魔なのであえて持たなかったんですよ。今までポールを持っているときは必ずと言っていいほど右膝が痛くなりました。
たぶんポールを持つと片足に荷重がかかるのが良くないんでしょうね。でもいつも右手にポールを持っているのになぜ右膝が痛くなるのか不思議ではあります。普通に考えれば右足には荷重かからないはずなんですけどね・・。まあ最近は2本持つのが普通みたいなので片方だけ持つのが良くないのかもしれませんが、下りでも両手が空いている方がバランス取りやすいので、やっぱりポールはない方がいいと思うんですよ。自分はこれからもポールなしで行きます。
これで山梨方面の予定ルートは全部登り、あと4日ほど長野県内をうろうろしようかと思っていたのですが、さすがに3日連続で登ったら疲労が溜まってどうでも良くなってきました。あとは行くとこありませんし、翌日から土日ですので、どこかでやり過ごさなければなりません。それを考えると鬱陶しくなって、今回はこれで引き上げることにしました。次は8月下旬に北信方面でも行こうかな? たぶん自転車付きで・・
コメント
こんばんは。
「観音平」とは懐かしいです。以前はグリーンロッジていう町営の宿泊施設があって、テント場が併設されてました。
何べんも書いてますが、奥秩父に凝ってる頃に前泊やら最終日の休憩に泊まりました。
大菩薩にも行きましたが、駐車場はあるし、道標は完備やし、小屋はあるしで、「京都の北山と比べて親切やけど、こんなんでまともな技能が身に着くんやろか?」と思いましたが。
>ワシはGT。さん
今は何もなかったですよ。
代わりに道の駅がその役割を担っているようで、連日盛況です。
たしかに大菩薩は過保護なくらい道標ありますね。
そのくらいしないといけないくらい、とんでもない人が来るってことでしょうか・・