■コースタイム
青少年旅行村=0:10=登り尾コース分岐=1:00=造林小屋=0:15=三畝峠=0:15=三峰山=0:05=八丁平=0:10=三畝峠=0:10=造林小屋=0:50=登り尾コース分岐=0:10=青少年旅行村【total 3:05】
今年はぜひ行きたいと思っていた霧氷登山だが、ずっと週末の天候に恵まれずなかなか行くチャンスがなかった。しかし祝日の今日は文句なしの快晴ということでようやく念願の三峰山へ行くことができた。午前9時過ぎに奥宇陀青少年旅行村に到着したが、すでにかなりの数の車が来ており、だいぶ奥の方の駐車場しか置けなかった。しかしそこもあっと言う間に満車となり、早めに出て正解だった。スパッツを着けて午前9時35分に出発する。
青少年旅行村から少し下り、道標に従って林道へ右折する。6分ほど林道を歩くと「山上」と書かれた大きな道標がある。ここが登り尾コースとの分岐点だ。一番最初に登ったときは不動滝コースから登ったが、林道歩きが結構だるかったので今回は登り尾コースから登ることにする。橋を渡って上りにかかるとすでに道は雪に覆われており、ここで早めにアイゼンを装着する。植林の中をジグザグに登っていって20分ほどで舗装された林道に出る。林道を横切って急な階段を登ると杉の木の間から学能堂山と大洞山を望める。特に学能堂山がこれほど美しく見える場所は他にないだろう。再び深い植林の中に入って展望は望めなくなるが、こんな林の中でもしっかり雪は積もっている。上へ行くほど雪は深くなり、造林小屋が近づく頃にはもはや地面は見えなくなる。しかしアイゼンの食い込みがよくなるのでかえって歩きやすく、フカフカした雪の感触が心地よい。冬の三峰山は渋滞ができるほどという噂を聞いていたが、思ったほど人は多くない。かなり長い登りだったが、休憩なしの1時間で造林小屋に到着。
学能堂山(右)と大洞山(左)
造林小屋を過ぎるといよいよ雪は深くなり、今度は雪の滑りによるパワーロスで少しペースが落ちる。まだまだ急坂は続く。そして三畝峠の手前まで来てようやく霧氷が現れた。初めて見る霧氷に感動。もう11時を過ぎているが日陰になっている部分はまだできた時の形を保っている。しかし日の当たっている部分は溶けかかっていて水がポタポタと落ちている。これは早く撮らなければと三畝峠でカメラを取り出して撮影にかかる。抜けるような青空に真っ白な霧氷は素晴らしい。人が多くて落ち着いて撮っていられないのが難点だ。形のよい霧氷を撮りながら山頂までの300mを歩く。ここはまさに霧氷のトンネルだ。山頂付近の積雪はポールを突っ込んでみると40cmくらいはあるだろうか。このくらいあると足が沈んでかなり歩きにくい。午前11 時半頃ようやく山頂に到着。
三畝峠付近の霧氷
霧氷のトンネル
山頂はすでにたくさんの登山者で一杯になっている。日当たりが良いのか霧氷はほとんどなくなっている。今日は年に何回あるかどうかという視界の良さで、神末の集落から倶留尊山まで全く霞がなく実にクリアーに見える。住塚山・国見山・三郎ヶ岳などもくっきり。この山に登ったのは3度目だが、これほどよく見えたのは初めてだ。今日は上野盆地から三重・滋賀県境の山並みまで見える。また青山高原あたりもよく見える。やはり冬は空気が澄んでいるのだろう。
三峰山山頂の霧氷
山頂で昼食をとってから八丁平へ向かう。5分ほどで八丁平に下りるとまたたくさんの人が弁当を広げている。ここは日当たりがよいので雪が溶けていて座るのはこちらの方がよかった。秋にあれほど茂っていたススキも今は枯れてずいぶん見通しが良くなっている。またここからの展望も素晴らしい。正面には迷岳がデ~ンという感じでそびえ、雪に覆われた国見山から明神岳のあたりもすぐそこにあるように見える。その後ろには大峰の一部が顔を出している。そして南の方にひときわ高く見えるのは大台ヶ原ではないだろうか。こんなにくっきり見えるのは信じられない。
雪の八丁平
午後1時前に八丁平を後にし、下山を始める。三畝峠まで戻ってみるともう霧氷は完全になくなっていて、やはり先に撮っておいて正解だった。わずか1時間ほどのことで、まさに一瞬の美である。ここから新道峠への道もあるが、遠回りになるので今日は最短距離で同じ道を戻ることにする。午後2時25分に下山終了。もう車もかなり少なくなっている。どの人も今日は最高だったねと満足げであった。