掟破りのローギアレシオ化

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カスタマイズ自転車

ロードバイクのギア比が重すぎる問題、昔に比べればマシになったとはいえ、まだまだ貧脚には無理な設定が目立ちますね。シマノでは最も小さいチェーンリングでも50-34Tしかなく、それに11-34Tのスプロケを組み合わせたところで小さい方の3枚は全く踏めないわけです。せっかく9速あっても実質6速しか使えないんですよね。

自分が普段どのギアをよく使っているのか確かめたところ、平地を25km/hくらいで巡航している時はほぼ17Tを使っていることがわかりました。これは小さい方から4枚目に当たります。もう1段上の15Tになるとトルク不足で逆に失速してしまいます。また少し向かい風になったら1段下の20Tまで落とさないと回せません。つまり平地では17Tか20Tか、この2枚だけを使い分けているわけですよ。

これってすごく効率が悪いですよね。選択できるギアが少ないということは、長距離になるほど疲れが溜まりやすいということにもつながります。僕が平坦苦手な理由はこれじゃないかと思っています。自分のように筋力が極端に弱く、心肺機能だけで走っているタイプには今のギア比は重すぎます。11Tや13Tなんてあっても絶対に踏めないので、無駄でしかないんですよね。

この問題を根本的に解決するにはチェーンリングを小さくすること、それが最も効率的な方法であると考えられます。そうすれば全体的にギア比を下げられますからね。しかしシマノではこれより小さいチェーンリングはないので、例の中華クランクを導入して48-32Tに換装するということを今年の初頭からやってきました。

貧脚の最終兵器を導入
貧脚の欲望はとどまるところを知りません。去年はスプロケを11-34Tに交換してギア比1:1を実現しましたが、それに慣れてしまうともっと軽いギアが欲しい、もっともっと‥となるわけです(爆)。ギア比を下げるにはスプロケを交換するのが手っ取り早い...

チェーンリング交換の履歴

しかし紆余曲折がありまして、また元に戻したり、もう一度交換したりを繰り返して、今年だけで何と4回も交換してしまいました(笑)。我ながら何て無駄なことをしてるんだと思いますけど、非純正のクランクを導入するということは一筋縄では行かないのです。そういう経緯で今はシマノ純正の50-34Tに戻っております。これまでの履歴はこんな感じ。

1回目:50-34T→48-32T > おおっ、行けるやん!
2回目:48-32T→50-34T > チェーン落ちが発生して元に戻す
3回目:50-34T→48-32T > やっぱり軽いギアが欲しい!
4回目:48-32T→50-34T > パキパキ音が発生して元に戻す

チェーン落ちは別にクランクのせいじゃなかったんですけど、SRAM規格のクランクとは相性が悪いんですよ。初めは問題なかったのに、パキパキ音が発生するようになりました。たぶんスピンドルが長すぎてスペーサー入れてるのが悪いんでしょうね。チェーンリングはそのまま使えますけど、クランクだけはシマノ規格に交換しないとだめという結論になりました。

スプロケを交換したらどうか?

実はシマノ9速には11-34Tよりさらに大きい12-36Tというスプロケが存在します。これはもともとMTB用なのでロード用のRDではキャパシティーを超えるのですが、実際は問題なく変速できるというネット情報があるのでこれに目を付けました。

実は今から2年前、クランク交換よりも先に12-36Tを試す発想は既にあって、スプロケも購入していました。クランク交換よりスプロケ交換の方が手っ取り早いし安上がりですからね。ところが届いたスプロケがまさかの不良品でどうやってもフリーに填まらないのです。よく見ると軸がズレていて歪んでいるように見えました。まさかシマノ製品でこんな不良品があるとは思いもしませんでしたが、買ってから数ヶ月放置してあったので既に返品期限を過ぎており、泣き寝入りするしかありませんでした。

そんなわけで宙に浮いたスプロケ交換計画でしたが、チェーンリングを50-34Tのままでギア比を下げるにはスプロケを大きくするしかないわけです。そこでもう一度挑戦しようと思って、まず全てのギア比を計算して一覧で比較できるようにしてみました。比較対象としては、

①フロント50-34Tでリア12-36Tの場合
②フロント48-36Tでリア11-34Tの場合

の二通りです。つまりチェーンリングはそのままでスプロケだけを交換するか、スプロケはそのままでチェーンリングだけを交換するかの比較となります。その結果は次の通りでした。

こうやって見比べると一目瞭然なのですが、①より②の方がギア比が小さくなる組み合わせを黄色で塗りました。全く予想しなかったことですが、何とアウター側では全速で①の方が小さいんですよね。これまで全体にギア比を下げるにはチェーンリングを小さくすることが有効と思い込んでいましたので目からウロコでした。これはトップが11Tではなく12Tであるところがミソだと思います。その影響で全てのギアが1枚分大きい方へシフトした感じなのです。

一方でインナー側では1速と4~6速のみ②の方が小さくなります。このうち1速についてはどちらも0.94で実質的に同じです。4~6速についてもわずかな違いであり、誤差の範囲で同じと言えるでしょう。つまりチェーンリングを48-32Tにするよりも、スプロケを12-36Tにした方がギア比は同じかより小さくなることがわかりました。

これは意外な結果だったので驚いておりますが、9速には12-36Tがあるからいいんですよね。これが11-36Tだとまた違う結果になると思います。もっと早く気付けよという話ですが、最初からチェーンリングを交換する必要はなかったんですよね。この一年、何を無駄なことをしてたんだ?(笑)

再購入と重量比較

上記の試算の結果、これはいけると判断しましたので、全く同じものを2年ぶりに買い直しました(笑)。まあ2857円ですから財布には優しいですよ。というかもっと早く気付いてれば無駄な出費をしなくて済んだんですけどね。

ところで気になるのは重量増ですね。全体に大きいギアが増えるわけですから当然重くなります。そこで恒例の重量測定をやってみます。


まず今まで使っていた11-34Tは379gでした。


次に12-36Tは409gでした。その差は30g。もっと違うかと思いましたが、意外と差は少ないですね。このくらいなら重さを実感できるほどではないので、許容できるレベルでしょう。

まあ軽量化を優先するならチェーンリングを小さくする方が有利ですけどね。その代わりお金はかかります。さらなる低ギアレシオを目指すかは今のところわかりません(笑)。

実装と試走結果

サクッとスプロケ交換して、天気が良いのでちょっと試走してきました。半分登りで半分平坦みたいなコースです。


見た目はかなりデカいですね。ロードバイクにこんなの付けてると笑われそうですが、貧脚とはそういうものなのです(笑)。

RD-R3000-GSのキャパシティーは公式上は34Tまでですが、36Tでも全く余裕で変速できます。これもネットの情報通り。ただ最大ギアとプーリーの間隔が狭くなるので、Bテンションアジャストボルトは調整した方がいいと思います。

あとチェーンの長さですが、もともと34Tに最適化してあったので、36Tにすると当然短くはなります。問題になるのはアウターとローの組み合わせだけですが、RDが目いっぱい引っ張られて余裕がない感じですね。それでも普通に変速はできますが、ちょっと抵抗が大きくなるのと、逆転させると外れます。当面そのままでもいいですが、チェーンもそろそろ寿命が近づいていますので、次の交換のタイミングで伸ばしてやろうと思います。

試走した結果はなかなか好印象でした。平地では28km/hで巡航する時に3枚目の16Tがピッタリ来ます。23km/hくらいなら4枚目の18Tがハマりますね。ちょっと向かい風になるともう一段落として5枚目の21Tです。2枚目の14Tは33km/hくらい出さないと踏めないだろうなぁ。

まあ今までは1~3枚目が完全に死んでいて、平地では4枚目か5枚目だけしか使えなかったわけですから、3枚目が使えるようになったのは大きいんですよ。

一方、登りでも余裕が感じられ、少々の坂ならアウターだけで乗り切れる感じですね。インナーに落とした場合でも3枚目以降は音鳴りもなく普通に使えますから、16Tから36Tまで勾配の変化に応じて細かくギアチェンジできます。10%未満の坂なら36Tまで使うことはまずないですね。まあ36Tは超激坂を攻略するための秘密兵器ですよ(笑)。

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