三重と滋賀の県境にある御斉(おとぎ)峠へはロードバイクで何回も登ってるんですが、その近くに高旗山という標高710mの山があります。実は今まで全く存在を知らなくて、2日前に知ったばかりです(笑)。国土地理院の地形図には三角点が描かれていますが、山名の表記はありません。
かつてはほとんど登る人もいなかったんでしょうけど、平成20年に新しい登山道が整備され、御斉峠から簡単に登れるということで人気が出てきたようです。情報によると山頂からは伊賀盆地の展望が素晴らしく、絶景を楽しめるということで、これは登ってみなければと思いました。
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御斉峠には駐車スペースがありませんので、近くにある伊賀盆地絶景展望台の駐車場を利用します。ここはかなり広くて数十台停められそうです。もっと遠いかなと思いましたが、天理から1時間で着きました。ここもできてからまだ行ったことがありませんでした。まずは目の前の急な階段を登っていきます。
標高差にして30mほどですが、階段のピッチが合わなくて結構きついです。展望台には東屋があって休憩にいいスペースです。
展望台からは文字通り伊賀盆地の絶景が楽しめます。三国越の方にも展望台がありますが、あそこは全然展望良くないので断然こちらがおすすめです。ここは雲海の名所としても知られており、今朝も伊賀盆地は霧に包まれていました。平日なのに車が一台停まってるなと思ったら、ちょうどカメラマンの人が下りて来られました。
いったん駐車場まで戻り、御斉峠の方へ車道を歩いて行きます。展望台からすぐの場所に「仕置場跡」の案内板があります。実際の場所はここから100m林道を入ったところのようです。仕置場って江戸時代の処刑場のことなんですが、滋賀の恐怖スポットとして知られております。霊感の強い人はヤバいとか。
ここが御斉峠のピークです。ロードバイクで嫌と言うほど来たな(笑)。徳川家康の伊賀越えルートには諸説ありますが、この御斉峠を越えたとする説が最も有力です。
峠を越えて伊賀市側に少し下っていきますと、大きなカーブのところに階段があり、その前に緑色の看板が立っています。ここが南側の登山口。とてもわかりやすいです。
階段を登って尾根を越えるとゴルフ場へ至る道のすぐ近くを通り、しばらく山腹を巻いて谷筋の道へと入っていきます。少し崩落した箇所もあり、道が狭くなっているので注意が必要です。
林の中を抜けると「高旗山展望所へもう一息」の看板が出てきました。
突然展望の開ける場所に出ると長い階段が出てきました。ここから山頂まで階段で一気に登っていきます。これもピッチが合わなくてしんどい(笑)。
山頂はなだらかな草原になっています。あともうちょっと。
山頂に着きました。平成20年10月に登山道が開通したことを記念する看板が立っています。
二等三角点もあります。
山頂からの展望は南側だけですが、絶景のひと言。最初に行った伊賀盆地絶景展望台より標高が高いだけあってより遠くまで見えます。こちらは上野市街方面。
真南には西山の棚田、遠くに曽爾の山々が見えます。
画面右端に宇陀の額井岳・貝ヶ平山を確認できます。その左側にははるか大峰山脈、台高山脈が連なっています。
こちらは月ヶ瀬方面。遠くに見えるのは金剛山・葛城山でしょうね。
とにかく噂に違わず素晴らしい展望でした。ところで高旗山の名前は、大坂堂島で取引される米の相場を山頂から旗を振って上野の町に伝えたことに由来するとされています。つまり昔の通信所だったわけです。それにちなんで白旗が掲げられています。
下山は同じ道を戻りますが、途中の分岐を右にとりゴルフ場方面へ抜けます。車道はすぐ目の前です。
ゴルフ場への連絡道に出たところです。入口には緑色の看板が立っていて、こちらから登った方が近道です。なおゴルフ場の中にある信楽温泉からも登山道があり、そちらから登った方がさらに近いようです。
車道を歩き、ゴルフ場のゲートのところに出てきました。ここから駐車場まではすぐです。