どのGarmin製品についても言えることですが、マニュアルがとにかくわかりにくい(笑)。まるで業務用機器か?と思わせるような不親切さです。これだけで理解しろというのはちょっと無理でしょう。
僕もGarminウォッチは初めてだったので届いてすぐは何が何だかさっぱりわかりませんでした(笑)。あまりにも機能が多すぎて、やりたいことにたどり着くまでえらく時間がかかります。いろいろいじくっているうちにようやく操作のコツみたいなものが見えてきました。全容を把握するまで一週間はかかったと思いますね(笑)。
ということで操作方法の要点と主な機能についてまとめてみます。ワークアウトについては次回に持ち越すので、今回はウォッチフェイスとウィジェットと呼ばれる機能について解説します。
ボタン操作
スマートウォッチといえばタッチスクリーン方式が一般的ですが、何とInstinctはタッチ操作に対応していません。その代わり、物理ボタンが5個装備されており、すべての操作を物理ボタンで行います。これはアウトドア用として手袋をしていても使えるように配慮されたものです。常にグローブを着けているサイクリストとしてはうれしい仕様ですね。
各ボタンの機能は短押しと長押しで役割が異なります。
短押し時
右上のボタンはいわゆる「決定」キーで、ほとんどの場面において「確定」や”OK”を意味します。またウォッチフェイスが表示されている時に押すとワークアウトの選択画面になります。
右下のボタンはBACKボタンで、一つ前の画面に戻る機能を持ちます。確定せずにキャンセルという意味合いがあります。右側の2つのボタンについては一般的なスマートウォッチと同様の機能と思って差し支えありません。
左上のボタンを押すとバックライトをON/OFFします。
左真ん中のボタンはUPボタンで、選択項目を一つ上に進めたり、画面を上にスクロールする機能を持ちます。
左下のボタンはDOWNボタンで、選択項目を一つ下に進めたり、画面を下にスクロールする機能を持ちます。
長押し時
決定ボタンを長押しするとGPSを起動し、現在地の座標を表示します。こういうところはいかにもGarminらしいですね。
BACKボタンを長押しするとアラーム/タイマーの選択画面を表示します。
ライトボタンを長押しするとコントロールメニューを表示します。
コントロールメニューというのはショートカットキー的なもので、自分がよく使う機能を最大8個まで登録しておき、即座に呼び出せます。登録する機能や表示順はアプリから自由にカスタマイズできます。
UPボタンを長押しすると設定メニューを表示します。
設定メニューは階層的になっており、UP/DOWNキーで移動し、決定キーを押すとさらに下層のメニューが表示される仕組みです。ほとんどの機能はアプリから設定できますが、本体側でしか設定できない機能もいくつかあります。
DOWNボタンを長押しするとABC(高度計/気圧計/コンパス)を表示します。
ウォッチフェイス
通常使用時に表示される画面で、ホーム画面といえるのがウォッチフェイスです。スマートウォッチは多彩なウォッチフェイスを入れ替えて楽しむのが醍醐味の一つと言えますが、Instinctのウォッチフェイスはそんなに多くはありません。本体に内蔵されているのはせいぜい10種類程度(白黒反転モードあり)で、そのうち実用的なものは2つくらいしかないですね。アナログタイプもいくつかありますが、やはり解像度が粗く、しかもモノクロですから見栄えはしません。情報量も少ないので実用的とは言えないですね。まあそういうことを期待するようなモデルではないでしょう(笑)。
なおConnect IQストアからサードパーティーのウォッチフェイスをダウンロードして種類を増やすことも可能です。
僕が常用しているウォッチフェイスはこれ。デフォルトで入っているものの中では一番情報量が多いです。味も素っ気もない実用一点張りですね(笑)。白黒反転したモードもありますが、個人的には白バックの方が見やすくて好きです。
すべての表示項目は自由にカスタマイズできます。この辺がすごい。円内は心拍数、一番上は日付と曜日、時刻の下は順に歩数/バッテリー残量/日の出日の入り時刻/現在の天気と気温/現在地の高度を表示させています。
心拍数はリアルタイムで更新されるようですね。Amazfitは1分毎の測定でしたが、常時測定はすごいです。それでいてバッテリーが減らないのは素晴らしい。
バッテリー残量はパーセントではなく日数で表示されます。必ずしも24時間で1日減るわけではありませんが、だいたい合っていると思います。パーセント表示にすることもできますが、少し減ったくらいでいちいち気にするのがわずらわしいので、個人的には日数表示の方が好きです。あと何日使えるかもわかりますし。
日の出日の入りはサイクリストには気になる情報なので、常時表示させておきたいですね。
気温は実際の観測データとほぼ合っているので、常時表示させておくと便利です。
高度表示ができるのはGarminらしいですね。アウトドアウォッチとしては高度は常に表示させておきたいです。マニュアルで校正もできるので素晴らしい!
ウィジェット
ウィジェットというのは、たとえば天気や心拍といった小さなアプリのことです。別に「アプリ」という用語もあるのですが、どう違うのかよくわかりません(笑)。
ウォッチフェイスが表示されている状態でUPボタンまたはDOWNボタンを押すとウィジェットの一覧が表示されます。ここからさらにUP/DOWNキーを押すと循環的に項目が入れ替わります。一周するとまたウォッチフェイスに戻ってきます。つまりウォッチフェイスも一つのウィジェットだと考えるとわかりやすいでしょう。
一覧からウィジェットを選択して決定キーを押すと、そのウィジェットの詳細な情報が表示されます。ウィジェットによっては複数ページが存在するので、さらにUP/DOWNキーでスクロールします。
一覧に表示するウィジェットや表示順はアプリから自由にカスタマイズできます。必ずしも全ての機能を使うわけではないので、自分がよく使う機能だけを登録し余計なものは削除することですばやく目的の機能に到達できます。
以下すべてではないですが、自分がよく使うウィジェットについて詳細を解説します。
天気
サイクリストにとって一番気になる情報はやっぱり天気でしょう(笑)。データソースはわからないのですが、現在の気温は観測データとほぼ一致していて更新頻度も高いです。現在地はGPSによって取得されますから、現在の気温を知るには信頼に足る情報です。その他、風向や風速、最高/最低気温、降水確率も表示されます。
1時間ごとの予報まで表示できます。
この先3日分の予報も表示できます。3日分しか出ないのはさすがに解像度が低いからでしょうか?
日の出/日の入り時刻
日の出/日の入りの時刻は今日だけでなく、前後の日付でも知ることができます。トワイライトというのは薄明の時間帯で、ギリギリ真っ暗にならず視認できる時間を知ることができます。
心拍数
心拍数は過去4時間分のデータがグラフで表示されます。その他、最大/最小もわかります。
血中酸素飽和度
Instinct 2になって搭載された目玉の機能と言えますが、医療機器の認定は取れてないのでこれを過信するのは禁物です。そもそも医療機器のパルスオキシメーターでは透過光で測定するのに対し、スマートウォッチは反射光で測定していますから、測定原理からして違います。血中酸素は概ね96%以上なら正常と言われているので、1%でも違ったらえらい違いなんですよ。もう一つ持っているHONOR Band 5で測るより、これで測ると低めに出る気がしますね。手動測定だけでなく連続測定まで可能なんですが、もともと信用できないものをいちいち気にしてもあまり意味がない気がします。ちゃんとしたパルスオキシメーターを買った方がいいでしょう。
Body Battery
これはGarminお得意のボディーバッテリーです。自分をバッテリーに見立てて、あとどのくらい活力が残っているかを0~100パーセントで表します。睡眠でプラス、活動でマイナスとなります。この時は睡眠中に着けてなかったので、当然マイナスですね(笑)。
月齢/月の出/月の入り
ここまでできるのはかなりマニアックですね(笑)。天体観測とかには役に立つんでしょうか?
高度計
高度計は過去4時間分のデータをグラフで表示します。
気圧計
気圧計は過去4時間分のデータをグラフで表示します。低気圧の接近などで天候の悪化が予測できるかもしれません。
コンパス
方位と角度を表示します。最初に使うときは時計を8の字に回して校正する必要があります。
気温
内蔵の気温計は過去4時間分のデータをグラフで表示します。ただこのセンサーは体温で温められてしまうため、気温ではない何かよくわからないものを測定しています(笑)。ほとんど意味のないデータです。正確に測りたければ時計を外して日陰に放置するしかありません。それよりは気象情報の方を使った方が手っ取り早いでしょう。
コメント
お待ちしておりました。
なんせ一昔前の業務用無線機並みの難解なマニュアルですので、貴兄の紹介だけが頼みの綱となっております。
例のウオッチもめでたくメルカリでお嫁に出しまして、Garmin Instinct 2Sで通勤途中に試用していますが、位置データの精度に生まれの良さを感じておりますが、機能が多すぎて何をしていたのか?わからなくなってしまっています。
レポート心より感謝しつつ第三弾・第四弾・(第七弾( ´艸`)位行くかも?)をおまちしております。
ポイントゲットでご多忙かと存じますが、迷える子羊をお救いくださいませ。( ´艸`)
これは業務用機器であるというのは言い得て妙ですね。見た目の派手さはないですが性能はすごい。何だかAmazfitがオモチャに思えてきました(笑)。
GTS4 miniは無事旅立たれたのですね。おめでとうございます。
たぶん第5弾は行く予定です(もっとあるかも?)