10/13~15と今月二度目の熊野旅に行ってきました。今回は紀伊半島の東側、那智周辺を回るのが目的です。このエリアではいくつかプランはあるのですが、過去に行ったコースもあるので、できれば新しいコースを開拓してみたい。一つの候補は小匠から籠を結ぶ林道高野川線。古座川方面へ抜ける林道小匠小森川線は長いこと通行止になっていることがわかっているので、迂回ルートとしてこの林道が通行可能なことは事前に確認済みです。そしてせっかく南紀に来たので海も見てみたい。実は太地の海岸って全く走ったことがないのですが、単独では距離がわずかなので今まで行く気にならなかったのですね。ところがよく考えてみると林道高野川線と太地周回を組み合わせるとちょうど手頃な距離になるということを思いつき、急遽プランを組みました。一日で山と海を両方楽しむ欲張りなライドです(笑)。
実際の走行ルートはこちら↓
太地町立くじらの博物館の駐車場で前泊し、ここからスタートです。ここはWAKAYAMA800の推奨駐車場になってるので気兼ねなく使えます。出発前に忘れずモバスタもゲット!
博物館からちょっと行くと本物の捕鯨船の展示があります。
道の駅たいじを過ぎ、R42から県道235号を経て太田川沿いの県道45号を小匠方面へ走ります。
小匠川と太田川が合流する出合という場所で県道45号と県道234号が分かれます。ここは左折して小匠方面へ進みます。ここから先は未知のルートです。
県道234号は小匠集落までのわずかな距離で終点となり、その先は不通区間を経て串本町田原まで続いています。
小匠の集落を抜けるといよいよ林道が始まります。いきなり激坂が迎えてくれます(笑)。ここは林道小匠小森川線の起点ですが、途中で分岐して林道高野川線となります。
結構な激坂を標高110mまで登ると最初の小匠トンネルがあります。このトンネルはかなり上っています。さらにもう一つの小匠第二トンネルの手前まで登ったところがピークのようで標高150mくらいです。
しかし、せっかく登ったのに標高60m付近まで下らされてしまうのですね。これを計算に入れておかないと予想以上の獲得標高に脚を削られますよ(笑)。
トンネルを抜けた後は小匠川沿いの谷を走ります。こんな素掘りトンネルもあって面白い。ただし、かなり道が荒れた箇所もあるので注意が必要です。
標高95m付近まで上ってようやく小匠小森川線と高野川線の分岐に着きます。左へ行けば古座川町へ抜けますが、現在は崩落のため通行止になっています。「籠」と書いてある右の林道高野川線を進みます。
かなりの激坂を登らされた気がしますが(笑)、まだ標高210mです。ここで突然目の前に民家が現れます。こんな山奥に人が住んでるの?と思いますが、ちゃんと生活されているようです。直柱と書いて「ひた」と読む集落ですが、この一軒以外に民家は見つかりませんでした。
直柱を過ぎたら緩くなると思いきや、相変わらずの激坂を延々と登らされます(笑)。しかも道が悪い。落石とか木の枝は当たり前です。標高400mまで上り詰めるとわずかに下って古座川方面から来る県道43号に合流します。ここで林道高野川線は終点です。なお同じ場所に林道西中野川線も合流してきます。そちらの方がやや道は良さそうです。
県道43号に入ってもう少し上ると見覚えのある籠の集落に着きます。この辺では唯一の自動販売機がありますので貴重な補給スポットかも? ここは三方から道が集まる交通の要衝であり、かつては那智街道の宿場として賑わっていたそうです。今は典型的な過疎の村で住人もわずかになっていますが。
籠から山腹に沿って緩やかに下っていくと突然視界が開けます。ここがかつての色川村の中心地、大野の集落です。この景色を見たとき誰もが歓声を上げることでしょう。個人的には紀伊半島随一の絶景と思っています。
口色川までは山腹に沿ってほぼ平坦で良い感じの道が続きます。
そしてここが県道45号と県道43号の分岐点。左へ行けば南平野を経て勝浦へ抜けます。ここは右の道を下っていきます。
少し下ると口色川の集落。ここも良い景色ですね。
太田川沿いに下っていくと色川の由来となった色川神社があります。人気のない小さな神社ですが、ここの雰囲気は素晴らしい。
県道45号をどんどん下りまして、西中野川のトンネル手前、右側にある分岐が林道西中野川線の起点です。この林道が籠までつながっているわけです。
ずいぶん長いこと走った気がしますが、出合でようやく元来た道に戻ります。ここからは重複区間。ついでですので某廃校を偵察してきました(笑)。ここは普通に走ってたら絶対気付きません。マニアだけが知っています(笑)。以前来たことがありますが、今も健在なことを確認して離脱。
少しでも行きと変化を付けるため、太田川右岸の県道45号を八尺鏡野(やたがの)を経て下里まで進み、県道239号の橋で太田川を渡ります。
ちょっとした峠を越えると太地町に入ります。
海に突き出した太地の半島は真ん中が一番高くなっているのですが、東の海へ向かうにはこの山を越さなければなりません。標高65mほどなので大したことないと思ってましたが、予想以上の激坂に苦戦しました。前半で脚を使った後にこれはキツイかも?と思いましたが、まだ脚は残ってました(笑)。
やっと山を越えまして、南端にある平見台園地というところまで来ました。目の前には太平洋。海なし県民にとってはテンション高いですよ(笑)。
そこからもう少し北へ進むと梶取崎に着きます。ここは芝生の広場になっていて、先端に灯台が建っています。
灯台から歩いて岬の先端まで行くことができます。ここからの眺めも素晴らしい。
梶取崎からもう一度高台まで上り、あとは太地漁港まで激下りです。この坂道から見下ろす港の風景が素晴らしいです。
あとは太地湾に沿って北上し、短いトンネルを抜けてゴールのくじらの博物館到着です。出発から6時間半かかりました。アベレージ10km/h切ってるやんけ! まあこれだけ遊んでたら仕方ないか。(^_^;
急遽思いついたコースですが、山と海を両方楽しめて中身の濃いライドでしたよ。結果的に大当たりでしたね。