もったいぶって前フリしましたけど(笑)、この期に及んで今まで秘めていた裏事情を打ち明けますよ。この話はずっと封印しておこうと思ってたんですけどね、ネタ不足のため我慢できなくなりました(爆)。この手の話って格好のネタになりますからね、アクセスが伸びることは間違いないんですよ(笑)。
昨年9月にFARNA SL2を購入したときはすんなり決まったようにサラッと書いてましたけど、実はそうじゃなかったんです。これにはいろいろ紆余曲折がありまして、本来なら違うバイクに乗っていたはずだったんですよね。今、FARNA SL2に乗っているのはまさに奇跡と言えるでしょう。その経緯について書きます。
本当ならうちに来ていたはずのバイク
ロードバイク引退のため、昨年7月2日に前のロードバイクを売却いたしました。それからロードバイクのない日々が続いてましたが、1ヶ月後に再び購入しようと決意し、8月6日に新しいロードバイクを注文しました。
その時、注文したのはこちら、MERIDAのSCULTURA 400です。
この時には今のFARNA SL2ももちろん候補に挙がっていて、数日前にはほぼ決まりかけていたのですね。ところが見てはいけないものを見てしまったのです。2019年モデルの在庫処分でSCULTURA 400が3割引、11万3千円になってたのを発見! 早速問い合わせをしたら希望のサイズは「メーカー在庫あり」ということでした。
実はこれ、前のロードバイクを買うときにも候補に挙がってたのですが(笑)、非常にコスパが高い人気モデルなんですよね。昔はブレーキがシマノじゃないという欠点があったのですが、2019年モデルからはブレーキも105になってさらに完成度が上がりました。まあクランクだけは105じゃないんですけどね、「ほぼ105」と言える魅力的なスペックです。それでいて税込11万3千円なら安いですよね・・
この破壊的な「お買い得感」にやられてしまったのです(笑)。それまで「ロードバイクはフレーム本位で選ぶべし」という考え方に固まっていたのに、安さに釣られてコロッと宗旨替えですよ(笑)。やっぱり105の魅力は捨てきれませんでした。これってまさに素人がはまるパターンですよね・・
でもこれを買わないと絶対後悔しそうだから、エイヤッ!でこれに決めちゃえということになったのです。だって11万3千円で105が付いてるって、普通はあり得ないでしょ? 特別気に入ってたわけじゃないけど、この辺で手を打つしかないという結論になったのです。
何となく予感はありました
それで注文したのが8月6日。在庫の確認が取れた後、先に代金の支払いも済ませてありました。納期は最大で2週間ということでしたが、盆休みを挟むため通常より1週間遅れる可能性があると聞いていました。まあ別に急ぐわけではないし、3週間くらいは仕方ないなと思って気長に待ってました。
ところがですね、盆休みが明けて3週間どころか、9月になっても何の音沙汰もなかったのです。もちろん超有名店ですので詐欺に遭ったとかそういう話じゃなくて、これには何か事情があるのだろうと思ってました。あまりに遅いのでどうなってるのか店にメールで問い合わせたところ、メーカーの検品で不良が見つかったため交換に時間がかかっていたということでした。交換品は2~3日で入荷するらしいので、まあそれなら仕方ないなと思ってもう少し待つことにしたのです。
ただ、注文からすでに1ヶ月が経ち、この頃にはテンションが相当低下していたことも事実です。普通なら注文した直後は舞い上がってて、納車されるのを楽しみに待っているはずなんですが、そんなウキウキした気分は全くなくて、逆にどうでもよくなりつつあったんですよね。
誰にでもあると思うのですが、あまりにも時間が経つと当初の「欲しい」という気持ちは薄れ、逆に「これで良かったのか?」という迷いが頭をもたげてきます。今回は本来欲しいと思っていたバイクから、安さに釣られて直前に変更したわけですからね、その思いは一層強かったのです。迷いは一層深まり、こんなことをしても無駄とはわかっていたのですが、仮想シミュレーションで車種選びをもう一度やり直す始末(笑)。できることならキャンセルして白紙に戻したい。でも今さらどうにもならないし、もうすぐ来るというのなら待つしかないと思ってました。
そして振り出しに戻った
それから2日ほどして、約束通り入荷したというメールが入りました。しかし題名を見て何となく嫌な予感がしました。これは何か悪い知らせに違いない。メールを開けてみると予感は的中しました。何と今回入荷したフレームにも塗装不良が見つかったということで、確認のため該当部分の写真が添付してありました。
下は自転車屋さんから送られてきた写真です。これは正真正銘、うちに来るはずだった車体なのです。
ワイヤーの入口あたりに塗料が垂れたような跡がありますよね。これが塗装不良だそうで、しっかり検品されていることに感心しましたが、一度不良で交換してるのにまた不良って何だよ?と思いました。
まあ海外メーカーの場合、フレームに小キズはよくあることらしくて、そういう場合はタッチアップで補修した後、客に了解を得て多少値引き販売するのが通例らしいです。
今回の場合はメーカー在庫がすでに払底しており、再度の交換はできないという話でした。そこで店側からは、もし良かったら1万円値引きすると提案されました。もちろん納得できなければキャンセルも受け付けるということです。
ここでもし、このバイクが絶対欲しいと思っていたのなら迷わずそのまま納車してもらったことでしょう。この程度の塗装不良なんて機能には全く関係ないし、どうせ乗ってればすぐキズは付きますからね、1万円引いてもらえるならラッキーと思うべきでしょう。まあ割と目立つ場所ですし、キズと違って塗装不良は直しようがないですからね、気になるといえば気になります。
元はと言えば、超お買い得という理由だけで土壇場で変更したバイクですからね、そんなに思い入れはないのです。もちろん悪いフレームではないのですが、特別軽いわけでもないミドルグレードのフレームなので、最高のアルミフレームに乗りたいという当初の思惑からは外れます。パーツの豪華さに目を奪われて理想を捨ててしまった自分がバカだったと悔やんでいました。
それから少し考えさせてもらいましたが、そんなに迷う余地はありませんでした。すでに欲しい気持ちが相当薄れ、白紙に戻したい気持ちの方が勝っていたので、これは千載一遇のチャンスでした。ここで1万円に目が眩んだら不本意な結果になってしまう。もはやそんな選択はあり得ませんでした。こういう時は「縁がなかった」と思うことにしてます。決断したらただちにキャンセルの連絡を入れ、代金はいったん返金してもらいました。幸か不幸か、望み通り白紙に戻すことに成功したのです(笑)。これはほぼ奇跡だと思ってます。
次のバイク選び
これでまた白紙に戻ったので、真っさらな状態から選び直せます。何だかんだ言って、迷ってる時間が一番楽しいんですよね(笑)。ただこの時点で9月初旬、10月からは消費税が上がってしまうため、納期を考えると何としても9月中旬までには次の車種を決定しなければならなかったのです。そのため時間的余裕はほとんどありません。
ただ、なぜかキャンセルする前から「次の車種」を仮想シミュレーションしていたため(笑)、次のバイク選びは割とスムーズに行きました。まるでこうなることを予期していたみたいなんですよね(笑)。
まず最初に候補に挙がったのが、こちらのFELT VR40です。
実はロードバイク再購入を思い立ったとき、真っ先に候補だったのがこれなんですよね。当初はグラベルロードが本命でした。これは28Cが標準装備で、FELTの中ではエンデュランスロードという位置付けなんですが、最大35Cまで履ける設計になっているため、グラベル的に使うこともできます。グラベルロードとしては比較的軽量で10kg台前半、コンポはTiagraメインです。2019年モデルが在庫処分で11万2千円くらいまで大幅値引きされてました。
最初に惚れたのが一番強いと言いますが、初心に戻ってこれがものすごく欲しかったのです。しかし、問い合わせてみると希望のサイズはメーカー完売で在庫なしということでした。残念。もし在庫があったら、これになっていた可能性は大いにありますね。
VR40をあきらめた後もグラベルロードを一通り調べました。グラベルロードが本命ではなかったのですが、そこまで範囲を広げるとしたらどんなものがあるのか一応は知っておきたかったからです。その中で一番良いと思ったのはJAMISのRENEGADE EXPLOREでした。
RENEGADEシリーズはグラベルロードの定番と言われており、36Cが標準装備で本格的なオフロード仕様になっています。これも公称10.4kgと比較的軽く、コンポはSORAメインです。価格は11万くらいだったと思います。
もしグラベルロードを買うならこれが一番良いなと思ったんですが、ここでまた問題が。グラベルロードはディスクブレーキとスルーアクスルが標準装備なので、車載するときに困るのですよ。これはVR40の時も悩みました。車載が面倒になると出かける機会が確実に減ると思われます。
そして根本的な問題として、昔MTBを持っていたからわかるのですが、ダートなんて車に積んでわざわざ遠くへ行かないとないし、結局走らなくなるんですよ。経験者ですからそれはもうわかり切ったことです。どうせ舗装路しか走らなくなるのは目に見えてるので、それならグラベルロードは重いだけでメリットがありません。1台で舗装路も未舗装路も走れると言ったらお得なような気がしますが、裏を返せば中途半端ということです。2台目のバイクとしては良くても、1台目にグラベルロードはないだろ?という結論になりました。やっぱりグラベルロードは除外です。
こうやって、どうせ買うなら一番軽いアルミロードに乗りたいという結論になりました。趣味はヒルクライムですから、軽さは命です。そこからの経緯は前に書きました通りです。そうです、本来ならSCULTURA 400に浮気する前に買うはずだったFARNA SL2に戻ったきたのです。
こうして3日後の9月9日にはFARNA SL2を再注文しました。初めに注文した店とは違うんですが、同じ系列の別店舗でした。これもモデル末期のため、希望のサイズは自分が注文した直後に完売となりました。危なかった。消費税アップ前でしたから、ギリギリ10万円未満で買えて大満足でしたよ。
教訓
モノを買うときにあれこれ迷うのは楽しいことですが、今までの経験から言いまして、最初にいいなと思ったものが一番しっくり来るんだと思います。ここで値段がどうのこうのと考えてはいけません。安いから買うなんて理由はもってのほか。あくまでも「最初に惚れたやつを買え!」です。それが失敗のない買い物の秘訣です。迷えば迷うほど悪くなっていくのは世の常です(爆)。
コメント
ごもっともです。
値段に振り回されず(まあ限度はありますが)
欲しいものを買うのが遠回りすることなく
実は一番安上がりだったりしますね。
中途半端な気持ちで買うと大概
手放してしまいます。
趣味の時計関係で嫌というほど
経験済みです。
物はもうないのにローンは払っている状況が
ちょいちょいあったりしますから・・(笑)
>タケヘイさん
安さに釣られて意に沿わないモノを買うのは愚の骨頂であると思い知らされました。
まさに「買う理由が値段なら買うな 買わない理由が値段なら買え」ですね(笑)。