実走日:2004年5月1日(土)
コース:天理~奈良~木津~加茂~和束~湯船~杉山~神山~丸柱~音羽~伊賀上野
信楽周辺は学生時代からよく走っているので特に目新しいところはないが、考えてみれば天理から自走というのは一度もなく、また国道422号桜峠が未踏だったので、久しぶりに行ってみることにした。一昨日の美山村ツーリングから中一日おいての走行だが、疲れは残っていない。今日も素晴らしい快晴で、ツーリングに最適なこの季節、行かない手はない。
9:45頃、自宅を出発。いつもの通り上街道で奈良を目指す。ここは車と信号が少ないので快適だ。約40分で奈良町に到着。ゴールデンウィークということで観光客で賑わっている。まっすぐ行けば猿沢池に突き当たり、そこを右折して興福寺横の車が通れない道を抜けて県庁前に出る。ここから国道369号を北進するが、今日はかなり渋滞している。路肩が狭いので自転車でも横を抜けられず止まらざるを得ない。少々時間を食われて、道が右カーブするところで般若寺の旧道に入る。ここは奈良阪町と呼ばれる古い街並みの続くところ。結構な急坂ではあるが、国道経由と違って車が少なく快適である。おまけにこちらの方が少しだけ上りが少ない。般若寺の山門からは十三重石塔がよく見える。
さらにもう少し上ると国道に合流し、ピークを越える。その先少し下って県道奈良加茂線を渡るとわずかな上りで京都府との境を越える。ここから国道24号まで長い下りが続く。途中、市坂のサークルKで食料を調達。24号線との交差点では直進して川沿いの旧道を走る。そのまままっすぐ走り、旧163号線を渡って二つ目の筋、JRの踏切手前を右折すると24号線の高架部分をくぐって直接県道天理加茂木津線に出られる。
天理加茂木津線は高校生の頃よく走った道だが、ずいぶんご無沙汰である。しかしこの道は一部改良されてきれいになったくらいで当時とほとんど変わっていないようだ。法花寺野で山を回り込み、大野を過ぎたところで左の堤防上の道へ入る。前方には恭仁大橋が見えてくる。土手には菜の花が咲き乱れて美しい。恭仁大橋に着いてちょっと休憩。ここまで所要1時間半だった。
恭仁大橋を渡ってすぐ、右斜めの旧道に入る。こちらを走れば国道163号を迂回でき、ちょっとだけ近道でもある。工事通行止の看板があったが、お構いなしに突入。塗ったばかりのコールタールがタイヤにくっつかないよう自転車を持ち上げて通過。井平尾で163号線と交差し、信号を直進する。ここから県道木津信楽線となる。この道を走るのもかなり久しぶりだ。和束の中心部まではごくゆるい上りが続く。天理から約2時間で和束町役場に到着。すぐ近くに東屋の休憩所があったので昼食にする。約25分休憩して出発。この先もゆるい上りが続き、原山を過ぎると再び山間部に入る。
短いトンネルを二つ抜け、もうしばらく行くと湯船の集落が見えてくる。このあたりからにわかに勾配が増してくる。とは言ってもそんなにあえぎ上るような急坂ではない。集落内の道は狭く、大型車の離合は難しい。集落を抜けたところに清水橋があり、左にとれば大津方面への近道となる。ここは直進してさらに県道木津信楽線を進む。
清水橋をすぎてしばらく薄暗い山間の道が続くが、小さな橋を二つ渡ったところから明るく開けた水田地帯に出る。このあたりは里山特有ののどかな雰囲気が好きである。折しも新緑をまとった山々が美しい。多羅尾方面への分岐を過ぎると間もなく湯船森林公園が右手に見えてくる。ここはキャンプ場などを備えた総合レジャー施設である。今日は家族連れで賑わっているようだ。このあたりからまた勾配がきつくなってきて、滋賀県との境までだらだらと続く。
府県境はピークになっているが、峠の名前はない。ここを過ぎればやや下って杉山の集落に出る。そのまま直進すれば国道307号に出て右折する。今日は連休中とあって行楽の車がかなり多いが、路肩が広いのであまり気にならない。ただ向かい風気味なのがちょっとつらい。おなじみの巨大タヌキがお出迎えしてくれる。ちょうどコンビニがあったのでポカリを補給。本郷の信号で国道422号と分岐するが、ここから市街にかけてはかなり渋滞している模様。右折して車の少ない国道422号に入る。
ほぼ平坦にまっすぐ進むと神山地区に入り、そこを過ぎるとゆるやかに上り始める。前方にこのあたりでは最も高い笹ヶ岳が近づいてくる。そして南新田あたりから直線状のダラダラ坂が始まり、やがて標高350mのピークに達する。そこから少し下ってごくわずかに上り返したところが桜峠である。
それにしてもこの峠は不思議である。手前のピークの方が標高的には高く、桜峠は下りの途中にある小さな起伏に過ぎない。実際、言われなければ峠には見えない。さらに三重県との県境は峠のやや下方にある。以前、この峠は1.5車線の狭路であったが、いつの間に拡幅されて味気ない2車線道になっている。交通量もずいぶん増えたようだ。さて、峠を越えると三重県阿山町となる。何と今日は奈良・京都・滋賀・三重と4府県も走ってきたことになる。70km足らずのコースで4府県にまたがるのは珍しいのではないだろうか。三重県側の下りは短く、すぐ丸柱の集落に出る。
ここで422号線は右折するが、直進する広い道路は県道馬場丸柱線となっている。422号線は大型車通行不可の狭路であり、馬場丸柱線の方が主要道となっている。よって大半の車は直進し、422号線に入った途端、車の流れが途絶える。これが国道かと思えるような狭い道である。ここで国道をそのまま行ってももちろん上野へ行けるのだが、二度にわたるピークがあり、最大で標高360mまで上り返さなければならない。それに対して音羽を経由して再び422号線に合流する道はやはり二度のピークがあるが、最大で標高310mだからこちらの方が明らかに楽と思われる。さらに距離的にもやや近いようだ。迷わずこちらのルートを選択する。こういうのは地形図を丹念に読んでいないと気づかないだろう。丸柱から50mほど上り返して一つ目のピークを越える。頂上付近に小さな池がある。そこから少し下って突き当たりを左折し、音羽の集落に入る。
標識がなくわかりにくいが、集落に入ったところで右折して田んぼの中をゆるやかに上っていく。この時期、家族総出で田植えに励む姿が微笑ましい。木々は新緑に萌え、水の張られた棚田と蓮華畑の広がる風景は心を癒してくれる。結構しんどい上りがだらだらと続き、約70m上り返してやっと422号線に合流する。
422号線に入ってももう少し上りが続き、標高350mまで上る。そして待望の下り。三田坂と呼ばれるつづら折れの道が三田の集落まで続く。このあたり全く改良は進んでおらず、1.5車線程度の狭い道が続く。交通量は非常に少ない。
半分くらい下ったところから上野市街の展望が開ける。結構な急坂をぐねぐねと曲がりながら快調に下っていく。そして道がまっすぐになると間もなく三田の集落に入り、JRの線路を渡る。すぐ右折するともう伊賀上野駅である。14:45に到着。いきなり駅前に出てくるので便利な道だ。今日のコースはずっと上り基調で最後にドーンと下るだけだから平均速度はあまり伸びなかった。15:27のJRで帰途に就く。自走で行けるところまで行って輪行で帰るというスタイルはなかなか面白い。
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | 最高地点 | 最大標高差 |
67.64km | 3:39:27 | 18.5km/h | 44.5km/h | 355m 湯船~杉山間 |
325m |