まだ報告していなかったのですが、実はIDIOMのステム付近からミシミシ、パキパキという感じの異音がすることに悩まされていました。たぶん初めからそうだったと思います。ハンドルに体重をかけて左右に揺すると必ず異音がするので、その辺が発生源であることは間違いありません。いくら走りに関係ないとはいえ、走っている間ずっとパキパキ鳴ってるので不快でしょうがないのです。
いつものようにネットで検索してみると、やはり異音の報告はちらほらと見つかりました。IDIOMはハンドルに折りたたみ機構を持っているため、構造的にガタが発生しやすいことはわかります。ただ、まだ買ったばかりですし、初期型と違って今のは改良されているためガタはまず発生しないはずです。折りたたみヒンジ部を強く揺すってみてもビクともしません。見たところヒンジ部のガタは全くないようでした。
それで折りたたみヒンジ部には問題がないと考え、高さ調整用のクランプ部が原因であると断定しました。確かにその辺から音が聞こえるように感じたからです。このクランプ部ですが、サイズが合ってないんじゃないかと思えるほどユルユルなんです。これがパイプと擦れ合って異音が発生しても不思議ではありません。さらにパイプが下へ向かってテーパー状になっているため、ほぼクランプの部分だけで締め付けられており、少しクランプを緩めるだけでグラグラと左右に動きます。それでいかにもこれが原因らしいと思えました。できることは限られてますが、一応クランプを外して内側にグリスをたっぷり塗り、もちろんパイプの内側にもグリスを塗布しました。そして締め付けトルクは9~10N・mと書いてありますが、トルクレンチなんてないのでおそらくそれよりも強いトルクで締め付けました。ついでにハンドルバーのクランプ部もバラしてグリスを塗り、考えられる対策はすべて行いました。しかしそれでも異音はまったく解消しないのです。
クランプ部をいくらいじっても解消しないことから、どうもヒンジ部が原因ではないかと薄々気づき始めました。しかしここは複雑な機構なので素人が見ても何が悪いのか見当が付きません。もし初期不良であれば部品ごと交換する必要があるかもしれません。これはもう素人の手には負えないと思ったので、購入店に持ち込んで見てもらうことにしました。すると目を付けられたのはやはりクランプ部ではなくヒンジ部でした。それも解除レバーの固さを調整する部分です。
折りたたみヒンジ部を開くと、シルバーの爪のような金具がありますが、その中にイモネジが1本入っています。
さらにその下側にはイモネジが2本並んで入っています。今後のために聞いておきましたが、上側のイモネジを2.5mmのアーレンキーで緩めてから下側のイモネジを締め込むと解除レバーが固くなるそうです。ただしあまり締めすぎると今度は閉まらなくなりますので、試行錯誤が必要です。固すぎても逆に遊びがなくなるので軋みが発生する可能性があります。調整はかなりシビアのようです。
この部分の固さを調整してもらった結果、その場では異音がしなくなりました。一応、店の前を走ってみても問題なし。やっぱりプロの目は確かですね。こういうのって自分では絶対に見当が付かなかったでしょうから、通販で買っちゃうと途方に暮れてしまうと思います。やっぱり実店舗で買うのって大事だなと思いました。
ところが帰ってからもう一度乗ってみると、またパキパキ鳴ってるのです。さっきは完全に止まってたはずなのに・・? そこで思いついたのが可動部の潤滑です。もう一度ヒンジ部を開けて、レバーの可動部にクレのシリコンスプレーを吹き掛けてみました。まあ5-56でも良いでしょう。するとあれほどうるさかった異音がピタリと止んだのです!
どうやらヒンジに荷重がかかると少したわみ、可動部の金属が擦れ合う音がミシミシ鳴ってるみたいな感じですね。そこを潤滑してやれば異音は止まるわけです。もしかしたら初めからスプレーだけで直ったかもしれませんね。何はともあれ、これでヒンジ部が原因であったことがわかったので、今後もまた異音が発生したときは対処方法がわかりました。
ネットでは異音で悩んでいる方は少なからずいるようなのですが、なぜか対処方法がどこにも書いてないんですね。皆さんそういうものだと思って我慢してるんでしょうか? もちろん原因は他にもあるかもしれませんが、ステム付近からの異音の場合はこの可能性が高いので、悩んでいる方は参考にしていただければと思います。
異音というものは原因がわかればスッキリします。これでやっと懸案が解決し、安心して乗れるようになりました。(^_^)