なぜか完全にIDIOM1に化けたIDIOM2ですが(笑)、ここへ来て「ズボンの裾問題」が浮上してきました。これものすごく厄介です。チェーンガードのない自転車の宿命ですが、こういう場合、裾をまくり上げるか裾バンドを使わなければなりません。しかしこれを乗るたびにやるのは相当面倒です。
チェーンガードを付けるためにはフロントシングルに戻さなければなりません。自転車も引退したことだし(笑)、もうツーリングに使うことはないんですよね。それなら実用本位でフロントシングルに戻しても何の問題もないでしょう。
フロントダブル化して思ったことですが、実用にはかえって使いにくいんですよね。ダブルの場合、チェーンラインの関係でアウター×ローやインナー×トップという組み合わせは端から2枚くらいは「使ってはいけない」とされています。すると基本的には平地はアウター、上りはインナーというようにフロント側を使い分ける必要があります。でも街中でも時々現れる「短いけれど急な坂」に対応するのが面倒になるんですよね。アウターのままではギアが足りませんからインナーに落とすわけですが、今度は軽すぎてリアを上げなければなりません。つまり両手で同時に操作する必要があるのです。これがフロントシングルだと右手だけでシームレスに操作できるので直感的で簡単です。
ダブルにしてもトップ側3枚は重すぎて使えないので、ほとんど無駄なんですよね。そんなに細かくシフトする必要性もないし、実用本位ならやはりフロントシングルの方が有利だと思います。もちろんチェーンガードの有用性も外せません。前も書きましたが、IDIOM1かIDIOM2かで迷っている場合、実用本位なら迷わずIDIOM2を選べ!と言いたいです。IDIOM1にすると後悔すること間違いなしです。「大は小を兼ねる」という考え方は捨てましょう。
それなら直ちにフロントシングルに戻してしまえばいいんですが、これがそう簡単に割り切れない問題があってまだ迷っているのです。それについて悩んでみましょう。
まず現状のフロントダブルでのギア比について計算してみました。ここではタイヤ周長を155cmとして、クランク1回転で進む距離を算出しています。フロント53x39T、リア11-28Tという組み合わせでは下のようになります。
11 | 12 | 13 | 14 | 16 | 18 | 21 | 24 | 28 | |
53 | 747 | 685 | 632 | 587 | 513 | 456 | 391 | 342 | 293 |
39 | 550 | 504 | 465 | 432 | 378 | 336 | 288 | 252 | 216 |
このうち街中を20km/h前後で巡航するのに最も使いやすいギアはアウターで14Tです。距離で言うと587cmですね。13Tになるとちょっと重い感じになりますし、それより重い11-12Tは下り坂でなければ使えません。あくまでも僕の脚力では・・ですが。
発進時は主に18Tを使うので、小さい方から6枚目のギアになるんですよね。ということは、街中では4~6枚目くらいしか使わないということなんです。ただ、アウターでチェーンラインが一番真っ直ぐになるのは小さい方から3枚目なんですよね。斜めがけ状態になると、どうしてもカリカリ音が気になったりします。理想を言えば、普段よく使うギアでチェーンラインが真っ直ぐなるようにしたいわけです。この組み合わせだと明らかに真ん中寄りになっちゃうんですよね。これを改善するにはアウターを50Tくらいに交換するしかないでしょう。
次にフロントシングルに戻した場合について同じように計算してみます。ここではデフォルトの48Tに戻すものとします。スプロケは11-32Tまたは11-34Tのいずれかで考えています。
11-32Tの場合
11 | 12 | 14 | 16 | 18 | 21 | 24 | 28 | 32 | |
48 | 676 | 620 | 531 | 465 | 413 | 354 | 310 | 266 | 233 |
11-34Tの場合
11 | 13 | 15 | 17 | 20 | 23 | 26 | 30 | 34 | |
48 | 676 | 572 | 496 | 438 | 372 | 323 | 286 | 248 | 219 |
ここで一番悩むのは、スプロケを11-32Tにするか、11-34Tにするかという問題です。これはわずかな違いのように見えますが、実はコスト的にものすごく違ってきます。
なぜかと言いますと、今付いているリアディレイラーはRD-3500-SSなんですが、スプロケの最大ギアが32Tまでしか対応しないため、11-34Tを使うにはディレイラーもGSタイプに交換しなければならないのです。
これが約3,400円します。しかもギアが大きくなった分チェーンも長くしなければならないので、チェーンも買う必要があり、全部で7千円くらいかかっちゃいますね。一方、11-32Tにするならスプロケを買うだけ済みます。わざわざ金をかけてスペックダウンするというのがどうにも引っかかるんですよね・・
前から妄想してましたように、当初のプランでは11-34Tで9速化しようと目論んでました。それが予想外のIDIOM1化でご破算になったわけです(笑)。でもやっぱり11-34Tの方がギアのつながりが良い気がするんですよね。以前フロントシングルで乗っていたときは平地で13Tというのが一番使いやすいギアだったんです。距離で言えば572cm。ところが11-32Tにすると13Tというのがないんですよね。12Tでは明らかに重いし、14Tではちょっと軽すぎる気がします。ロー側を広げるという意味もあって、どうせやるならやっぱり11-34Tの方が良いでしょう。でもそうするとコストが高くなっちゃいます。
でも34Tなんてのは15%クラスの超激坂でなければ必要もありませんし、結局使わないギアが1枚増えても8速と同じことなんですよね。それならばいっそのこと全部8速に戻すか?という案まで出てきます(笑)。要はいったんリセットしてIDIOM2に戻しちゃうというわけです。それならお金はかかりませんからね。ただ、シフターとディレイラーをまた交換するのは相当めんどくさいですよね。できればクランク交換だけで済ませたいものです。
うーん、この問題相当深いです。まだ結論は出そうにありません。本来はせっかくフロントダブルにしたんだから、そのままってのが一番良いんでしょうけどね。しかしズボンの裾問題が・・(^_^;)