又剱山山頂
又剱山とは何とも聞き覚えのない名前ですが、山と渓谷社の「奈良県の山」にも収録されています。大台ヶ原から南西に延びる竜口尾根の上にある最高峰で、標高は1377mあります。かつては大変山深いところで登頂することも相当困難だったのでしょうが、今では橡谷西ノ谷林道が開通して、登山口からわずか30分ほどで登れてしまいます。展望が素晴らしいと聞いていたので一度は行ってみたいと思っていたのですが、歩く時間が短いのでこれだけのためにわざわざここまで来るのはなかなか気が進まないんですよね。今回はちょうど通るついでがあったので、予定になかった登山を急遽組み入れました。
登山ルート図(林道は一部掲載されていません)
又剱山へ登るのは簡単なのですが、まず登山口を見つけるのが一番大変なのではないかと思います。橡谷西ノ谷林道は小橡とサンギリトンネルを結んでいますが、どちらかというとサンギリトンネルの方からアプローチした方がわかりやすいと思います。まず東屋のある展望台があって、そこからさらに5分くらい進んだところでしょうか、林道右側にあるこの丸太階段が目印です。トンネル側から来ると後ろ向きになりますので、見落とさないように注意して下さい。ここから100mほど先に駐車スペースがありますので、そこに駐車します。この場所の標高が約1150mあります。
丸太階段の上にはこんな道標も立っていますが、小さくて車の中から見つけるのは困難ですので、階段を目印にして下さい。
丸太階段から登山道に入るとジグザグを繰り返して急坂を登っていきます。これは登山口を見下ろしたところです。
登山口からおよそ7分くらい登ると竜口尾根の上に出ます。ここにも「又剱山」の道標があります。
尾根に出ると傾斜も緩やかになり、明るく開けた気持ちの良い道が続きます。
やがて又剱山のピークが見えてきます。
ここまで来たらあと少しです。急に展望が開けて、左手には釈迦ヶ岳から八経ヶ岳、大普賢岳まで続く大峰山脈が長々と横たわります。
最後に丸太の階段を登るとまもなく山頂です。
山頂に着きました。登山口からほんの30分足らずの行程でした。
山頂からの展望は噂に違わず素晴らしいです。これはすぐ間近に見える大台ヶ原。この角度から見られる山はなかなか貴重ではないかと思います。
こちらは大峰の大普賢岳と行者還岳です。
そして逆峠へと続く竜口尾根と、その向こうに経ヶ峰でしょうか、北大台の山々が見えます。
とにかく展望は素晴らしいの一言に尽きます。短い時間でしたが、大満足の山行でした。これだけのために訪れるのはなかなか難しいと思いますが、一度は登ってみる価値ありだと思います。