IDIOMのクランクを交換しました

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カスタマイズ自転車

最近クランクばっかりいじってる気がしますが、またクランク交換をやっちゃいました(笑)。今度はミニベロです。

今乗っているIDIOMは購入してから丸9年が経ちました。とうとうIDIOMも廃番になったらしいですが、現有するのはそれより前の旧型で2017年モデルです。

購入してすぐは旅行用としてよく使っていました。しまなみとかも行きましたね。元はといえば折り畳み車があまりにも走らないので畳めないミニベロに乗り換えたのがきっかけです。しかし最近はロードバイクばかり乗るようになり、IDIOMは近隣の買い物用自転車に成り下がっていました(笑)。

実は購入したのはIDIOM2というフロントシングルのモデルで、それを改造して現在はフロントダブルになっています。しかし改造してからずっと気になっていた問題があり、それを解決するために今回クランク交換に踏み切りました。

クランク交換の目的

フロントダブル化してから発生していた問題点はすべてスクエアテーパーに起因するものでした。一昔前の自転車にはスクエアテーパーのBBが付いていることが普通だったし、今でも低価格のモデルには使われていますね。IDIOMも例外に漏れず標準でスクエアテーパーのBBが付いていました。しかしこれが非常によろしくないのです。自分は大嫌いです。そこでスクエアテーパーを排除してシマノのホローテックIIに換装することが第一の目的となりました。

FDの調整を完全にしたい

クランクにはチェーンラインというものが厳密に決まっているのですが、スクエアテーパーの問題点として四角穴の加工精度が悪いと奥まで入らないことが往々にしてあります。実際、使っていたクランクもフィキシングボルトを目いっぱい締め込んでも奥まで入りませんでした。そうするとチェーンリングが規定より外側へ出てしまうわけで、チェーンラインがFDの調整範囲を超えてしまいます。アウター側の可動範囲がギリギリとなったため全く調整の余地がなく、トップギアに入れた時にチェーンが接触して音鳴りが発生していました。これが非常に不快で何とかしたかったのです。

チェーンリングの振れを直したい

これもスクエアテーパーの欠点で、四角穴の加工精度が悪いとクランクが斜めに入ってしまい、チェーンリングに振れが生じます。実際、1mm程度の明らかな振れが見られました。まあこのくらいは許容範囲なんでしょうけど、振れがあるとその分FDとの隙間に余裕を持たせる必要があるため、さらに調整がシビアになるという大問題が発生していました。

軽量化

スクエアテーパーのBBは金属の塊ですから非常に重いです。これを中空のBBに交換すれば大幅な軽量化が期待できます。

クロスレシオ化したい

ミニベロの場合、1回転で進む距離が短いですからその分チェーンリングを大きくする必要があります。タイヤサイズが451なら53-39Tを入れるのが一般的です。今まではフロントが53-39Tでリアが11-30Tという組み合わせだったのですが、そこまで大きいアウターは必要ないかなと思っていました。トップスピードは若干犠牲にしても、インナー側を36Tにすればリアを28Tにできるためクロスレシオ化が可能になると考えました。

購入したパーツ

以前ロードバイクのクランクを交換したときに失敗した経験から、クランクの選択は慎重にしました。そのためチェーンリングとクランクはセットではなく別々に購入しています。お得意のアリエクで購入しました(笑)。最近はずいぶん早くなって5日くらいで届きますから、アマゾンで買うのがアホらしくなってきますね(笑)。

クランク

中華系のクランクには大きく分けてSRAM方式とシマノ方式の二通りがあります。このうちSRAM方式は以前失敗したので避けました。理由は締め付けに高トルクを要するため、パキパキ音が発生しやすいのです。

シマノ方式の場合、スピンドル長の選択が重要です。なぜか中華系のクランクではスピンドルが長すぎるものが多くて、92~95mmくらいが一般的です。長すぎると当然クランクとBBの間に隙間が空いてしまうためスペーサーで埋めるなどの必要性が出てきます。

シマノで一般的なBSAやBB86規格の場合、BBのフランジ間の距離は90mmであるため、それに合うものを探すとこれくらいしか見つかりませんでした。PROWHEELというメーカーの製品ですが、完成車にはよく使われているメーカーなので信頼感はあります。それほど軽くはないですが、剛性は問題なさそうなのでこれに決めました。5851円。

なおチェーンリングの固定はSRAMのダイレクトマウントになっていて、3ボルトで固定する方式です。この方式は簡単にチェーンリングが交換できるため自分は大好きです。

チェーンリング

以前ロードバイクでも使いましたが、EVOSIDというメーカーのチェーンリングで52-36Tを選びました。3789円。

7075アルミの削り出しで、アウターとインナーの一体成型です。ボルトがないため非常に軽量です。

ボトムブラケット

シマノのBSAでスタンダードなBB-RS501を選びました。これは普通にアマゾンで購入しました。2554円。

重量測定

従来の構成


まずクランクとチェーンリングの総重量を計測すると780.4gでした。


次にBBの重量は234.5gでした。これでも純正より50g軽いのですが、スクエアテーパーはクソ重いですね(笑)。

したがって、交換前は合計で1014.9gとなりました。どこまで軽量化できるでしょうか?

クランク


まずクランク単体で計測すると598.4gでした。軽くはないけど剛性を考えるとむやみに軽くしない方がいいでしょう。

チェーンリング


チェーンリング単体では173gでした。さすがに軽い!

ボトムブラケット


BB単体では92.6gでした。さすがに中空は圧倒的に軽いですね。

したがって合計で864gとなり、交換前から150.9gの軽量化となりました。コストは1万円ちょっとかかってますから、100gあたり1万円の法則はだいたい当たってますね(笑)。このくらい軽くなればコスパはまあまあじゃないでしょうか?

失敗とチェーンリング買い直し

クランク交換は何度もやってますので詳細は割愛しますが、交換後にFDの調整をやったところ思わぬ問題点が発覚しました。これはミニベロ特有の問題です。

チェーンがFDに接触する

ミニベロの場合、BBドロップがマイナスになるため、チェーンは全体に後下がりになります。しかしロード用のコンポは700Cを前提に設計されていますから、そういうことは考慮されていません。

チェーンが後下がりになると、フロントをインナーに入れた時にFDと接触することがわかりました。34Tはともかく36Tなら問題ないと思ってたのですが、やっぱり無理でした。もちろんチェーンのテンションが緩くなってたるんでいることもありますが、リアを小さい方1~2枚目に入れるとチェーン詰まりを起こしてジャムってしまうのです。

実際にはそんな組み合わせは絶対使わないので実用上は問題ないと言えるのですが、何かの拍子に入ってしまうと最悪チェーンが絡まって走行不能になる可能性はあり得ます。それは精神衛生上良くないので没としました。

チェーンリングに振れがある

全く予期しなかったことですが、新品のチェーンリングにもかかわらず大きな振れが認められました。だいたい1.5mmくらいでしょうか。もともと振れの解消が目的だったのに、これでは何の意味もありません。

見た目には歪んでいるように見えないのですが、回転させると明らかに振れているのがわかるのです。これは不良品をつかまされたと思ったのですが、どうも不良品というより構造的な問題のように思えます。

というのも、これは4アームタイプになっているのでアームの間隔が均等じゃないんですよね。よく見るとアームの間隔が広いところ2ヶ所で同時に振れていることがわかりました。つまり、こういう一体成型の場合、応力が不均一にかかるため歪みが出るのだろうと推定しました。

実は4アームではないタイプも発売されていて、これは失敗したと思いました。どっちみち53-39Tに戻す必要性もあったため、やむを得ずもう一度買い直すことにしました。

新たに購入したチェーンリング


同じくEVOSIDのチェーンリングで53-39Tをアリエクで購入しました。4230円。こちらは10アームタイプとなっており、アームの間隔は完全に均一なので歪みは出にくいと思われます。

重量測定


チェーンリング単体で186gでした。少し大きくなった分、52-36Tよりはちょっと重いですね。

この結果、総重量は877gとなり、交換前からは137.9gの軽量化となりました。

完成

【写真は後で載せます】

チェーンリングをサクッと交換した後、FDを再調整して動作確認すると期待通りチェーンリングの振れは全くありませんでした。最初からこれにしておけばよかった(笑)。

チェーンラインも規定通り収まっているし、FDの調整は問題ありません。チェーンリングの振れがなくなったためギリギリまで調整を詰めることができ、フロント変速はバッチリです。

ギア比的には全く変化ないわけですが、長年悩まされたフロント変速の不具合が解消されて気分スッキリです(笑)。

今後の使用目的

今では買い物用自転車に成り下がっているIDIOMですが(笑)、もともと50~60kmくらい普通に走れる走行性能があるんですよね。フロントダブルだから登坂性能もかなりのものです。これで長年の懸案が解消されたことだし、買い物専用にしておくのはもったいないということで、新たな運用方法を考えます。

輪行車として

意外と知られてませんが(笑)、IDIOMは一応ハンドルが折り畳めるので、前輪を外すだけでちび輪バッグミニベロ用にピッタリ収まるんですよね。ロードを輪行するよりは簡単にできます。重量も10kg切ってますからまあまあ軽い。

長距離を走るというよりは、駅から降りて周辺を散策するくらいの使い方にはちょうどいいんですよね。

旅行用として

最初の頃は車に積んでよく旅行に持って行ったんですが、1台分占有されるのは結局同じということで次第にロードバイクしか乗らなくなったんですよね。

でもホイールが小さい分、やっぱりロードバイクに比べると圧迫感は少ないんですよ。それにスタンドが付いてますからどこにでもサッと停められるのがすごく便利なんですよね。そんなにガッツリ走るのでなければ旅の相棒としてもちょうどいいんじゃないかと思います。

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