麦草峠から雨池・五辻周回

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ハイキング

北八ヶ岳は森と湖が魅力ですが、主要な湖である双子池、亀甲池、白駒池、雨池すべてに訪れたことがあります。このうち到達することが最も難しい雨池は、8年前に茶臼山・縞枯山の登山と合わせて訪れていました。ただその時は雨池に着いたときにはガスに覆われてしまい、ほとんど景色を楽しめないまま残念な思いをしました。そのためいつかリベンジしないといけないと思っていたのです。その時のレポートはこちら。

麦草峠から茶臼山・縞枯山・雨池周回
北八ヶ岳の主要なコースはほとんど歩いていたのですが、未だに残っていたのが縞枯山を中心とするエリアです。麦草峠を起点に茶臼山と縞枯山を越えて雨池へ下ればちょうどよい周回コースになるので、かなり以前から何度も計画していました。しかしそのたびに悪...

どうも八ヶ岳は午後になると天候が悪化することが非常に多いです。夏の天気予報というのは全く信用できないですね。雨は降らないと言ってても降られたり、逆に雨降ると言いながら全く降らなかったり、その時になってみないと全く予想がつきません。ですから今回は天気予報を信用せず、現地で空模様を見ながら自分の勘で判断することにしました。

前回の失敗を教訓に、今回は先に雨池へ直行するコースをとります。天候が悪化する前にとにかく雨池に着いておきたいからです。その後は天候次第。もし天候が悪化する気配があれば同じ道を麦草峠まで引き返し、そうでなければ雨池峠を越えてロープウェイ山頂駅から五辻を経て麦草峠に戻る周回コースをとります。今回はあえてピークを目指さず、山を迂回してトラバースします。周回コースをとった場合、距離は約11kmもあります。昨日よりもさらに距離が長く、しかもアップダウンがありますから膝がもつかかなり心配です。そこで膝の具合とも相談しながら、すべては雨池に着いた時点で行くか戻るかを判断することにしました。

GPSログはこちら↓


麦草峠の公共駐車場に午前7時40分頃到着しましたが、平日にもかかわらずほぼ満車。最後の1台でギリギリ停められました。さすがは超人気の登山口です。土日なんか絶対無理ですね。周辺は路上駐車禁止になってますし、この近くでは白駒池駐車場しかありませんが、あそこもすぐ一杯になりますからね、あぶれたら登山を諦めるしかないのでしょうか。


8時15分に出発しました。国道を渡るとすぐ茶水の池があります。茶臼山への道はここで分岐し、雨池方面へは木道を歩いて対岸へ渡ります。


雨池への道は北八ヶ岳らしい苔生した森が続きます。ところどころ木道も敷かれていますが、岩が多くてなかなか歩きづらい。しかも結構登ります。


峠を越えると下りになり、大石川林道に出ます。ここからしばらく林道を歩きます。


この看板のところを右へ入って雨池へ向かいます。


雨池への道は湿っぽい湿原みたいなところがあり、木道が敷かれて歩きやすい。


そしてついに憧れの雨池に到着しました。麦草峠から70分くらいでしたね。晴れた雨池。これが見たかったんや!


看板のところから雨池の東側を回っていきます。こちらは概ね林間を通って池はほとんど見えません。


再び湖畔に出たところからは縞枯山(2403m)がきれいに見えました。やっぱり山が見えないとダメですよね。


雨池の北端まで来ました。ここは岩が堆積しており、休憩するには良いところです。向こうに見えるのは中山(2496m)ですね。北八ヶ岳にはいくつかの池がありますが、中でも雨池は開放的な雰囲気があって最高だと思いますね。これも晴れてないとわからないのです。


雨池の北側を回り込んで再び大石川林道まで登ります。


再び大石川林道に出ました。この時点で天候が崩れる気配は全くなく、むしろ良くなる傾向でしたので、迷わず周回コースへ突入します。心配された膝の調子も全く問題なさそうです。


大石川林道を少し歩いた後、雨池峠への入口があります。ここは最近道が付け替えられたようで、旧道よりやや北側へ迂回しています。ここから雨池峠まで標高差120mほどの急な登りが続きます。前来たときは大きな岩が多くて歩きづらい印象でしたが、新道は階段が整備されてずいぶん歩きやすくなっていました。コースロープも張られていて道に迷うこともありません。


急な登りが一段落すると、真新しい木道が現れました。この道はずいぶん改良されましたね。以前の歩きにくい印象は全くありません。


そして30分ほどで雨池峠に到着しました。標高2240m、ここが周回コースの最高地点です。前回は縞枯山からここへ下ってきたのでよく憶えています。


雨池峠から見る縞枯山。


雨池峠から西側はずっと木道が敷かれて大変歩きやすい道になりました。


トンガリ屋根の縞枯山荘が見えてきました。ここまで来るとにわかに人通りが多くなりますね。ロープウェイで上がってくる人が増えるからでしょう。


ほぼ平坦でめちゃくちゃ歩きやすい木道。


ロープウェイ山頂駅に近付くと坪庭の周遊コースがあります。一周すると時間かかるので入口だけ見ておきました。黒っぽい溶岩台地が特徴です。ほとんどの観光客はロープウェイで上がってきて、この坪庭だけを見て帰ります。


坪庭付近から横岳(2472m)が見えます。南八ヶ岳の横岳と区別するため、北横岳と呼ばれることもありますね。この山はまだ登ってないですが、ロープウェイを利用すれば比較的短時間で登れます。


こちらがロープウェイ山頂駅です。今までほとんど人に会わなかったのに、この一帯だけめちゃくちゃ人が多い。


ロープウェイ山頂駅の展望デッキからは原村・富士見町方面がよく見えます。


こちらは南八ヶ岳。赤岳と阿弥陀岳がくっきり。


南アルプスも見えます。


こちらは縞枯山。


坪庭の全景もよく見えますね。


広場のベンチでお昼を食べまして、森林浴展望台の看板があるところから下山路に入ります。


展望台までは観光客も入るところなので木道が敷かれてよく整備されています。


緩やかな下りを20分ほど歩くと森林浴展望台に着きました。


展望台という割には木が茂ってあまり展望は良くないですね。さっきのロープウェイ山頂駅の方が良かったような。見える景色もほぼ変わらないし。


霧ヶ峰がかろうじて見えました。


展望台から先は登山者向けルートとなり、赤岳を正面に見ながら笹原の中を下っていきます。


ここが五辻と呼ばれる場所。縞枯山と茶臼山の鞍部から下ってくる道が合流します。


五辻から10分ほど下ると東屋の休憩所があります。その傍らに咲いていたオダマキ。


休憩所からは涸れ沢みたいなところを下っていきます。こういうところは歩きづらい。


歩きにくい道を抜けるとオトギリ平と呼ばれる広い場所に出ました。ここからまた大きな岩の堆積する歩きづらい道が続きます。


大石峠への分岐点まで来ました。どちらを通っても麦草峠へ出られますが、大石峠までは少し登りますので、普通に国道まで下った方が楽かなと思い、そのまま下ります。


いったん国道を横断し、狭霧苑地と呼ばれる場所から遊歩道に入ります。時間的には国道を歩いた方が早いと思いますけどね、日陰が全くないので暑そう。


ところがこの道が結構歩きづらくて長い。やっと斧断ちの森という場所まで来ましたが、まだ麦草峠まで半分も来てないみたい。しかもずっと登り。水を2.2L持ってきましたからまだ大丈夫ですが、これは水が切れたらキツい。


結局、狭霧園地から35分ほどかかってようやく麦草ヒュッテの前まで出てきました。最後の最後までしつこく登らされました(笑)。こんなことなら国道を歩くか、大石峠を回った方が良かったか?

駐車場に戻ってくると満車だった車はだいぶ減ってました。まだ2時ですけどね、山屋は早出早帰が鉄則ですな。天気予報は午後から雷雨があるかもと言ってましたが、雨なんか降りそうもなく結局一日晴れてましたね。これだから天気予報は信用できない。結果的に最高のお天気で前回のリベンジを果たせて大満足の山行でした。

今日はアップダウンのあるコースを11km以上も歩きましたが、膝痛の気配は全くなく、これは完全復活なのか?とちょっと嬉しくなりました。

あと一つ付け加えますと、この山域は携帯の電波が全く通じません。ロープウェイ山頂駅付近だけかろうじてつながりましたが、それ以外は完全に圏外です。Twitterはおろか、オンライン地図に頼っていると何もできないことになりますのでご注意下さい。

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