田辺市の北、奇岩で有名な奇絶峡の近くに紀中の名山と言われる高尾山があります。標高606mで登りやすく、周回コースも取れることから人気のハイキングコースになっているようです。登山口は県道29号沿いにあって大変アクセスが良いため登ってきました。
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奇絶峡の入口にある公衆トイレの前は長時間駐車できないので、約150m下流側の駐車場を利用します。
ここが奇絶峡の入口です。赤い橋を渡っていきます。
橋を渡るとすぐ赤城の滝があります。落差23mだそうです。
滝の右手から登山道に入り、滝を高巻いていくとはるか頭上に石仏が見えます。磨崖三尊大石仏といって昭和41年に開眼した新しい仏像のようです。
標高330mのガレ場には三角点があり、少しだけ田辺方面の展望が開けます。
結構急な登りが続きますが、頂上まで700mの標識が現れると勾配が緩くなり歩きやすくなります。自然林が多くて気持ちのいい尾根道ですね。
気分良く歩いて行くと高尾山の山頂に着きました。三角点もあります。奇絶峡から正味75分といったところでしょうか。
仏塔を模した展望台がありますが、登ってみても木が邪魔で展望はあまり良くありません。
展望台からは田辺方面が少し見えるだけですね。さっさと次へ行きましょう。
山頂から180mほど東へ行くと、東展望と呼ばれる大きなガレ場があります。ここからの展望は大変素晴らしく、開放的で気持ちの良い場所です。ここでお昼を食べました。
南東方向の展望です。この辺りは口熊野と呼ばれ熊野古道の入口にあたる地域です。無数の集落が点在しているのがわかります。
東に見えるどっしりした三角形の山は槇山ですね。標高は796mあって、山頂にアンテナ塔が見えます。
この辺の山になるとよくわかりませんが、奥に見える高い山はおそらく大塔山系だろうと思います。
南西方向には白浜の半島が見えます。
東展望から来た道を戻り、秋津川の道標にしたがって北へ進みます。
しばらく行くとY字路があります。どちらへ行っても秋津川には出られますが、奇絶峡へ戻るには左へとります。
尾根道はシダ類が茂っていい感じの道でした。
かなり下った頃、左に三星山が見えました。ここも登ってみたかったのですが、アプローチがかなり悪いので敬遠したんですよね。
はるか眼下には奇絶峡の渓谷がちらっと見えました。
そして標高250m付近の鞍部には小さな道標があり、道が二手に分かれます。一般的には直進する道がよく歩かれているようですが、奇絶峡へ戻るには多少遠回りになります。その分、車道歩きが長いということです。「トンネル南口」と書かれた左の道へ入ると奇絶峡トンネルの南側に直接下れるので大幅な近道になります。ただしかなり急斜面のようです。どっちへ行くかちょっと迷ってましたが、やっぱり近道へ行くことにします(笑)。
ショートカット道もよく踏まれていてピンクリボンもたくさんあり迷うことは全くありませんでした。最初の方はそれほど急傾斜でもなかったですが、最後の県道へ下りる部分が大変急傾斜でした。幸いフィックスロープが張られていますので、それにすがりながらゆっくりと下りました。最後は防護壁の手すりの横を通って県道に着地します。
トンネル南側には道標が全くなく、こちら側から入るのは少し迷うかもしれません。右手に見える石垣が入口ですが、手すりを乗り越える必要があるのでとても道には見えないですね。
車道を1km少々歩いて奇絶峡へ戻りますが、渓谷の眺めがきれいなので飽きることはないですね。午後1時半頃、駐車地に戻ってきました。