2日目は山の日です。中国山地には良い山が多く登りたい山が多すぎて選択に困りますが、登山はダメージが大きいので一回しか行けません。当然、以前登った山は避けて未踏の山を目指します。いくつか候補はあったのですが、その中でも登りやすくて展望の良い毛無山に決めました。
毛無山は正式には「けなしがせん」と読み、鳥取と岡山の県境に位置する標高1218mの山です。位置的には大山のちょうど真南くらいに当たりますね。登山は鳥取県側と岡山県側の両方から可能ですが、一般的によく登られている岡山県新庄村の田浪登山口から登りました。倉吉方面から蒜山経由でアプローチしましたが、1時間40分くらいかかりましたね。
登山道は周回コースが設定されており、毛無山から稜線伝いに白馬山まで縦走し、下山できるのも魅力です。
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登山口の田浪はすでに標高700mあり、毛無山ビジターセンターに広い駐車場とトイレがあります。ここはめっちゃ車中泊に良さそうやな(笑)。ここまでわざわざ来るかという問題はありますが・・
登山口に登山届ポストがあったので、一応投入してから午前9時に登山開始します。最初は舗装された林道ですが、すぐに未舗装路となります。
白馬山からの下山路との分岐を見送った後、林道が終わって本格的な登山道となります。結構な急登が続きます。三合目以降、一合目ごとに標識があるので励みになります。必ずしも等間隔でない気がするので、逆に落ち込むこともありますが(笑)。
毛無山一帯は岡山県最大のブナ林とされています。ブナの新緑って本当にきれい。グリーンシャワーを浴びながら激坂を登ります。
やっと八合目まで来ました。なぜかここだけ大きな岩があります。山頂まで0.3kmと書いてありますが、それがまた長いんですよ(笑)。
九合目まで来ると小屋が見えましたが、封鎖されて中には入れないようです。すでに標高1150mまで登ってますが、山頂までのあと少しの上りが一番きつかった!
10:25頃、やっと山頂に着きました。登山口から正味1時間20分というところでしょうか。山頂は噂に違わぬ好展望で、まさに360度遮るもののない大パノラマが楽しめます。
真っ先に目に入るのは大山の雄姿。南壁の荒々しい火口壁を見せています。昔あそこに登ったことあるんですが、めっちゃキツかったのを覚えています(笑)。
大山の右側には蒜山三座が見えます。手前の禿げた山は三平山というらしいです。
北の方に目を向けると米子市街から弓ヶ浜、島根半島まで見渡せます。海の見える山ってやっぱりいいですね。
こちらは南方面。手前に見えるのは登ってきた田浪の谷です。遠くには中国山地の山並みが続きますが、この辺はあまり高い山がないのでさっぱりわかりません。
毛無山を後にして、白馬山への縦走を始めます。稜線は鳥取県と岡山県の境界になっており、笹原の中の歩きやすい道が続きます。アップダウンもあまりなく、快適な稜線歩きが楽しめます。
20分ほど歩くとカタクリ広場という場所に出ました。ここは鳥取県側俣野からの登山道が合流してきます。この一角にカタクリの群生地があるそうですが、残念ながら5月上旬までがシーズンということで影も形もありませんでした。
カタクリ広場からさらに30分ほどで白馬山山頂に着きました。標高は1060mと毛無山よりずっと低いため、上りはほとんどありませんが、最後だけ30mほど登り返します。ちなみに「はくばさん」と読むみたいです。和歌山にも同じ名前の山がありますが、あちらは「しらまやま」です。
山頂は樹林に覆われてほとんど展望はないんですが、わずかに大山だけが顔を見せます。毛無山からとそんなに変わらないですが、こちらの方が麓まで見えますね。
それにしてもブナ林が美しいですね。大きいものだと樹高30メートルに達する巨樹まであるようです。本当に羨ましいな。奈良の山は杉ばっかりでほんまにつまらんのだよ(笑)。
途中すっ飛ばしましたけど、白馬山から一気に下って元の林道に合流しました。下りは1時間弱ってところでしょうか。こちらの道は淡々とした下りで特に言うことはないですね。逆回りで登る人はほとんどいないんじゃないかと思います。やっぱり先に毛無山から登るのがおすすめです。
午後1時過ぎに登山口に戻りました。まだ早いんですけど、この辺には温泉がないので新見千屋温泉いぶきの里というところまで行って、そこから日南町の道の駅まで移動しました。
やっぱり中国山地は穏やかな山容とブナの森が最高ですよね。登りたい山が多すぎるんだけど、ここまで来るのがなかなか大変なんですわ。奈良ってほんまに西日本と相性が悪い。(^_^;