実走日:2003年4月27日(日)
コース:大神子~沼江~持井~鷲敷~川口~赤松~日和佐
6時半頃起床。今日は予報通り文句なしの快晴だ。朝食を済ませて8時過ぎ出発しようと思っているところへ、徳島在住の「ちゃりだーたまこ」さんから電話があった。実は急遽四国へ行くことを連絡していたので、現地で会う約束をしていたのだ。それで当初は持井橋で落ち合う予定だったのだが、昨夜日本一周中のチャリダー「Jimmy&ayaco」さんが泊まりに来ていて、今日は徳島ラーメンを食べに行きたいということなので一緒に行かないかというお誘いであった。こんな機会も滅多にないと思い快く了承し、鷲敷町の道の駅まで車で迎えに来てもらうことになった。
大神子の海岸にあるYHを出発してまた昨日下った坂を上り返す。でも思ったほどきつくはなかった。野神から勝浦川沿いの県道16号に入る。ずっと堤防上を走る快適な道だ。野上橋を過ぎたあたりから山間に入っていく。あたりは新緑が鮮やかだ。しかしこの道はダンプカーの往来が結構多く、閉口させられる。YHから1時間少々で県道22号と県道16号の分岐点に到着。たまこさんに教えていただいたローソンがあったのでポカリを調達。ここでたまこさんに電話しようとしたがなぜかつながらない。その時は電源を切ってるのかなと思い、またあとでかけ直すことにした。
県道16号に入ると峠というほどでもないが、ちょっとした山を越えていく。そしてやがて大きな那賀川に突き当たり、持井橋のたもとに出る。このあたりの那賀川は川幅が広く、中洲も発達していてとても雄大だ。先ほどの県道22号とはうって変わって大型車の通行もなく、清々しい空気の中を快調に駆け抜ける。
楠根町奥山というところに公衆電話ボックスがあったので、再びたまこさんに電話してみる。今度は呼び出し音が数回鳴ってつながったが、何と別人であることが判明。番号を確認してみたが間違っていない。ということはメモしてある番号が間違っているということなのだ。これには焦ってしまった。出発前にメールと何度も照合したのでメモは絶対に間違っていないはずだ。自分の番号を間違えるなど考えにくいが、どうもそうとしか考えられない。これはどうしたことかと備え付けの電話帳を繰ってみたが、あいにくその地域が載っていない。しばし途方に暮れているうちにあることを思いついた。幸運にもメモ帳に前回お会いしたときの番号が残っていたのだ。その番号は下4桁が同じであった。おそらく携帯の局番変更で頭の部分だけが変わったものと考えられる。それで間違えたと思われる部分を推定し、もう一度かけ直してみると見事にたまこさんにつながった。これでとりあえず連絡が取れ、ほっとした。現在地を伝え、道の駅鷲敷で落ち合うことを約束した。
電話した場所から少し行くと加茂谷橋があって、その近くの山の上から川に向かって鯉のぼりが渡されていた。もう鯉のぼりの季節なのだ。四万十川の鯉のぼりの川渡しは有名だが、それに勝るとも劣らないスケールだ。川の美しさも全くひけをとらない。目に青葉、鯉のぼりの泳ぐこの季節が一年中で一番好きだ。この先ずっと追い風できわめて順調。平均28~30km/hくらいで快調に距離を稼いでいく。
大井町付近に太龍寺へ向かう遍路道が分岐しているが、そこを過ぎてから県道16号はずいぶん狭くなってくる。ところどころ広くはなるものの、完全な1車線道だ。そのためこの道は鷲敷へ向かうメインの道路にはなり得ず、交通量は非常に少ない。アップダウンも少なく、自転車で走るには快適この上ない道である。いよいよ山深くなってきた峡谷を抜けると太龍寺のロープウェイが見え、道の駅に到着した。その前でたまこさんが車を停めて待っていてくれた。お互いに5年ぶりの再会を喜び合う。思えば5年前もこの道の駅でお会いしたのであった。
車に自転車をそのまま積んでもらい、たまこさんの自宅へと向かう。たまこさん宅は四国一周ルート上にあるため、日本一周中のチャリダーがよく立ち寄るらしい。最近開業されたタイ式マッサージのお店をチャリダーの寝床として開放されていて、たまこさんのチャリダーに対する愛情には頭が下がる思いである。約30分でたまこさん宅に着くと、婚約者同士で日本一周の旅をしているJimmy&ayacoさんとご対面した。お互いに挨拶して早速4人で徳島市内へラーメンを食べに行く。二人の旅の目的の一つに「日本全国のおいしいものを食べること」があるらしいが、徳島ラーメンをどうしても食べたいということでこういう次第になったのだ。車中でがやがや話をしながら、たまこさんが調べてくれた一番評判が良いという店「春陽軒」に着く。たまたま運良く並ばずに入ることができた。僕は「玉子ラーメン大盛り」を注文。出てきたラーメンは凄く濃いスープの色で一見辛そうに見えるが全然そんなことはない。やや甘みとコクのあるスープが何とも言えず、確かにこれはクセになりそうな味だ。4人とも大満足の様子であった。店が混雑してきたため早々に店を出る。店の前で4人で記念撮影してしまった。
たまこさん宅に戻ってJimmy&ayacoさんとホームページのアドレスを交換し、二人の出発を見送った。そして僕も再びたまこさんの車に乗り、道の駅鷲敷まで送ってもらう。轍がつながるようにとの粋な心遣いである。たまこさんには本当に何もかもお世話になってしまってありがとうございました。
再び道の駅に戻り、続きを走り始める。ここから国道195号の川口までは5年前も走ったことのある道である。美しい那賀川の流れを楽しみながら淡々と走る。長く休憩してしまったせいか足が重い。相生町延野付近では長い上りがあり、結構こたえた。でもその後に見える那賀川の風景は大変素晴らしかった。そして間もなく川口の橋に到着。ここで左折して県道19号に入る。
県道19号に入るとゆるい上りが続く。疲れた足には結構こたえるが先は短いので焦らずに行こう。赤松トンネルを抜けると広大な水田地帯が広がる。ここでは早くも田植えが済んだばかりであった。 途中に東屋があったのでちょっと休憩していく。
赤松の集落を抜けると再び山間に入り、やや勾配が増してくる。そして工事中で交互通行の信号があった。そこを抜けるとすぐ峠であった。峠といっても名前はない。ここから山腹に沿ってへばりつくように続く豪快なダウンヒルが始まる。あとはもう上りはない。楽なものだ。全くペダルを漕ぐことなく国道55号に出た。
すぐ左の旧道に入り、北河内駅前を通って日和佐駅方面へ向かう。今日予約してある日和佐YHは前に一度泊まっているので場所はわかっているつもりだったが、やっぱり迷ってしまった。一旦日和佐駅まで行ってから探す。少し薬王寺方面へ戻ってみるとやっと見つかった。午後4時半頃チェックイン。ただ食事は予約した人しか準備できないと言われる。というより、予約したときに名前だけ聞かれてすぐ電話を切られたので、食事を頼むこともできなかったというのが本当である。何か納得が行かないが、仕方なく素泊まり3,000円だけ払う。
夕食は薬王寺前にセルフのうどん屋があったので、物珍しさも手伝ってそこへ入ってみる。四国にはよく見られるスタイルだが、こういう店を利用するのは初めてだ。最初にうどん玉を取り、好きな具を取ってレジへ持っていき精算するというシステムになっている。うどん大盛りに天ぷら数種を取っても560円とすごく安い。確かにボリュームはあるが、味の方はごく普通のうどんでお世辞にも美味いとは言えなかった。やはりうどんは讃岐で食べるに限るといわれるのは本当である。その後YHに戻って、チャリダーら3人を含め、旅の話に花が咲いた。一人は50代くらいの男性で、もう一人はスイスから来たという30歳の青年。それぞれマウンテンバイクとロードレーサーに乗っていた。国際色も豊かに自転車話で盛り上がった。
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | 最高地点 | 最大標高差 |
61.57km | 3:09:30 | 19.5km/h | 39.5km/h | 195m 赤松付近 |
195m |