岐阜県の白川郷と旧河合村を結ぶ国道360号線の天生峠はサイクリストの間でも人気ですが、数年前から通行止めが続いており、この区間は長年通り抜けができませんでした。しかし今年6月についに解除されたという情報が入ったので超久しぶりに行ってきました。おそらく数十年前に一度だけ通ったことがありますが、どんなところだったかとっくに忘れています。Googleマップを見ると天生峠の近くに天生湿原という場所があることに気付いたので、そこまでハイキングしてきました。
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天生峠には広大な駐車場と公衆トイレがあります。昔はこんなのがあったか全く覚えてません。ここで標高1289mあり、下界の猛暑とは全く無縁の涼しさです。
事前にわかってましたが、湿原へ入るには環境整備協力金500円が必要です。まあ登山道の整備にもお金がかかってるので仕方ないですね。料金箱に入れるのではなく、入口で管理人が徴収しています。平日にやっても人件費の方が高そうな気がしますが(笑)。
登山道に入るとすぐこんなものがありました。この辺はよく熊が出没するそうで、鐘を鳴らして通るのが良いとのこと。あちこちにこのような装置が設置されています。
ちょっと登っていくと一ヶ所だけ展望の開ける場所がありました。東側に北アルプスが見えます。山の形からして槍・穂高連峰が見えてますね。
登山道は大変よく整備されており、勾配のきつい場所には丸太の階段が作られています。
やや急な登りもありましたが、約40分ほどで湿原の入口に到達します。獣害除けのゲートがあるので、鍵を開けて通ります。
このベンチのある場所が湿原の北側入口になります。
やっと湿原が見えました。天生湿原は標高1400m付近に広がる高層湿原です。湿原の周遊路は一方通行になっているので、行きは東側の道を通ります。
湿原の中ほどには匠屋敷と呼ばれる小さな祠があります。
湿原には小さいながら池塘のようなものもありました。
ここが湿原の南の端になります。ここから再び獣害除けゲートを抜けてさらに先へ進みます。
5分ほど進むとカラ谷分岐と呼ばれる3方向分岐点が現れます。ここは籾糠山・カツラ門・木平湿原への分岐になっています。いろいろ周遊コースはあるのですが、あまり遠くまで行くと帰るのが大変なので、真ん中の道を通ってカツラ門を最終目的地とします。
カツラ門へ行くまでにもう一つの分岐があり、右へ入ってミズバショウ群生地へ寄り道します。そこへ行く途中にブナの巨木があります。
ミズバショウ群生地まではわずかの距離ですが、当然ながら今の時期は何もありません。シーズン中だと小湿原いっぱいにミズバショウが咲き乱れるみたいです。一周することもできないようなのですぐ引き返します。
元の分岐まで戻って緩い上り坂を20分くらい歩いたでしょうか、やっとカツラ門に着きました。ここにはカツラの巨木が3本立っています。何か妖精が住んでそうな雰囲気。ベンチもあって休憩スポットになっています。
横に回って間近で眺めると非常にでかいです。
カツラ門を後にして湿原まで戻り、今度は西側の道を通って帰ります。
今の時期はあまり花がないみたいですが、わずかにギボウシが咲いていました。ニッコウキスゲも少ないながら咲いてます。
メインの湿原とは分離したもう一つの小湿原がありました。
北側入口まで戻るとあとは同じ道を歩いて天生峠まで戻ります。駐車場に着いたら12時半頃。そろそろ暑くなってくるので退散です。