「ネガティブ記事はよく読まれる」の法則通り、アクセスが伸びております(笑)。このブログで新規記事が週に100回以上読まれることって珍しいですからね。ツーリングレポートなんて見向きもされないんですから・・。というわけで、またネガティブ記事を連発します(爆)。
今回のテーマは、自転車ツーリングを楽しむには絶対にクルマを持ってはいけないというお話です。これはもう自分自身の経験から確信を持って言えることです。もし自転車ツーリングを一生の趣味にしたいと本気で考えているなら、絶対にクルマを持つべきではありません。すでに持っているなら今すぐ手放しましょう(爆)。なぜならクルマを持つと自転車ツーリングの楽しみが100分の1に減少するからです。大げさでなく必ずそうなります。その結果として自転車ツーリングから撤退せざるを得なくなります。
まあ今どき運転免許を持ってない人の方が珍しいでしょうし、自転車乗りでもクルマを所有していることは普通でしょう。特にレース会場へのアクセスはクルマがないと不便ですからね、そういう時は本当にありがたいと思います。レースに出るなら必需品とも言えます。ツーリングでも輪行に比べてクルマなら時間を気にしなくていいし、どんな地域にでも行けるので便利だなと思うでしょう。でもそれは大きな間違いなのです。
まずクルマで行ったら必ず元の場所に戻ってこなければなりません。これってものすごく大きな制約なんですよね。周回するかピストンするしかないんですが、走りたいと思う道があっても極端に距離が長くなったり、アップダウンが多くなったりして思うようにコースは取れないんです。もちろん体力があれば別ですが、僕みたいな貧脚だと行けるところは限られてしまいます。結果的に一部をちょろっとかすめるだけで終わっちゃうんですよね・・
そもそもツーリングというのは旅の一形態ですから、ある地点から別の地点に移動することに意味があるんですよ。でも元に戻ってくるということは、まったく移動していないわけですよ。それって結局、出発地点が移動しただけで、家から出発して帰ってくるのと大して変わらないんですよね。ツーリングというのは電車などで行くのと違って、移動の行程を楽しむという「線の旅」だからこそ面白いんです。移動をまったく伴わないカーサイクリングだと面白味は半減どころか10分の1になると思いますね。
さらに根本的な問題は、自転車とクルマは走るフィールドが重なっているということ。MTBで山の中を走るなら別ですが、基本的に自転車とクルマは同じ道路を共有しています。ということは自転車で行けるところはクルマでも行けるということですね。しかもクルマで行った方がはるかに早いのです。
もちろん自転車で走るからこそ楽しいんだよという意見は否定しません。自分もそう思ってました。でも同じ場所に行くだけならクルマで行った方がはるかに安いんですよ。クルマなら日帰りで行けるところを自転車で行こうと思えば、最低1泊や2泊はしなければなりません。そうすると交通費だけでなく、宿泊費や食費まで大変な金額になります。
昔は自分もそういうことをやってました。でも今はもう無理です。前に書いた「自転車旅行は最も贅沢な遊び」でも言いましたように、自転車ツーリングというのは最も金のかかる遊びなんです。クルマならガソリン代だけで行けるところを莫大なお金をかけて行くんですから、最近流行りの豪華列車の旅と同じくらいゴージャスな旅ですね。実際、自転車ツーリストは経済的に恵まれている人が多いんですよ。
結局は金かよ、それを言っちゃおしまいだよと聞こえてきそうですが、貧乏であるほどクルマへの依存度が高くなりますから現実問題として避けられないのです。クルマだと車中泊で何日でも低コストで旅行できますからね、自転車ツーリングなんて金のかかる遊びはアホらしくてもうやってられないのです。
その結果、どこへでもクルマで行っちゃうから、行ったとこばっかりになるんです。一度クルマで走った道をもう一度自転車で走って楽しいですか? 僕が自転車ツーリングに飽きた理由はまさにこれなんですよね。もうすでに日本全国めぼしいところはほとんどクルマで行き尽くしてますから、走ってない道なんてほとんどないんですよ。そこをまた自転車で走ったって何の感動もない。それってネタバレされて結末のわかっている映画を観ても面白くないのと同じ理由ですよね。先に答えを見ちゃったらいけないんですよ。
一度クルマで走った道を自転車で走るのは期待感が10分の1になります。だってツーリングの楽しみって「未知との遭遇」じゃないですか? 先に答えを見ちゃったらそれを捨てるということ。周回コースで面白さが10分の1になったのと掛け算すると、クルマを持つことによって自転車ツーリングの楽しみは100分の1になるという理屈です。
だから自転車ツーリングを趣味として一生続けたいんなら絶対にクルマは持つなと声を大にして言いたいんです。僕の推定によると自転車ツーリングを楽しんでいる人って、99%クルマを持ってないと思いますね。自転車が唯一の移動手段という状況が理想なんです。クルマを持たない分、維持費やらをツーリング費用に投入すれば良いんです。
結局、自転車ツーリングを楽しむには完全自走か輪行でなければならないのです。ただそのためにはものすごくお金がかかります。お金がなければ優雅に自転車旅行なんてしてられません。貧乏は心の余裕さえ奪います。
僕が自転車ツーリングから撤退する理由は、結局は貧困が原因なんですよね(爆)。そしてクルマさえあれば貧乏でも旅行はできる。だからクルマは手放せないという結論になります。まあ僕は自転車に命懸けてるわけじゃないのでそれで良いのです(爆)。