COROS PACE 3のレビュー

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スマートウォッチデジタルガジェット

4年ぶりにスマートウォッチを買い替えました。新たに購入した製品はCOROS(カロス)のPACE 3というモデルになります。実はすでにPACE 4という後継モデルが発売されていて型落ち機種になりますので今さらレビューしても仕方ないのですが(笑)、少しお求めやすい価格になっておりますので、購入を迷っている方もいるかと思います。詳細なレビューはYouTubeでいくらでも見ることができますので、ここでは手持ちのGarmin Instinct 2Sと比較した観点からレビューしてみたいと思います。

COROS PACE 3の公式ページはこちら

COROS PACE 3|ランニングやトライアスロンなどスピードを求める方向けの軽量なGPSウォッチ
一日中装着し続けてもストレスがない軽量性、通常使用最大15日間、GPSモード最大38時間連続稼働、タッチ対応して、ルートナビ可能で、2周波GPS、次世代光学式心拍、高度計で正確なデータ提供します。| カロス

最近の価格動向

COROSは通常値引きをしないので、これまではずっと定価の33,000円で販売されていましたが、ここへ来て値下げ販売を始めました。定価より10%安い29,700円となっております。僕が買った時は数量限定のタイムセールだったので、その後通常価格に戻りましたが、今度は恒久的に値下げかもしれません。

すでに流通在庫のみと思われますので、旧機種が欲しい方は今のうちに急いだ方がいいです。

買うきっかけ


2022年に購入し、これまで使っていたのはGarminのInstinct 2Sというモデル。頑丈さを売りにしたタフネスアウトドアウォッチです。これの良いところは直径が40mmと非常に小さいこと。そして日常使用ではバッテリーが21日間持つということです。確かにバッテリー持ちはその通りだったと思います。

しかし4年も使ってるとさすがにバッテリーがヘタってきて持ちが悪くなってきました。体感的には新品時の6~7割という感じですかね? GPSを使用するともっと早く減る気がします。まあまだ使えないことはないんですが、こういうスマートウォッチはバッテリーがヘタった時が買い替え時だということが一つの目安にはなりますね。

Garminではバッテリーの交換にも対応していて、調べてみると料金はInstinct 2/2Sの場合、18,590円と決まっています。だいたい定価の半額程度に設定されているようです。実際には分解修理はしないので本体交換という形になるのですが、そのくらいの金額で新品になるのなら高くはないと思いますね。今Garminを買えば値上がりして高いですから。

Instinct 2S自体、気に入っていたのでバッテリー交換して使うという考えもあるのですが、デジタル物は4年も経つと相当進化しているのが常識なので、古い物を直して使うより買い替えた方が得だというのがセオリーですね。やっぱり最新の機材を体験してみたいですから。そこで次のスマートウォッチ選びが始まったわけです。

比較した機種

本来なら正統な後継機であるInstinct 3に乗り換えるべきでしょうが、最近の値上がりが酷くて7万円超では到底手が出ません。そこで他メーカーの中から選定することにします。

まず条件となるのは価格が3万円台前半であること。これは絶対に譲れません。そうすると真っ先に候補に上がるのがCOROS PACE 3とiGPSPORTのVeRunでした。他にAmazfitなどもっと安いのはあるんでしょうけど、以前買ったイメージから精度が悪くて使い物になりませんでした。やっぱり信頼できるメーカーの製品でないとだめです。

このうちVeRunはスペックが凄そうなのでとても惹かれましたが、やっぱりあまり情報がないのが気になります。iGPSPORTはサイコンメーカーとしては一流ですが、スマートウォッチはほとんど出してないので実績がありません。どうしてもキワモノ感を拭えないんですよね。そうするとやっぱりCOROSか?

問題はPACE 4の存在です。定価ベースではPACE 3との価格差はわずかに3,300円です。そのくらいの差ならデジタル物は迷わず新しいのを買えというのが絶対的なセオリーではあります。わずかな金をケチって後悔したくない。そして最終判断としてPACE 4に傾いていました。ところが最後の最後で後述する理由によりPACE 3に寝返りました。

AMOLEDとMIPの違い

実はPACE 3とPACE 4は機能的にはほとんど同じもので、マイナーチェンジに近いものです。大きな違いはディスプレイがMIP(半透過型メモリー液晶)からAMOLED(有機EL)に変わったことと、バッテリー持ちがさらに良くなったことと、マイクが内蔵されたことくらいです。

最近のスマートウォッチのトレンドとして、AMOLEDディスプレイが主流になっています。これは発色が鮮やかで解像度が高いという特徴があります。その流れに乗ってPACEシリーズもMIPからAMOLEDへの進化を遂げたわけです。

しかしAMOLEDには致命的な欠点があります。それは「一瞬しか時計が見えない」ということです。AMOLEDを採用したスマートウォッチは画面が常時消灯していて、腕を上げて時計を見る動作をした時だけ点灯するようになっています。そしてわずか数秒後には真っ黒に戻ります。それはバッテリー節約のためです。常時表示させることも可能ですが、そうするとバッテリー持続時間が大幅に短くなってしまいます。

個人的には常時表示できない時計に存在価値はないと思っているので、これまでAMOLEDを避けてきました。それに明るい屋外では輝度を最大にしないと見えません。MIPの場合、常時表示できるのはもちろん、バックライトを必要としないので明るい屋外ほどよく見えます。アウトドアでの使用が前提であればそれが最高のディスプレイとなります。

実はCOROSの上位機種であるVERTIX 2S、APEX 4、NOMADはすべてMIPディスプレイを採用しています。AMOLEDを採用しているのはPACE 4とPACE Proだけです。そのことから考えてもMIPディスプレイに優位性があることがおわかりでしょう。自分的にはAMOLEDへの変更は改悪としか思えなかったのです。それがPACE 3に寝返った決定的な理由となりました。もちろん値下げで6,600円の価格差が生じたこともあります。

外観


ケースサイズは直径41.9mmで比較的小ぶりではあります。ディスプレイサイズは1.2インチ。物理ボタンは右側に2つだけあります。右上はダイヤルを兼ねた決定ボタンになっており、右下は戻るボタンの役割を果たします。ダイヤルでスクロールできるほか、タッチ操作にも対応しています。

ウォッチウェイスはCOROSアプリから自由に選べます。探すのに苦労するほど大量にありますが、シンプルで情報が見やすいものを選びました。バックライトなしでもこのくらいクッキリ見えますよ。素晴らしい。

アクティビティー


PACE 3はもともとランニングウォッチという位置付けですが、それ以外にもほとんどのアクティビティーに対応しています。もちろんサイクリングもあります。

登山はハイキングで代用可

ただし「登山」だけがありません。これは上位機種のみに搭載されているようです。実用的には「ハイキング」で代用できます。登山とハイキングの違いはよくわかりませんが、登山は標高差が大きく数日にわたる場合も想定しているようです。まあ日帰り登山程度であればハイキングと同じと考えて差し支えありません。


登山とハイキングの違いは「3D距離」に対応しているかどうかです。3D距離は標高差を考慮して距離を算出するので、より正確な測定が可能です。登山の場合はデフォルトで3D距離になっていますが、実はハイキングでもアクティビティー開始の画面で下にスクロールすると3D距離のオプションがあり、これをオンにしてやると実質的に登山と同じになります。

自動ポーズ機能は隠れた場所に設定がある


最初にサイクリングで使ってみて驚いたのは自動ポーズが効かなかったこと。設定メニューを探してみても、自動ポーズ機能の選択はどこにもありません。まさか自動ポーズもできないのか、使えないやんけ!と憤慨しました。しかし早とちりでした(笑)。実はサイクリングのアクティビティー開始の画面でダイヤルを回して下にスクロールするとオートポーズというオプションが出てくるので、それをオンにしてやればOKです。

心拍数転送


Garminで言うところの心拍数転送モードは「心拍数通知」というちょっとわかりにくい名称になっています。戻るボタンを長押しして出てくるメニューから選択できます。


心拍数通知をオンにするとこのような画面になり、Bluetoothで心拍数データをサイコンなどに送ることができます。ANT+には対応していないので注意が必要です。またアクティビティー計測中にオンにすることもでき、その場合はアクティビティー終了とともに自動的にオフになります。ただしGarminのようにアクティビティー開始と同時に自動的にオンにする機能はありませんので、常に手動でのスタートが必要です。

ここで問題となるのは、いったん心拍数通知をオンにするとこの画面から抜けられず、ウォッチフェイスに戻ることさえできないという点です。一応時間は表示されていますが、それ以外何もできなくなります。ただしアクティビティー計測中にオンにした場合はアクティビティーの操作は可能です。

COROSアプリ

ほとんどの操作は専用のスマホアプリから可能です。このアプリの完成度は高く、Garminより操作性が直感的でわかりやすいと好評です。


これがホーム画面。心拍数やHRV、睡眠など健康データが一覧で表示されます。Garminより一覧性が高く見やすいです。安静時心拍数はGarminより高めに出る傾向があります。


アクティビティーデータは全ての情報が一つの画面でスクロールして見られます。好みもあると思いますが、Garminのように複数のページを切り替える必要がないので見やすいと好評です。


トレーニングページの表示項目はグラフィカルに選択ができるのでGarminより直感的でわかりやすい。

GPS精度

COROS PACE 3にはフルシステムに対応したチップが搭載されており、GPS+GLONASS+Galileo+Beidou+QZSSの5システムを同時に利用できます。その場合のバッテリー持続時間は25時間。まあ日帰りのライドなら十分すぎるほどでしょう。さらにL1+L5の2周波モードにも対応しており、山間部での精度向上が期待できます。ただしバッテリー持続時間は15時間と短くなります。

普段の使用であればシングルモードで十分だと思います。そこでGarminのEdge 530と同時にログを取得して精度を比較してみました。実はうちにあるGPSデバイスの中でEdge 530が一番精度が悪いのです。こちらはGPS+Galileo+QZSSの3システムになります。

結果は期待に反して(?)、Edge 530とほぼピッタリ重なってました。まあそれほど深い山の中ではないですからね。


唯一違いが出たのはこの部分です。ここは谷間になっているので誤差が出やすい場所です。赤のラインがPACE 3で緑のラインがEdge 530です。Edge 530は少し道から外れてしまいましたが、PACE 3はほぼ道の上に乗っているので、やはり5システム同時使用の効果はあると思います。

心拍計精度

PACE 3には5LED+4センサーの高精度な心拍センサーが搭載されています。もともとCOROSは心拍計の精度には定評がありますが、実際はどうでしょうか?


サイクリング中の使用では体感的に矛盾した数値は全く出なかったですね。上り坂では心拍が上がって、下り坂では下がることがはっきり読み取れます。胸ベルトとの比較はやってませんが、このくらいならまず問題のない精度だと思います。

ただしこれは夏の暑い時期ですので、一般的に誤差が少ないのが普通です。これが冬場になると血管が収縮するので誤差が出やすくなります。その検証はまた後ほど必要ですね。まあ上腕式のセンサーを持っているので、そちらを使うことが多いと思いますが。

Ride with GPSにも対応

stravaはたいがいのメーカーで対応しているのですが、Ride with GPSにも対応するメーカーは限られます。iGPSPORTもだめです。でもCOROSはメジャーなメーカーなのでしっかり対応しています。Ride with GPSに直接ログを転送したり、ルートプランナーで作成したルートを取り込んでナビに利用することも可能。これができるとできないとでは大違い。

サイズ比較


Garmin Instinct 2Sとサイズを比較してみました。PACE 3も小ぶりではあるのですが、こうやって並べるとInstinct 2Sの小ささが際立ちますね。ただし厚みはPACE 3の方が薄いです。自分はでかい時計が苦手なので、どうしても小さい方を気に入ってしまいます。

バンドは汎用の22mm幅が使える

付属のシリコンバンドは蒸れるので使ってません。公式ページには社外品のバンドは使えないようなことが書いてありますが、そんなことはありません。22mm幅でクイックリリース式であれば汎用品が普通に使えます。Amazonで2本1,000円ちょっとで売っているのでお得ですよ。

気になる点

PACE 3を実際に使ってみて気になった点を述べてみます。

ダイヤルが誤操作しやすい

自転車でアクティビティー計測していたところ、勝手にダイヤルが回って画面が切り替わってしまうことがよくありました。このダイヤルが非常に軽くて、手首を少し曲げただけで回ってしまうんですよね。それを避けるために、上下逆に付けてダイヤルを左下に持ってくることも設定で可能です。でもそれをやってもあまり変わらない気がします。

やっぱりInstinct 2Sのように完全な物理ボタンだけで操作するタイプが確実で好きなんですよね。

マニュアルがわかりにくい

PACE 3には紙のマニュアルは簡易的なものしか付属せず、公式サイトにあるユーザーガイドのみとなります。

Just a moment...

ところが、これが全機種共通で大変わかりにくいんですよね。マニュアルに書いてないことも多数あり、試行錯誤でやってみないとわからない状態です。Garminのように機種ごとの詳細なPDFマニュアルが存在しないことが不親切だと思いました。

PACE 3とPACE 4、どっちを買うべきか?

自分はMIPディスプレイと値段の安さからPACE 3を選んだわけですが、これは一概には言えないですね。原則論から言えば、やっぱり新しいPACE 4を買った方が幸せになれる人が多いでしょう。

PACE 4の最大の魅力はGPS使用時のバッテリー持続時間が2倍程度に伸びたということです。もしブルベやウルトラマラソンなどで超長時間使用をするなら迷わずPACE 4を選ぶべきです。でも日帰り使用が前提なら別にどっちでもいいですね。

逆にMIPディスプレイの常時表示に魅力を感じるなら、まだ手に入るうちにPACE 3を選んで後悔はないと思います。

今後の運用方法は?

そもそもサイコンがあればスマートウォッチは要らないですよね? それでも使う理由は、ナビのeTrexがWiFi非対応のためPCからしか接続ができず、stravaに直接転送ができないためです。そこでeTrexは地図を見るためだけに使い、ログはスマートウォッチで取得してstravaに転送するという方法をとっています。もちろんEdge 530を使っている時は不要です。

そうするとメインの使用目的は登山やウォーキングとなりますね。では普段の日常使用はどうか?

実はあまりにもGarminに慣れすぎてやっぱりGarminが恋しい(笑)。どっちが高精度なのかはわかりませんが、慣れている方が使いやすいんです。それに少しでも小さい方が好き。Instinctのモノクロディスプレイは室内でも抜群に見やすいですしね。

結局、せっかく買ったけどPACE 3はアクティビティー以外では使わず、日常使用はInstinctのみになると思います。たぶん次のInstinct 4が出る頃には修理不可能になるでしょうから、近いうちにバッテリー交換して使い続けるつもりです。では最初から買わなければ良かったじゃないか?(爆)

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