志摩半島南部はリアス式海岸が続く風光明媚な風景と険しい峠や林道が存在する非常に魅力的なエリア。これまでも数多く足を運んできましたが、未だに攻略できていない峠が一つ残っていました。それが県道33号の古和峠。道の線形を見ると地形に沿ってぐねぐねと折れ曲がっており、昔ながらの魅力的な峠道であることが想像できます。
この峠を越えるために考えられる最も短いルートは大内山からスタートして古和峠を越え、古和浦からR260と県道68号で戻ってくる周回コース。ずっとこのパターンで考えてましたが、あまりにも短すぎて面白味がないですよね。
たまたま吉津港近くの宿を取ったため、そこを起点に考え直すと、大紀南島林道と注連小路林道をつないで大内山へ越え、古和峠を越えてR260で戻ってくるコースが浮かび上がりました。これなら約40kmですが、獲得標高は700mを超えます。しかし天気が良くて次の日に走る予定がなければフルに脚を使えるのでこのくらいはどうってことないでしょう。というわけでバリバリの山岳コースを走破することに決定(笑)。
GPSログ
レポート

南伊勢町神前浦の民宿に前泊して、すぐ近くの吉津港から午前8時50分に出発します。駐車場所はあらかじめ調査済み(笑)。計算通り朝から完璧な青空ですが、港内は猛烈に風が強い。これは想定外だ(笑)。

吉津の町中を抜けて、ここから大紀南島林道に入っていきます。しばらくの間、村山川に沿ってほぼ平坦な道が続きます。実はこの道、21年前に逆向きから一度走ったことがあります。今回は海抜0mから標高410mへの上りなので、かなり登りごたえがありそうです(汗)。


川筋を離れて林間に入っていくと、最初の大カーブのところに小さな標識があり、朝日不動滝への道が分岐しています。Googleマップで見つけたのでちょっと寄り道していくことにしました。かなりの激坂ですが、わずかの距離なのでどうってことはない。

終点の駐車スペースのところに不動尊が祀られています。

そこからちょっと斜面を歩いて降りていくと、朝日不動の滝が姿を現しました。これは想像以上に立派な滝で見応えがありました。余力があれば立ち寄りをおすすめします。

山桜が咲いて「山笑う」という感じになってきましたな。

ちょっと見えにくいですが、山の稜線近くに道が見えますよね。あそこまで登るんですよ。こういうのを見ると「うへ~」ってなりますが、漕ぎ続ければいつかは着くんだから耐えましょう(笑)。

ここも林道ですから落石は結構多いです。ただ勾配は比較的緩やかで最大でも10%。概ね7%前後なのでそれほど心拍が上がることもなく淡々と登っていけます。

標高350mを超えて峠に近い場所ですが、一ヶ所だけ展望が開けます。あの谷の下から延々登ってきたわけですよ。たぶん21年前に撮った写真と同じ場所ですが、だいぶ木が茂って道が見えなくなってますね。

やっと峠にある記念碑に着きました。標高は約410m。ここは2年前にも反対側から到達しています。この手前に分岐があって、謎の林道を登りました(笑)。


これが紀勢南島トンネル。両側の町名をとったものですが、今は合併が進んで紀勢町も南島町も存在しません。

紀勢南島トンネルから標高300mの鞍部まで下ります。ここで栢野から来る注連小路林道が合流してきます。2年前はこれを逆方向から登りました。

注連小路林道は完全舗装ですが、相当路面が荒れているので走りづらい。特に上の方は10%を超える急勾配で気が抜けません。

やっと栢野まで降りてきました。R42には出ないで手前の交差点を左折して県道33号に入ります。

古和河内川にかかる橋の上から。

川沿いに進んでいくと南伊勢町を示す標識があり、右へ入ります。

分岐から入った途端にいきなりこの状態。たぶんこんな道を走る車はほとんどないでしょうね。

古和峠への道は山腹に沿って自然な形で付けられているため、無理な急勾配が一切ありません。ごく一部に10%勾配があるだけで、概ね5~6%の緩やかな勾配が続きます。平坦や下りも一切なく、一定のペースで登り続けられます。その代わり距離は長いですけどね。

林が多くて展望はあまりないですが、一部には展望が開ける場所もあります。

そして憧れ続けた古和峠に到達しました。標高は約390m、岩をくり抜いたような荒々しい切り通しになっています。この写真、NRさんのブログで見たぞ(笑)。これまで車は1台も会いませでしたが、何と峠に1台停まっていてビックリ。三脚に望遠鏡が設置されていて、バードウォッチングをしているようでした。こんな道、絶対車で通りたくないわ(笑)。

古和峠を越えて南伊勢町側へ下り始めます。こちらの方がちょっと展望は良いかな?

県道33号はこんな感じの道が延々と続きます。下りでも全く飛ばすことはできず疲れますね。

果てしなく下った後、大河内の集落に出てきました。ここから快適なロードが続きます。

古和川沿いには桜がまだ咲いていました。

古和浦でR260に出てきました。ここから吉津港まで戻ります。

古和浦の漁港がいい感じ。

リアス式海岸に特有のアップダウン。岬を越えるたびに峠を越えなければなりません。まず小方トンネルを抜けて小方竈へ。

R260で次の南島トンネルを抜けると最短で吉津港に戻れますが、ここでちょっと寄り道を画策。もし脚に余力があれば行こうと思っていたコースですが、方座浦から神前浦へ峠を越えて結ぶルートです。おそらく国道が開通する前の旧道だろうと思われます。景色は良さそうですが、その代わり標高170mまで登らなければなりません。勾配はかなりキツそう。しかしここまで割と勾配が緩やかだったせいか、脚のだるさが全くなく、明らかに脚が残っています。今日はまだ帰らないのでそんなに急いで戻る必要もなく、ゆっくりしていけばいいんだ。というわけで突撃を決めました(笑)。写真は方座浦からの登り口です。


いきなり15%くらいの激坂が続いて、来たことをちょっと後悔しましたが、方座浦の湾を見下ろす絶景に報われました。

さらに登ると細長い方座浦の岬が見えました。こういうのいいよなぁ。

そしてここが峠。12%勾配がずっと続きましたけど、だんだん感覚が麻痺してきました(笑)。この峠を越えると急に道が悪くなって落ち葉だらけ。葉っぱに埋もれた落石を踏まないように細心の注意を払います。

悪路を慎重に下っていくとまた絶景が。あれは見江島ですかね? 前に展望台登ったことがあったな。

道すがらにあるお地蔵様です。やはりこれが由緒正しい旧道なんでしょうね。この写真、NRさんのブログで見たぞ(笑)。

この道は一応ハイキングコースになっているらしくて、こういう休憩所も作られているんですけど、木が茂って展望は全然だめですな。

そして神前浦へ降りてきました。14時25分に吉津港到着。たぶんNRさんと同じ場所で写真を撮った(笑)。
今日は距離は約41kmと短めでしたが、獲得標高は900m近く登っているので満足感がありました。見どころも豊富で中身の濃いライドでしたね。
こういう道を走るにはグラベルロードが最適です。ロードバイクで行ったら地獄を見ます。グラベルロードって結局こういう道を走るためにあるんだと痛感いたしました。

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