ロードバイク再購入への道(その3)

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ロードバイク自転車

どうせロードバイクを買うなら速くなければ意味がない!ってことで、今度は軽量化を最優先する方向に決まりました。しかも、この際パーツは度外視してフレームの良さだけに注目します。つまりパーツはグレードダウンしてもフレームさえグレードアップしていれば良いんです。それがまっとうなグレードアップの方向性でしょう。パーツなんて後から替えればいいわけですから、むしろグレードアップの余地を残しておいた方が楽しいでしょ?

超軽量アルミフレームというジャンル

一口にアルミフレームと言ってもグレードによって重量にはかなり幅があります。エントリークラスではフレームとフォークで2000gを超えるものがあるのに対し、ハイエンドクラスではフレーム単体で1100gを切り、フォークと合わせても1400g程度のものがあります。この辺りがアルミの限界ということでしょう。超軽量アルミフレームには明確な定義があるわけではありませんが、ここではフレーム単体1100g前後であるものをそう呼ぶことにします。俗に「カーボンキラー」という言い方をされることもありますが、カーボンに勝るとも劣らないくらい高性能という意味です。

以下に代表的な超軽量アルミフレームを採用したモデルを挙げます。なおコンポは全て最廉価グレードを選びました。なぜなら上位グレードは予算的に買えるわけがないからです(笑)。

メーカー モデル コンポ 重量 税抜定価
cannondale CAAD12 Tiagra Tiagra 非公開 150,000円
TREK Emonda ALR 4 Tiagra 9.09kg 135,000円
GIANT TCR SLR 2(2019) 105 8.0kg 185,000円
FUJI ROUBAIX 1.3(2019) 105 8.5kg 159,000円
KhodaaBloom FARNA SL2 SORA SORA 8.7kg 115,000円

アルミレーシングバイクの代名詞と言えば、やはりCAADですよね。アルミならとりあえずこれ買っとけば間違いないと言われるくらいド定番のモデルです。ただ値引きが少ないので予算的に無理。それと悪名高いBB30なのが個人的にダメです。

次にEmonda ALR 4ですが、TREKとしてはまあまあ安い。ただあまり軽くないんですよね。これはたぶん激重ホイールのせいでしょう。それとTiagraなのでスプロケが11-28Tなのがダメ。貧脚にはギアが足りない。32T入れるためにはリアディレイラーも交換しないといけません。Tiagraモデルはすべてこの点がネックになりますね。天理駅前にTREKショップができたので、そこで買いたい気持ちはあるのですが、やはり定価販売ですから税込で15万円近く行ってしまいます。完全に予算オーバー。

TCR SLR 2は超軽量アルミの元祖とも言われるモデルなんですが、なぜか2020年モデルではカタログ落ちしてしまいました。本家のGIANTが撤退ですよ(笑)。これだけダントツに軽いですが、それはフル105スペックであること、軽量ホイールとチューブレスタイヤで稼いでいるのでしょう。もちろん価格的にはたとえ2割引でも手が出せません。

ROUBAIX 1.3も2020年モデルではカタログ落ちとなり、SL-A 1.3が後継となったようです。これも105グレードしかないので予算的に無理。

残るはFARNA SL2。なぜこんなに安いの?と思われるでしょうが、それはもちろんコンポがSORAだからです。一般的にハイエンドフレームは105以上で組まれることが多いので手を出しづらいのですが、あえてSORAで組むことによりハイエンドフレームの良さを手の届く価格で味わってほしいというメーカーの良心でしょう。パーツは後から載せ替えれば良いので、カスタムベースとしては最適ですね。よって予算的に考えて僕が買えるのはこれ以外にありません(笑)。

FARNA SL2とはどういうモデルか?


クリックするとメーカーサイトに移動します。

FARNA SL2は、2015年に登場し圧倒的な軽さとコスパで人気を集めたレーシングバイクFARNA SLの後継として開発されました。先代のFARNA SLは各種レビューでも非常に高い評価を得ており、アルミ最強フレームの一角として名を連ねていました。ただ、あまりにも剛性が高すぎて乗り味が硬いと言われ、乗り手を選ぶフレームでもありました。それをもっとマイルドにし、万人向けに改良したモデルがFARNA SL2となります。

具体的にはアルミ素材を6011から6066に変更しています。6066アルミは一般的な6061よりも粘性が高く、振動吸収性に優れるとされています。フレーム形状も変更され、ダウンチューブが四角断面から楕円断面になりました。これにより剛性が少し緩和されました。またシートステーの接続位置が下がり、リア三角が小さい形になりました。この形状のフレームは最近増えており、むしろ標準になりつつありますね。このことによりシートチューブにしなりが生まれ、振動吸収性が向上するとともに、リアの剛性も確保される効果が得られます。

FARNA SL2は当初2018年初頭に発売される予定でしたが、生産が遅れ、実際に市場に出回ったのは2018年の8月頃だったと記憶しています。したがって、まだ発売されて1年ちょっとしか経っていないわけです。搭載されるコンポによってULTEGRA、105、SORAの3グレードが用意されていますが、フレームはすべて共通です。最もお買い得感のある105モデルは早々に完売してしまいました。現在はSORAモデルがわずかに残っているのみです。

FARNA 700シリーズとの違い

KhodaaBloomにはFARNA SL、FARNA SL2のほかにFARNA 700というシリーズがあります。前に乗っていたのはFARNA 700の方になります。どちらも同じアルミフレームですが、性格がまったく異なります。FARNA SL、FARNA SL2の方は純然たるレーシングバイク、FARNA 700はツーリングや通勤通学といった日常使用に重点を置いたモデルです。

当然フレームの設計も全く異なり、FARNA SL、FARNA SL2はリアセンターを短くして加速性を重視し、FARNA 700は長めのホイールベースで直進安定性を重視した設計になっています。

グレードダウンではない!

前に乗っていたのがTiagraグレードだったので、SORAになったらまるでグレードダウンしたみたいに見えますね。でもそれはパーツしか見ていないからそう思うだけです。フレームは確実にグレードアップされましたから、これは本来の意味でのグレードアップと言っていいのです。コンポのグレードアップは後の楽しみに取っておきましょう(笑)。

FARNA SL2が気に入った理由

上だけ見ると予算的な理由から消去法で選んだように思えますが、そうではありません。初めからこれが欲しかったのです。その理由を以下に述べます。

国産だから(笑)

KhodaaBloom開発元のホダカは埼玉に本社を置く日本のメーカーです。僕はブリヂストン→パナソニック→コーダーブルームと乗り継いできた根っからの国産好きなんです(笑)。まあ国産といっても生産は台湾ですけど、今どきそんなこと言っても仕方ないでしょ。ビアンキもトレックも台湾ですから(笑)。国内メーカーであることが重要です。国内メーカーであるからこそ品質管理がしっかりしており、保守部品の入手も容易です。また輸入代理店が絡んでいない分、海外メーカーに比べて割安なのも魅力です。

実は相当軽い

完成車重量だけ見ると他のモデルよりやや重いように見えますが、実はそうではありません。まずこれは一番大きい500サイズの重量ですから、小さいサイズならもう少し軽くなります。しかもSORAグレードで8.7kgというのはかなり良い数字です。重いホイールが付いてこの軽さですから、ホイールを交換するだけで一気に8kg台前半に突入できます。さらにコンポもグレードアップすれば7kg台も十分狙えます。それだけ軽量化の余地があるということです。

ホイールがシマノ製

FARNA SL2 SORAにはシマノのWH-R501という完組ホイールが付いてきます。前後セットで約1万円、重量はペアで1900gくらいある定番の入門用ホイールです。世間では「鉄下駄」と呼ばれてバカにする人が多いですが(笑)、僕に言わせればこれはかなり上等なホイールです。先々代のロードで同じホイールを使ってましたからわかりますが、このホイールはとても良く走ります。しかも頑丈。シマノの安定感はさすがです。一般的にこの価格帯の完成車ではわけのわからんオリジナルのホイールが付いてくることが普通ですが、そういうのは平気で2000gを超えます。重いのだと2200g近くあったりします。それに比べれば1900gだったら鉄下駄としては上等な方ですよ。

もう一つシマノのホイールが好きな理由はラチェット音が静かなこと。ペダルを止めるとほとんど無音で走ります。なぜか爆音ホイールを好む人が多いですが(笑)、自転車って静寂を楽しむスポーツだと思うので、余計なノイズは出さない方がいいです。

フレームがかっこいい

最近は湾曲した形状のフレームも多く見られますが、FARNA SL2は完全な直線で構成されています。個人的に直線が好きです。しかも割と細身のチューブでスリムな出で立ち。このフォルムだけで惚れました(笑)。

ブルー系のフレームが欲しかった

前からずっとブルー系のフレームが欲しかったんですよね。ただカラーは毎年変わるので欲しいカラーが手に入るとは限りません。FARNA SL2 SORAにはブルー/ブラックとシルバー/ホワイトの2種類が用意されています。前のが白だったので迷うことなく黒を選びます(笑)。ブルー/ブラックと言ってもほとんど真っ黒ですが、サイドにさりげなくブルーのラインが入っているのが上品でかっこいいんです。色合いも深みのあるブルーで好き。面積としては小さいですが、一部でもブルーが入っていれば良いので、あとはバーテープやタイヤなどでさらなるブルー化を目指します(笑)。

乙女ギアを標準装備!

FARNA SL2の上位モデルが52x36Tのクランクと11-28Tのスプロケという男前仕様なのに対し、SORAモデルだけ50x34Tのクランクと11-32Tのスプロケが標準で付いてきます。つまり完全な乙女仕様です(笑)。これはエントリーグレードということで初心者や女性を意識した設定になっているんでしょうね。僕はこれがないと坂が登れません(笑)。さすがはKhodaaBloomさん、貧脚の弱みをよくわかっていらっしゃる・・(笑)

シートポストはカーボン

FARNA SL2 SORAには何とカーボン製のシートポストが標準装備されています。普通、この価格帯ではあり得ないことですね。これも軽量化に寄与していることは間違いありません。

11速より9速が良い理由

ロードバイクを購入するとき、よく「コンポは105以上にしとけ」って言われますよね。でも本当に105が必要ですか? 105以上が良いと言われる理由は、上位コンポと互換性があるからなんです。たとえばクランクだけアルテグラやデュラエースにすることが可能だからそう言われるんですよね。でも僕にはアルテグラはおろか105でも猫に小判です。そんなものレースに出なければ必要ないでしょ? 105にしたって1キロも速くなりませんから僕にはソラで十分です(笑)。むしろ9速には11速にはないメリットがあります。

チェーンの耐久性が高い

一般的にチェーンが細くなるほど寿命は短くなります。11速チェーンの寿命は4000km程度と言われております。よく乗る人なら一年もたずにダメになるということですね。しかも11速チェーンってすごく高いです。一方、9速チェーンでは6000~7000kmくらいと言われております。しかも安価ですから交換しても財布に優しい(笑)。

変速の調整が簡単

11速になるとギアのピッチが狭くなりますから、変速の調整が非常にシビアです。完璧に追い込むにはかなりの熟練と手間を要します。でも9速なら大ざっぱでも大丈夫ですから、めんどくさいことが嫌いな人にはピッタリです(笑)。

パーツが安い

これは当然ですが、9速ならスプロケやチェーンがとても安いので気軽に交換して試せます。

11速あっても意味がない

フロントがアウターの場合、僕の脚力では15Tより小さいギアは回せません。つまりギアがあっても死んでるのと一緒です。だから実質的な段数が減ってしまうのです。たとえば同じ11-32Tのスプロケで歯数を比較してみましょう。

11速:11-12-13-14-16-18-20-22-25-28-32T
9速:11-13-15-17-19-21-24-28-32T

15T以上しか使えないとすると、11速でも9速でも実質的な段数は7速となります。つまり11速は全く意味なし! スプロケってなぜか小さい方が詰まっているので使えないギアが増えるだけなんですよね。最小15Tのスプロケがあれば良いのに・・

盗まれにくい

泥棒は自転車の値段をよく知っています。コンポにSORAが付いていると、それだけで安い自転車と思われて泥棒は見向きもしません。つまり盗まれないための最大の自衛策です。ツーリングでは自転車を離れることも多いですよね。盗まれることを恐れて自転車から絶対離れない人もいますが、それじゃツーリングを楽しめないでしょ? 僕はそんな自転車に乗りたくないですね。

以上、9速には計り知れないメリットがあるのです。ア○の一つ覚えみたいに「105以上」と叫ぶのはやめましょう(笑)。だいたい今どきのローディーは贅沢すぎるんですよ。もともと僕は8速のロードにずっと乗ってきましたから、9速でも全然上等ですよ。まあ今のところコンポを載せ替える予定もないですね。そんなお金があったらホイールを交換します。

というわけで、まだまだ引っ張れるよなぁ・・(笑)

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